VERSANTとは?
VERSANTの概要・特徴
Versantとは、ロンドンに本部を置く世界最大規模の教育サービス会社Pearson社の開発による英語の口頭能力を測るテストです。
いつでもどこでも20分程度でスマホから受けられる手軽さにより、日本たばこ産業(JT)、Hilton、パーソルホールディングスなど、国内のビジネスでも利用され、外資系の転職などにも利用されている他、手軽にスピーキングが測れるということで各種英語コーチングサービスでも効果測定に利用されていたり、個人でも受験される方が多いテストです。
2024年1月15日より、これまでVersant スピーキングテストと呼ばれていたスピーキングテストが、Versantスピーキング&リスニングテストにリニューアルされ、リスニング要素の比重が上がりました。新形式の内容にも詳しく触れますので、受験前にぜひできる限り準備しておきましょう。
VERSANTの種類
現在Versantでは、3種類のテストを実施しています。
- Versant スピーキング&リスニングテスト
- Versant ライティングテスト
- Versant プレイスメントテスト
先述のように、これまでVersant スピーキングテストと呼ばれていたスピーキングテストは、2024年1月15日からスピーキング&リスニングテストにリニューアルされ、テストの内容も大きく変わっています。
ライティングテストとプレイスメントテストは筆者は指導経験、受験経験がないため、本記事では踏み込まず、以下はスピーキング&リスニングテストテストの詳細を述べていきます。
VERSANTの受験方法
Versantを個人で受験する場合は、代理店のホームページから申し込む必要があります。受験料は6,600円(税込)ですが、2024年9月末まで特別価格5,500円(税込)で受けられるようです。振り込みが完了すると数日中にTINコードという受験番号が送られてきます。専用アプリをスマホにダウンロードしてTINコードを入力すれば、受験可能です。受験後データを送信すると、結果はすぐに閲覧可能になります。
Versantスコアについて
Vrersantは90点満点のテストで、Pearsonが開発したGSEという尺度で測られます。
GSEスコアとは、50カ国以上約6,000人の英語教育関係者による協力を得てピアソン社が開発した、学習者の英語習熟度を細かく把握できるグローバルな英語力指標です。
GSEのスコアとCEFRとの対応はこちらをご覧ください。
出典:https://www.versant.jp/score.html
こちらの図にあるように、日本人の平均スコアはA2相当の32点です。
英語の勉強をこれから始める方や、まだ始めたてで自信がない方は、まずは32点という点数が日本人の中の相対的なレベルを判断する目安になるでしょう。
TOEICで650点以上ある方や、最低限の文法や語彙は大丈夫そうという方は、36点、43点がそれぞれCEFRのレベルが変わるポイントになるので、目安として設定しやすいかと思います。
ビジネスで最低限使えるレベルを目指すには、43点、つまりB1相当の英語力が必要です。自分の専門分野なら問題なく使えるレベルは、59点のB2以上となります。
ただし、VERSANTは国内での知名度がまだそこまで高くないので、受験する際は、用途に合っているかどうか(たとえば転職先でスコアとして認められるか)を確認した上で申し込みましょう。
VERSANTとTOEICの相関性
VERSANTスコアとTOEICスコアの相関性についても触れておきます。
VERSANTとTOEICのメリット・デメリット
VERSANTとTOEICを比較したときに、メリットデメリットは以下のようにまとめられます。目的やご自身のレベルに合わせて適切に選ぶようにしましょう。
・値段がやすい
・好きな時、好きな場所から受けられる
・結果がすぐわかるスピーキング能力が測れる
・世間的な認知度が低い
・スコアの影響力が小さい
・使用機材によって点数が上下する場合がある
・世間的な影響力が強い
・就職、昇進などにも使える
・初心者でも対策できる
・事前に予約が必要
・指定された時間場所で受験する
・スピーキング能力は測れない
・TOEIC試験対策にフォーカスしがち
テスト点数の相関性は以下のようになります。
CEFR | Versant | TOEIC |
C2 | 79 – 80 | N/A |
C1 | 69 – 78 | 945 – 990 |
B2 | 58 – 68 | 785 – 940 |
B1 | 47 – 57 | 550 – 780 |
A2 | 36 – 46 | 225 – 545 |
A1 | 26 – 35 | 120 – 220 |
< A1 | 20 – 25 | N/A |
メリット、デメリットのところにもあるように、TOEICはスピーキングを測らないテストであるのに対し、VERSANTはスピーキングとリスニングのテストです。CEFRの基準では上記のようにまとまりますが、あくまで違うスキルを測るテストなので、この相関は目安程度に捉えるのが良いと思います。
日本人はリスニングスピーキングよりもリーディング中心の学び方をする傾向もあり、TOEICで点数が高くてもVERSANTでは点数が低い方も散見されます。測るスキルが違うので当然といえば当然ですが、やはり自分の目的や測りたいスキルによってテストを選択するのが良さそうです。
VERSANT スピーキング&リスニングテストの概要
ここからは、新しく導入されたVERSANTスピーキング&リスニングテスト(以下:新形式)について詳細を記していきます。
新形式のVERSANTスピーキング&リスニングテストでは、テストの長さや受験方法は旧形式と変更ありません。引き続きスマホ一台で受験可能、結果もすぐに見られます。
大きく変わったのは出題内容と評価項目です。旧形式では評価の100%がスピーキングに関するものだったのに対し、新形式ではリスニングに関わる評価の割合が50%、スピーキングの評価が50%になっています。リスニングの評価がテスト全体の半分のウェイトを占めるようになったことに伴い、リスニング能力を測る設問が加わりました。
▼VERSANT新形式を知る前に従来の形式が気になる方はこちらの記事をご覧ください。
VERSANT Speaking and Listeningの内容
試験の内容は旧形式から引き継がれたものと、リスニング評価のために新たに追加されたものがあります。最初のWarm Upは、採点対象にはなりません。
Warm Up(1問) | 30秒でPart Fの設問のようにテーマに対する自分の意見を述べる |
Part A 語彙 (8問) | 質問に対し、適切な語彙を単語で答える |
Part B リピート (16問) | 流れてくる音声を覚えて、リピートする |
Part C 会話文 (6問) | 流れてくる会話を聞いた後、内容について一つ質問に答える |
Part D読話 (6問) | 流れてくる短いストーリーを聞いた後、内容について3つ質問に答える |
Part E Retelling (2問) | 30秒ほどの短いストーリーを聞いて、その内容を自分の言葉で説明する |
Part F Opinion (2問) | 40秒ほどで、テーマに対する自分の意見を述べる |
VERSANTスピーキング&リスニングテストの採点基準
旧形式と新形式の最大の違いは採点基準でしょう。VERSANTスピーキングテストは、その名の通りスピーキング能力を測るテストだったので、スピーキングに特化した四つの評価基準が用いられていました。
しかし今回の改訂で、VERSANTはスピーキングを測るテストではなく、スピーキングとリスニングの両方を測るテストになっています。
これまで旧形式で評価されていた4つの評価項目はスピーキング能力の下位技能として”Use and Content”(文章構成と語彙が統合)と”Manner of Speaking”(流暢性と発音が統合)にまとまり、評価全体に占める割合のうち50%にとどまります。
残り50%をリスニング能力の評価が占める形になりました。スピーキング対策だけでは対応できないテストになり、より理解と産出の総合能力を測られる試験になったと言えます。
出典:https://www.versant.jp/_common/_js/pdfjs/web/viewer.html?file=/pdf/info20240115.pdf?20240126
こちらの図は、新形式の各パートがどの能力の測定に使われているかを示しています。こうしてみると、リスニングの評価にはABCDEの5パートが使われるのに対し、スピーキングはA,E,Fの3パート測られることになっています。スピーキング対策としてはこれら3つのパートを重点的に進めていく必要がありそうです。
なお、これらの新たな評価項目の詳細はまだ公表されておらず、パフォーマンスのどんな部分がスコアにいかに影響してくるのか、正確なところはまだ不明です。とはいえ、評価方法に大きな変更があるとも考えにくいとは個人的に推測しています。
新形式VERSANTを受けてみての各パートの所感
このセクションでは筆者が新形式のVERSANTを受けてみた個人的な所感をシェアしてきます。
私は2024年の3月に受験し、新形式で満点を取ることができました。認知的な余裕があってこその点数だったと思うので、多少テストを受けながら冷静に分析することもできたのではないかと思っています。
このセクションでの発言は根拠に基づいた発言ではないので、あくまで一人の日本人の体験談として読んでいただけると嬉しいです。いち受験者の体験談として、各パートの感想を書いていきます。
Warm Up
旧形式では最初に音読があったので簡単なタスクからテストへの気持ちを作っていくことができましたが、新形式ではいきなり自分の言葉で話すことになりました。このパートは評価には含まれないようなので、本当にウォームアップのつもりでしっかり気持ちを作るために使えるといいと思いました。
Part A
新形式のPartAは、旧形式のPart Cとほぼ同じ内容でした。生活で出会う一般的な語彙についての質問に答えていきますが、選択肢はあまり与えられず、自分で答えを産出する必要があります。旧形式では語彙が二択で提示されたのですが、旧形式では選択肢が与えられることもありますがオープンクエスチョンで聞かれる割合が増えたと思います。
Part Aはリスニングとスピーキングの両方のスコアに関わってきますが、本当にシンプルな語彙の出題が中心です。とはいえ、英語圏の生活語彙なので、これ日本語では知ってるけど、英語では何ていうの?というものは減らしておけると良いと思いました。
Part B
旧形式のリピート問題と同じ形式でした。旧形式に比べて全体的に語彙のレベルが下がり、文自体も短くなっている印象を受けました。このパートはリスニングの測定に使われるため、内容的な難しさを下げ、純粋なリスニング能力を測るための工夫がなされたのかもしれないと考えました。内容が難しいと記憶保持に負荷がかかり、リスニングはできたのに覚えていないという現象が起きてしまいます。
今回はそれをふせぐことで純粋なリスニング能力を見ているのかもしれないと考えました。しかし、一回しかテストを受けていないので、受ける回によって差があるかもしれません。
Part C
Part Cは新形式で新たに追加されたパートです。短い会話を聞いて、一つの質問に答える形式ですが、会話を聞いた後に質問されるので、会話の中のどこが聞かれるかわからないため集中力が必要でした。重要そうなポイントを頭の中で要約しながら聞けるとベストかもしれません。
このパートはリスニング能力を測るために使われますが、細々した発音の聞き分けではなく長めの内容を聞いて内容を理解するという能力を評価するものだと思われます。そのため質問は最後において、全体が理解できていないと答えにくい仕様にしているのではないかと思いました。
形式だけ見るとTOEICと酷似していますが、話される内容自体はTOEICに比べて短く、内容も想像しやすい身近な場面が多い印象でした。
Part D
こちらのパートも新形式で新たに導入されたパートです。一人のスピーカーの長めの話を聞いて、その内容について三つの質問に答えるという形式です。こちらも形式はTOEICとそっくりですが、話される内容は、20秒ほどの具体的な物語です。登場人物がいて、出来事が起きるというシンプルで具体的に想像しやすい内容でした。
具体的には「〇〇さんが仕事に行こうとしたが車がパンクして困っていたところ友達が助けてくれた」などの内容です。続くPart Eとほぼ同じくらいのレベル感です。
ここでは、リスニングによってまとまった内容の要点を押さえて一連のストーリーが理解できることを測られているのだと思います。物語を聞き終わってから3つの質問に答えるので、やはり何が聞かれるかわからない中で聞き続けるプレッシャーはありましたが、聞こえない音や瞬時に対応できない文法が少なければ、内容を記憶する余裕も出てくるはずなので、対応できそうです。
Part E・Part F
旧形式と変わらない内容、難易度だったと思います。しかし、新形式ではスピーキング能力はほぼこの2パートで測られると思っていいので、これまでよりスコアへの比重が重くなっていることを考えると、少し緊張感があるかもしれません。
新形式VERSANTを受けてみての全体の所感と新形式の特徴
語彙について
旧形式では出題される語彙は、Switchboardコーパスと呼ばれるネイティブの実際の会話のデータから、使用頻度上位の8000語を抽出したものが公表されていました。新形式でも同じ範疇の語彙を使用しているとすると、やはりTOEICやIELTSに比べるとビジネスやアカデミックな語彙は少なく、あくまで生活語彙の範疇である印象です。
ただ英語の日常会話の95%が3000語ん範疇で話されていることを考慮すると、8000語というのは決して少ない数ではないことも事実です。語彙のレベルに関しては近々公式の最新のレポートなどが公開されるはずなので、引き続き観察が必要なところでしょう。
個人的な感想としては、確実に生活語彙の範疇ではありますが、本当に英語で生活をしたことがないと見落としがちな単語も出題されている印象がありました。たとえば、「おむつ」、「エプロン」など、生活していれば出会いますが参考書や問題集ではあまり馴染みのない単語や、群動詞が多く使用されていることが印象に残っています。
同じ意味の表現でも、難度の高い語彙を覚えていくよりも、熟語などで簡単な言い方で別の自然な言い方がわかるという知識の方が求められると思います。たとえば「足を突っ込む」という意味を表すためには”be involved, step into, take part in”などの表現が浮かびますが、もっとシンプルに”get into”などで表せることを知っているという表現の幅が求められると思います。
リスニングパートについて
新形式で新たな要素として加わったリスニング問題ですが、Part CとPart Dが該当します。
この2つのパートは形式だけみるとTOEICにそっくりです。PartCでは会話を聞いて質問に答え、Part Dでは一人のスピーカーの長めの発話を聞いて質問に答えることを求められます。ここでは、馴染みのある方も多いと思われるTOEICリスニング Part3,4との違いを検証することによって、VERSANT新形式のPart C, Dの特徴を炙り出していきたいと思います。
質問が提示されるタイミングと答え方
TOEICでは選択肢が印刷されているため、音声が放送される前に選択肢に目を通してキーワードを把握しておくことが可能ですが、VERSANTではそのテクニックは使えず、会話を聞き終わってから質問を聞いて、答えを自分でゼロから生み出して話す必要があります。これには、TOEICにはない能力がふたつ問われることになります。
一つは、聞かれる内容の目星がつけられないので全体的に細かい情報まで把握しないといけないこと。聞こえたキーワードだけで解答することができないので、より包括的な理解が試されると思いました。二つ目は、選択肢がないためゼロから自分で解答を組み立ててる必要があること。発話内容を思いつくことから取り組まないといけないので、解答の負荷が上がるのは明らかだと思います。
話される内容
形式は会話文と独話ということでTOEICの出題形式とにていますが、話される内容自体には違いがあり、特にPart Dのほうは違いが顕著でした。
Part Cは2名のスピーカーによる会話を聞いて質問に答えるものですが、TOEICほどビジネスの文脈という印象を受けませんでした。日常会話(一緒にスポーツをする、旅行の計画をたてる、お店を予約するなど)の中で触れる身近な場面を中心にしている印象でした。音声の長さもTOEICに比べて少し短かったと思います。
Part Dですが、TOEICのPart4はビジネスにおけるアナウンスやミーティングなどの状況を切り取ったようなシナリオが多いですが、新形式では、登場人物がいる短い物語を聞いて、その物語の内容について答えるという内容でした。リスニング音声の時間も20秒ほどとTOEICよりも短く、内容の理解自体は、聞き取りや文法、語彙がしっかりしていればクリアできるかなと思いました。
必要な能力
Part C, Part Dとも、自分で回答を産出する必要があるので、リスニング中に出てきた語彙を自分の言葉で瞬時に伝えることが必要になります。内容自体はそこまで難しくないですが、瞬発的に出せる語彙が少ないことで回答できないとなるともったいないので、理解した内容を自分なりにアウトプットする力を伸ばしておく必要がありそうです。
また、簡単な内容を負荷なくリスニングして記憶に残しておけるためのリスニングスキル、文法や語彙の理解能力の開発も言わずもがな必要です。
スピーキングパート
旧形式でも同じ問題が出ていたPart E,Fですが、大きな違いは、この2つのパートでスピーキングの点数がほぼ決まってしまうということです。しっかりと対策をしておくにこしたことはないでしょう。どのような対策が有効か、次6のセクションで説明していきます。
VERSANT対策
ここまで、2024年からリニューアルした新形式のVERSANTスピーキング&リスニングテストについて、資料と経験をもとにお話ししてきました。このセクションでは、新形式のVERSANTに向けた学習の方針を考えていきましょう。
語彙と文法
これまで見てきた通り、VERSANTで出題される語彙は生活語彙が中心になります。受験やトイックでも頻出の語彙は必ず押さえておきつつ、ビジネスなどの専門分野に入り込みすぎる必要はないでしょう。
基本的は3000語くらいを押さえたら、海外ドラマや映画の中から身近で具体的な語彙を拾ったり、生活語彙をまとめている単語帳から学んでいくのが良いと思います。また、熟語は増やせれば増やせるほど良いので、熟語の学習も力を入れて取り組みましょう。
文法に関しては、中高までの文法の精度を高めることに注力しましょう。気を衒った複雑なことができなくても、中高の基本の文法をしっかり使えれば問題ありません。
旧版では語彙と文法でスコア全体の50%を占めていましたが、新版からは合わせて全体の25%という評価になりました。あまりここに時間をかけすぎずに全体的にバランスを取れるほうが良いですが、文法と語彙がないと何もできないことも事実なので、焦らずじっくり固めていくのがよいと思います。
リスニング対策
リスニングに関してはレクチャーを聴いたり抽象的な概念を処理する必要はなさそうです。ドラマやラジオ、youtubeなどで生活場面からのインプットを常にしておきましょう。
TOEICの教材を使って、質問に対して選択肢ではなくて自分で答えをゼロから組み立て回答してみるのもいい練習になると思います。また、Youtubeなどで自分の興味のある内容について英語でみてみるのも、楽しくモチベーションを維持するという観点と生活語彙の習得という観点でおすすめです。
スピーキング対策
高校までの文法、語彙をできる限り使えるように準備しておくことが望ましいです。そのための文法知識の確認、瞬間英作文などは基本的に必須です。その上で、part E, Fについてはある程度話すときの型を用意しておくと良いでしょう。
part Eは、20秒ほどの短い話を聴いて要約するタスクです。登場人物がいて、何か出来事が起きるというプロットであることが多いです。やり方は人それぞれだと思いますが、ここでは筆者が使うテクニックを紹介します。
・リスニングしながら、表現や単語で覚えるのではなく、絵でイメージしていく
・リスニングした内容を頭の中で四コマでイメージする
・イメージした四コマを描写していくつもりで解答する
人間の短期記憶は一度に情報を7つほどしか覚えられないと言われていて、単語や表現をいちいち覚えていくアプローチは現実的ではありません。そこで、内容を包括的に再現するために、映像として記憶していくアプローチを筆者は採用しています。このやり方をすれば、スピーキングの時は頭の中の映像を思い出しながら読めばいいので、記憶の負担が減り、少し話しやすいと思います。
Part Fは個人的な意見を求められるものなので、理論展開の型に則って話すことで、話すことの骨子も組み立やすいですし、話す内容の吟味に少しでも準備時間を割くことができます。内容については本当に思っていることでなくても、理路整然としていればOKです。本当に思っていなくても理論を繋げて話す瞬発力があると良いですね。以下に理論展開のテンプレートを共有します。多少アレンジして使ってみてください。
・In my opinion,(主張)
・Firstly because …(理由1)
・Another reasons is that …(理由2)
・These are the two reasons why (主張をもう一度)
Do you prefer to drive a car by yourself or ride while someone else is driving? Explain why.
I prefer to drive a car by myself rather than riding while someone else is driving.
Firstly because I like the experience of driving. I like the sense of controlling a large machine, I like to feel the vibration coming from the handle. I like how the car speeds up when I destress the accelerator pedal.
Another reason is that I get too self-conscious when someone else is driving. I feel like I am in charge of keeping the great conversation in the car, and I feel so stressed out. I would rather drive the whole way than feel stressed out and overthinking.
These are the two reasons why I prefer driving a car myself.
VERSANT対策!おすすめの教材・アプリ
最後に、本記事の内容を踏まえて、自習におすすめできる教材をいくつか紹介します。ご自身のレベルや課題感からしっくりくるものをお選びください。
単語でおすすめの教材
Database 3300
生活語彙として必須のレベルから、単語と熟語合わせて3300項目が収録されている単語帳です。基礎のレベルからこの量でカバーできるものは少ないので、この一冊をしっかりやりこむことでVersant以外にも汎用性のあるスキルが身につくことでしょう。
毎日の英単語 日常頻出語の90%をマスターする
欧米で実際に使われる会話などのデータから表現を記録したコーパスとばれる資料をもとに、実際のネイティブの使用頻度の高い2000語を集めた単語帳です。受験のデータやTOEICのデータではなく、実際のネイティブの日常生活をもとにしたデータに基づいているので、本当に生活レベルで頻出の語彙が学べます。受験やテストではあまり出くわさない生活語彙(拭き掃除、擦り傷、などなど)を学ぶのに役立つ一冊です。
文法でおすすめの教材
英語のハノン 初級
文法の定着を促し、各文法項目の流暢性を高めていくのに有効なトレーニングです。スピーキングで使っていくためにはこちらの教材で文法ごとの口慣らしも必要になるでしょう。Versantで出題されるリピートなども英語のハノンで練習すると効果的だと思います。個々の文法についての理解が前提なので、怪しい文法がある場合は他の文法書なども併用すると良いでしょう。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング
有名な瞬間英作文のアプリです。文法ごとに文を覚えておくことによって、文法がどのように使われるのかの理解と定着が深まります。
TOEIC LR TEST 初心者特急 パート3
TOEIC用の教材ですが、Versant Part Cの会話文の対策に良さそうだと思い紹介します。短い会話を聞いて質問に答える練習ができるし、Versantより少し難しいくらいのレベルになるはずです。語彙は少しビジネスよりになるので、生活語彙のインプットは別で実施した方が良さそうですが、リスニングの練習にはなると思います。回答するときは選択肢はみないで、自分でゼロから答えを作ってみましょう。
Versantはリスニングとスピーキングのテストなので、正しい発音や瞬発力、理論展開など第三者からのフィードバックによって学習の効果が変わってくる要素が多くあります。何より言語能力はやり取りの中で身に付く要素が大きいです。より効率的に学びたい方は、英語コーチをつけて伴走してもらうのがおすすめです。
the courageの英語コーチングでは、Versant新形式で90点満点を取得したコーチがあなたにぴったりの学習カリキュラムをゼロから一緒に組み立て伴走します。
学習相談は無料ですので、ぜひ一度お試しください。
こんにちは! Versantというテストをご存知でしょうか?日本でも外資系の転職や英語コーチングサービスの効果測定などで用いられており、スマホで好きな時に好きな場所で受けられ、結果がすぐわかる手軽さが人気のリスニング&スピーキングテストです。
この度Versantの形式が大きく変更になったことを受けて、筆者も早速受験してきましたので、その経験を含めてVersantについて詳しくまとめていきたいと思います。
受けてみた感想やおすすめの学習方法も含んでいますので、どうぞ最後までお付き合いいただければ嬉しいです。