この形容詞を使った文を理解できると
- スイカうまあ!(西瓜很好吃。)
- リンゴどう?(苹果怎么样?)
- これ安くないよ(这个不便宜。)
のような文を正確に作ることができます。
この記事では形容詞述語文、形容詞を使った文の
- 肯定
- 疑問文の作り方3パターン
- 否定
- 疑問文への答え方
を全て学んでいきます。
文法は動画で授業を受けてるように理解することもできます。
途中で理解度チェックの問題も用意しているので、問題にも取り組みながら最後まで一緒に頑張りましょう!
肯定
まず形容詞を使った肯定文はどういう文かというと「これは美味しい」のような文のことです。
動詞を使った文では「主語・述語・目的語」の順に文を組み立てて、その述語の箱に動詞を入れました。今回も、最初に主語の箱を置いて、その後に述語の箱を置くというルールは一緒です。
例えば、「これは美味しい」と言いたいとき、まず主語の箱を置いて、その箱の中に文のテーマになる単語を入れます。ここで言うと「これ」=「这个」についての話をしたいので、最初に「这个」を置くということです。
そして、そのあとに続く述語の箱には、その主語である「これ」=「这个」がどんななのか?を表す形容詞を入れます。
つまり、文としては「这个(主語)好吃(述語=形容詞)」になります。「好吃」は「美味しい」という意味の形容詞です。
ここで超重要な注意点を1つ説明します。こういう形容詞を使った文を作る時は、必ず「とても」という意味の「很(hěn)」をつける必要があります。
これは「とても」という意味は特にないのですが、自分の主観の話をしてて、何かの基準と比較してるわけじゃないんだよということを表す役割があります。形式上つけるものだと思っても良いです。
先程の文は、正しくは
これ、这个(主語) とても美味しい、很好吃(述語)
とします。
この「とても」という「很」をつけないと、「これは美味しい(他はおいしくない)」というような何かと比較をしているように聞こえてしまいます。少しややこしいですが、いったんこのタイミングでは深く考えすぎずに、形容詞の肯定文には「很」をつけるんだ!と思っておいて良いです。
また、これはよくある間違いなのですが、「これは美味しい」を丁寧に言うと「これは美味しいです」になりますよね?
この文の中国語を考えたときに、中国語の「是」は日本語の「です」みたいなものだよと習ったことがあると、「これは美味しいです=这个是好吃」という文をつくってしまうことがあります。
間に「是」を入れてしまうと「これは美味しいには美味しいんだけど」と、少し意味が変わってきてしまうので、「これは美味しい」でも「これは美味しいです」でも、「这个很好吃」にするんだと覚えましょう。
ここまでをまとめると中国語では、述語の箱に形容詞を入れることができるので、語順としては、直接名詞の後ろに持ってくる。これが正式なルールです。そして、形容詞を使った文では「とても」という意味の「很」を形式上つけるということを忘れないようにしましょう。
ちなみに、本当に「とても美味しい」と言いたい時には「很」を強調して強く発音し、その分後ろの形容詞をやや弱く言うという方法もあります。最初はそうした細かい使い分けは難しいので、「很」以外の「非常(非常に、とても)」など別の言葉を使うことで正しく伝えると良いです。
最初は少し慣れないかもしれませんが、考え方はシンプルなので、このあと理解度チェック問題をやって定着させていきましょう。
💡理解度チェック
以下の単語を使って指定された文を作ってみましょう。全部で3問出題します。
- 西瓜 xīguā:スイカ
- 我 wǒ:私
- 苹果 píngguǒ:りんご
- 是 shì:前後がイコールであることを表す動詞
- 很 hěn:とても
- 好吃 hǎochī:(食べ物が)美味しい
- 忙 máng:忙しい
- 便宜 piányi:安い
問題①
「スイカは美味しいです」
「西瓜很好吃」
問題②
「私は忙しいです」
「我很忙」
問題③
「りんごは安いです」
「苹果很便宜」
【英語と比べてみましょう!】
英語では述語の箱に入れることができるのは必ず動詞と決まっているので、形容詞を使う時にも”is”などのbe動詞を使って
「彼女は美しい」→”She is beautiful”
となりますね。
でも、中国語では述語の箱に形容詞を入れてOK!
ただ、「とても」をつけないといけないので、英語で言うと
「彼女は美しい」→”She very beautiful”
という感じ!
よく「中国語の文法は英語と同じなんでしょ?」なんてことを言われますが、あまり同じだ同じだと思い込みすぎないように、違いも楽しみながら学んでいきましょう。
否定
続いて形容詞を使った文の否定形の作り方についてです。「これは美味しい」の文は「这个(主語)很好吃(述語)」でした。
この文の否定なので、「これは美味しくない」の言い方ですね。形容詞を使った文、形容詞述語文の否定も意外と簡単です。
否定したい形容詞の前に「不」という否定の副詞をつけるだけ。ただ、一点だけ注意点があり、否定の時には、肯定文でくっつけたおまけの「很」は不要です。
つまり「これは美味しくない」という場合、「これ、这个 不很好吃」ではなくて「これ、这个 おいしくない、不好吃」と言います。
◯ 这个不好吃
✕ 这个不很好吃
もし「这个不很好吃」というよに「很」をつけたままにしてしまうとどうなるでしょうか?
否定の「不」はその後ろを否定するので、これは「很好吃」「とても美味しい」ではないよと、つまり「これはすごい美味しいわけじゃない(很好吃)」ではないというニュアンスになってしまいます!
気になる人もいるかと思うので、もう少しお伝えすると、「这个很不好吃」は「これはとっても(很 )不好吃」ということで、「これはすごく美味しくない」の意味になります。
- 这个不好吃(これは美味しくない)
- 这个不很好吃(これはすごく美味しいわけではない)
- 这个很不好吃(これはすごく美味しくない)
このタイミングでは形容詞を使った文の否定文は、否定したい形容詞の前に「不」をつける!ということをおさえておきましょう。不の位置が違ったり、很をつけたままにしてしまうと、間違いというより、別の意味が出てきます。
では、ここまでの内容を踏まえて、理解度チェック問題に挑戦してみましょう。
💡理解度チェック問題
以下の単語を使って指定された文を作ってみましょう。全部で3問出題します。
- 苹果 píngguǒ:りんご
- 西瓜 xīguā:スイカ
- 我 wǒ:私
- 不bù:否定を表す副詞
- 好吃 hǎochī:(食べ物が)美味しい
- 便宜 piányi:安い
- 忙 máng:忙しい
問題①
「りんごは美味しくない」
「苹果不好吃」
問題②
「スイカは安くない」
「西瓜不便宜」
問題③
「私は忙しくない」
「我不忙」
疑問「吗?」「反復」「疑問詞」
では、ここから形容詞を使った文、形容詞述語文の疑問形の作り方を説明していきます。
ここで覚える疑問文の作り方は3パターン。
- 「吗」(ma)疑問文
- 反復疑問文
- 疑問詞疑問文
これら3つを1つずつ、解説していきますね。
「吗」(ma)疑問文
まず一番シンプルな「吗」(ma)を使った疑問文。これは、肯定文の最後に「吗?」(ma)をつけるだけです。
なので「これは美味しいです」という「这个很好吃。」の文末に「吗?」(ma)をつけて
这个好吃吗?
にします。
今シレッと「这个很好吃吗?」ではなくて、そこから很を抜いて「这个好吃吗?」にしたのですが、気づきました?
否定形と同じように、疑問形でもやっぱりオマケの「很」は外すのがルール。なので、「这个很好吃吗?」ではなく「这个好吃吗?」にします。
反復疑問文
2つ目の疑問文は反復疑問文です。
反復疑問文は述語の肯定と否定を並べて疑問文を作ります。今回述語は形容詞の文なので、形容詞の肯定と否定を並べます。
例えば「スイカ(西瓜)は安い(便宜)です」であれば「西瓜很便宜」ですが、この便宜と、否定の不便宜を並べて
西瓜便宜不便宜?
にします。
反復疑問文では肯定と否定の連続で疑問文とわかるので、吗はつけないのがルールです。疑問文の中に、疑問文だよという合図は1個だけです。
✕ 西瓜便宜不便宜吗?
疑問文、疑問詞を使った疑問文
では3つ目の疑問文、疑問詞を使った疑問文の作り方を学びましょう。
疑問詞は何か?は覚えていますか?英語でいう「What」「When」「Who」などです。中国語だと何は「什么」、誰は「谁」です。こういった疑問詞を使って実際に文を作ってみましょう。
ただ、今回は形容詞を使った文なので、「これは美味しい」の「美味しい」という部分がどうなのかを聞きたいので、「これって何?」ではなく「これってどうなの?」と質問することになります。
この「どうなの?」というのを表す疑問詞が「怎么样?」です。「怎么样?」は程度や状態を尋ねる時に使います。まさに日本語の「どう?」「どうなの?」の意味です。
中国語の疑問詞疑問文の基本は
知りたいところに疑問詞を置く!
でしたね。
「这个很好吃(これは美味しいです)」の「很好吃」の部分について、どうなのかを聞きたいので
这个怎么样?
これで「これってどうなの?」の文になります。
これは味について聞いているかどうかは分からずに、すごく漠然と「どうなの?」と聞いてます。もし味について聞きたいと言う場合には、これの味はどうなの?など一工夫が必要ですが、いったんここでは漠然とした聞き方の型をおさえておきましょう。
ここまで形容詞述語文の疑問文について説明したので、理解度チェック問題に挑戦してみましょう。
💡理解度チェック問題
以下の単語を使って指定された文を作ってみましょう。全部で3問出題します。
- 苹果 píngguǒ:りんご
- 不 bù:否定を表す副詞
- 吗 ma:疑問文を作る助詞
- 好吃 hǎochī:(食べ物が)美味しい
- 怎么样 zěnmeyàng どう
問題①
疑問詞疑問文で「りんごはどうですか?」
「苹果怎么样?」
問題②
反復疑問文で「りんごは美味しいですか?」
「苹果好吃不好吃?」
問題③
吗疑問文で「りんごは美味しいですか?」
「苹果好吃吗?」
疑問文への答え方
形容詞を使った文、形容詞述語文の疑問文への答え方を学びます。これも実は是述語文や動詞述語文の疑問に対しての答え方と同じです。
なので、すでに是述語文・動詞述語文の動画記事を読んでいる方は「うんうん、同じだな」と確認しながらみていきましょう。基礎が固まるまではなんぼやっても良いですからね。
「吗(ma)」 を使った疑問文への答え方
では、まず、「吗(ma)」 を使った疑問文への答え方。中国語には日本語の「はい」「いいえ」にピッタリ当てはまる言葉はありません。でも「はい」「いいえ」は伝えないといけない、、、
では、どうすれば良いのかというと、実はすごく簡単で、相手が使ってきた疑問文の述語部分を繰り返せばOKです!
例えば「りんごは美味しいですか?(苹果好吃吗?)」に対して「はい」と言いたい場合、「苹果好吃吗?」の述語(ここでは形容詞)、これは「好吃」なので、そのまま使って「好吃」と言えば「はい」「YES」の意味で伝わります。
じゃあ「いいえ」「NO」と伝える場合はどうするか?「いいえ」と答える場合には、疑問文の述語を持ってくるというのは同じなんですが、その形容詞の前に「不」をつけて答えます。
なので「苹果好吃吗?(りんごは美味しいですか?)」に対して「いいえ」と答える場合は、述語である「好吃」、その前に「不」をつけて「不好吃」とします。
反復疑問文への答え方
つづいて反復疑問文への答え方。
反復疑問文は「苹果好吃不好吃?」のように述語の肯定と否定を連続で言う事で作る疑問文でした。これに対しての答え方も「吗」を使った疑問文と全く同じです。つまり、疑問文の述語を繰り返せば良いです。
例えば、「苹果好吃不好吃?(りんごは美味しいですか?)」に対して、「はい」なら「好吃」、「いいえ」なら「不好吃」で答えます。
疑問詞を使った疑問文
最後に疑問詞を使った疑問文への答え方。
疑問詞疑問文は「苹果怎么样?(りんごはどうですか?)」のような文のことで「はい」「いいえ」「YES」「NO」で答えることができません。
ですので、疑問詞の部分、つまり「怎么样」の部分を、答えになる単語に置き換えて、更に「很」を前につけて答えます。
例えば、「苹果怎么样?(りんごはどうですか?)」と聞かれて「美味しいです」と答える場合には、答えになるのは「美味しい」なので「好吃」を「怎么样」の部分にあてはめて、さらにその前に「很」をつけ、「苹果很好吃」と答えます。
これが基本の答え方なので、まずは「苹果怎么样?」と聞かれたら「苹果很○○」と答えればいいんだと覚えておきましょう。
実際の会話では、主語の「苹果」というのは分かってるよ~ということで、「苹果」を省略して「很好吃」とだけ返すこともあります。更に、「很」も省略して「好吃」と返すこともできます。
「苹果很好吃」は丁寧、でもちょっとくどい、「很好吃」と「好吃」はどちらもカジュアルな答え方ですが、「好吃」は省略できるものを全部省略しているので、更にカジュアル、場合によってはぶっきらぼうに感じられることもあります。
どれがいいというより、場面ごとに使い分けられるのが本当はベストです。最初は不安だと思うので丁寧に「苹果很好吃」にしておきましょう。
ではここでも、これまでの内容の理解度チェックをしましょう。
💡理解度チェック
疑問文に対しての答えを作ってみましょう。全部で3問出題します。
問題①
「苹果好吃吗?」
「はい」・「いいえ」両方答えてみましょう。
「好吃」「不好吃」
問題②
「苹果便宜不便宜?」
「はい」・「いいえ」両方答えてみましょう。
「便宜」「不便宜
問題③
「苹果怎么样?」
りんごは安いと伝えてみてください。(安い:便宜 piányi)
「苹果很便宜」or「很便宜」or「便宜」
今日は形容詞を使った文、形容詞述語文について説明しました。自分でも文を作りながら少しずつ慣れていきましょうね。
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無理な勧誘など一切ございませんので、是非一度コーチとお話しください。
大家好!the courageの伊地知太郎です。
今回は述語の箱に形容詞を入れる形容詞述語文について、学んでいきましょう。