中国語リスニングのコツと勉強方法をプロのコーチが徹底解説!800名以上の実績に基づくメソッドを公開!

日本人にとって非常に難しいと言われる中国語リスニングですが、正しい方法で練習をすれば必ず聞こえるようになりますので、今回はその勉強方法について説明をして行きます。記事を読んだ後には自分で自信を持ってリスニングのトレーニングを行えるようになります。

中国語の勉強方法全体について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

中国語初心者必見!独学できる勉強法をプロが徹底解説

発音強化が必要な方はこちらの記事をご覧ください。

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これから中国語の勉強を始めようという方、またはすでに勉強しているけれど伸び悩みを感じている方が多くいらっしゃいます。

・中国語を身につけるのに何をどれくらいやれば良いのかがわからない
・HSKや中検などの資格試験を受けた方が良いのか迷っている
・今の勉強方法で良いのか不安

そのような方向けに、これまで多くの中国語学習を徹底サポートしてきたthe courage(カレッジ)のコーチが、あなたのお悩みをお伺いし、おすすめのテキストから勉強方法までをお伝えしています。この機会を逃さずに、ぜひ無料カウンセリングをご活用ください。

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日本人にとって中国語のリスニングが難しい理由

中国語はリーディングはできるけど、リスニングがとにかく難しいと言う相談を良く受けます。解決策の前に、まずはなぜ難しいと感じるのかを確認しておきましょう。

漢字を見て意味がわかる

日本人は日本語の中で漢字を使用しているので、中国語の勉強をしていなくても、中国語を見たときに単語の意味がわかり、その意味を推測しやすいです。

つまり「見たらわかってしまう」ので、なんとなく中国語がわかったようなつもりになってしまい、リスニングの勉強にあまり時間を割いていないため、リスニングが苦手という人が多いです。

また、漢字を見てわかることから、リーディングは上達しやすいので、そのリーディングと比較して、相対的にリスニングが苦手に感じているということもあります。まずはこのことを認識して、意図的にリスニング練習に多くの時間を割く必要があります。圧倒的練習不足が原因とも言えるでしょう。

伊地知

「私は語学のセンスがないので・・・」という相談を受けることがあります。私も、特にリスニングに関してはセンスがある方ではないので、気持ちはよくわかるのですが、ただ、正しい勉強方法でトレーニング量を積めば必ず一定のレベルまでは上達するので安心してください。まずは勉強量を増やしましょう。

中国語は同音異義語が多い

中国語の単語には1つの音節で成り立っている単語が多くあります。

たとえば「zhū」と聞いたら「朱」なのか「猪」どっちなんだろう、となったり、声調違いであれば「住」「祝」などとも迷ってしまいます。

日本語で言うと「た」と聞いたら「太」「他」「田」「多」などが浮かびますが、「た」単体で使うことよりも「たにん(他人)」や「たすう(多数)」のように、複数の音節の単語として使うことが多いので、中国語よりも単語の判別はし易いとわかります。

標準的な標準語を話す中国人が少ない

中国には「普通话」という標準語がありますが、地方によってそれぞれの訛りがあります。そして、その訛りは中国語を学ぶ外国人からすると非常にくせもので、教科書で勉強した中国語とはかなり違って聞こえます。

逆に言うと、本当にきれいな標準語を話す中国人はすごく少ないので、それらに慣れていかないと、勉強したのに聞こえないというケースも出てきます。

中国語のリスニングは聞き流しで強化できるのか

リスニングと言うと「とにかくたくさん聞きたい」という方もいるかもしれません。聞き流しは効果があるのでしょうか?

最初にやるべきトレーニングではない

効果がゼロなわけではないのですが、最初から大量の聞き流しをしてもあまり意味がありません。

中国語の聞き流し作戦については、ネイティブの子供が徐々に語学を習得していくプロセスを踏んでいくことになりますが、単語や文構造がわからない基礎段階から聞き流しをするということは、たくさん聞く中で「ああ、この単語は知らないけど別の同じようなシーンでも使ってたなあ、まさか〇〇のことでは?」というように、大量のシーンの中からその意味を徐々に推測して身につけていくということになるので、非常に効率が悪いです。

つまり、大人になってから日本語環境で学ぶ場合には向かないトレーニングです。

伊地知

基礎の無い状態での聞き流しは、野球で言うなら「体力もない、ルールも知らない、でもバットとグローブは24時間持ち続けてます!」という状態。メンタルブロックが外れるなどの効果はあるかもしれません。

目的によっては効果的

ただし、この聞き流しも目的によっては効果があります

一度しっかりと聞こえるようになった中国語を繰り返し聞き続けるけることで定着化させたり、中国語のリズムを身につけるために、また、自分の音の引き出し(音素と言います)を増やしたりする効果はあるので、聞き流しをする際には目的を明確にしてからはじめてください。

日本人が中国語リスニングを強化する最強の勉強方法

今までの指導経験から、確実に効果の出るリスニング勉強方法を紹介します。効果は出るのですが、魔法のように一瞬で効果が出るわけではなく、根気よく毎日続けることが必要なので、ラクをしようとしないでください。ラクをしようとすると辛くなります。

伊地知

実は私は留学中の大量聞き流しでもリスニング力を上げました。ただ、私自身の経験は1つのケースでしかありません。その後の多くの指導経験から、もっと効率的で確実に効果の出る方法があるとわかったので、今回はその方法を紹介します。

リスニングの3要素を理解する

リスニングができるためには以下の3要素があります。

  1. 精読ができること
  2. 音がわかること
  3. 処理スピードが追いついていること

これらを順番に丁寧に克服していくことでリスニングを強化していきます。

このトレーニングは難易度が高い教材であっても同じように有効です。

ただ、長文トレーニングの場合はシャドーイングを追加するので、4つ目のトレーニングとして長文での練習方法も記載しています。

さて、ここからは実際に使いたい音源と原稿(スクリプト)を準備して、実際に以下のステップを教材を使って取り組んでみてください。

決して焦らずに、一気に飛ばしてしまうことなく、丁寧に練習しましょう。

精読ができる(単語・語順がわかる)

まずはじめに、精読ができるということが大前提なのですが、精読ができるというのはどういうことでしょうか?

これは単語や語順を含めて「目で見たら」100%その文章を理解できていて、その文の内容を鮮明にイメージできるということです。

「我每天早上喝两杯咖啡」
「私は毎日朝二杯のコーヒーを飲みます」
であれば以下のようなイメージが浮かぶということです。

もし仮に「コーヒー」という単語がわからなかったり、「朝」という単語を知らなかったとしたら、当然この文の内容を鮮明にイメージすることはできないですよね。

なんか毎日二杯飲んでるんだなあ・・・

というボヤッとしたイメージになってしまいます。

では、単語を全て知っていれば良いのかというとそうではなくて、文法も理解をしていないとイメージはできません。特に中国語は日本語とは異なり「てにをは」といった助詞がないので、語順によって、私がコーヒーを飲むのか、コーヒーが私を飲むのか(文の意味としてはあり得ませんが)が決まります。

また、時間が主語の後に来て、その後に動詞が来るなども重要ですよね。

伊地知

見ても意味がわからない文なのに、聞いたら急に意味がわかる(ハッキリイメージできる)ということはあり得ないので、まずは最低限の土台として、知らない単語は調べて、語順に不明点があれば調べて、まずは見て100%意味がわかり、その文の内容を鮮明にイメージできる状態を作ります。

これが精読のステップです。

音がわかる

精読で鮮明なイメージが浮かばないのに、リスニングは絶対にできません。

かといって、精読ができればリスニングができるわけではありません。

そうですよね、リスニングには精読に加えて「音がわかる」という要素が必要だからです。

どんなに精読、リーディングが完璧でも、その文の音を知らなければリスニングができるようにはならないので、音を捉える力を強化します。

その音を捉える力を強化するためのトレーニングが「音読」です。

今まで文字情報だった文を、音情報と繋げていくトレーニングなので、最初は文を見ながらで良いので、正しい音を聞いて、止めて、真似するように音読します。

ここで大切なのは、この漢字はこんな音なんだな、と意識していき、徐々に文字から目を離してもしっかりその音の意味がわかるまで音読を繰り返すことです。

最初に全く聞こえない文であれば、ここで最低10回は音読が必要です。

シャドーイングは音源を聞きならが、その意味を捉えながら少し後追いで自分でも発話するトレーニングで、真面目にやると物凄く負荷が高く、ここでの「音を捉える」という目的とはずれるので、ここではあくまでも音源を止めて、真似する音読で良いです。

もしシャドーイングを行うとしたら、次の「セリフ音読」のステップか、さらにその次の長文トレーニングで行いましょう。

セリフ音読ができる(処理スピード)

ここまでで、精読ができる(見て100%意味がわかる)、さらに音を捉えることもできるという状態を作りましたが、これでリスニングができるかというと、まだ足りません。

何が必要かというと、実際のリスニングでは「処理スピード」が必要になってきます。

伊地知

「ゆっくり言ってくれればハッキリと意味がわかるのに」と感じたことがある人も多いかと思いますが、それは、精読ができている、音もわかる、でも処理スピードが追いついていないという状態です。

そして、処理スピードを上げるためにやるべきトレーニングは「セリフ音読」です。

セリフ音読というのは、自分があたかも本当に誰かに語りかけているかのように、感情を込めて音読をすることです。

最初はゆっくりでないと自分のセリフとして音読するのは難しいと思うので、ゆっくりと、自分のペースで良いです。そして、最初は台本を見ながらセリフの練習をするように、文を目で見ながらの練習から始めましょう。

数回見ながら練習をしたら、引き続きゆっくりで良いので、今度は文から目を離して発話をしましょう。

文から目を離してセリフ音読ができたら、少しずつで良いので、そのスピードをあげていってください。目標は音源の1.5倍速で言えるようにすることです。

このセリフ音読ができるスピード以下の音源は、リスニングをした際に必ず鮮明に聞き取れます。

ちょっとイメージしてもらいたいのですが、感情を込めて、自分のセリフとして発話ができているというとき、それは当然頭の中で鮮明なイメージを浮かべることができていますよね。つまり【セリフ音読スピード=処理スピード】です。

つまり、ここまででセリフ音読スピードを徐々に上げてきたというのは、リスニングの処理スピードを徐々に上げてきたというわけです。

繰り返し練習する時の注意点

よく同じ文を何度も練習していると「もう内容を覚えたのでリスニングの練習になりません」という声を聞きますが、この練習の目的は、言葉を鮮明なイメージ(絵)として、このイメージ(絵)を重ねて行くスピードを上げることです。なので、最終的に出来上がるイメージ(絵)絵を覚えていても関係ありません。あくまでもイメージ(絵)を重ねるスピードを上げるトレーニングであり、絵を完成させるトレーニングではないということを意識してください。

長文トレーニング

今回は短文をイメージした練習方法を説明していますが、もしHSK4級以上のレベルで、長文のリスニング強化をする場合には、このセリフ音読はシャドーイングで行ってください。

音源を聞きながら、少し後追いで、自分のセリフとして発話します。

もし追いつけないようであれば音源のスピードを0.5倍速などに落として、徐々に速くしていきます。

最終的に1.5倍速でもセリフとしてシャドーイングができるようになればOKです。

そのあともう一度リスニングをすると、聞こえ方が全く違うはずです。

これらの方法で聞こえる文を増やして行きましょう。いきなり全ての中国語が聞こえるようになることはありません。音楽で言うと、課題曲をどんどんこなして、自分の引き出しを増やして行くようなイメージです。

中国語リスニングにおすすめの教材

中国語を始めたばかりであれば一般的なテキストを使用

中国語初心者であれば、文法書などで学習を進めているかと思いますので、その文法書の音源付き例文を使ってリスニング練習をすることをおすすめします。例えば以下のようなテキストを使うと良いでしょう。

新ゼロからスタート中国語 文法編
おすすめポイント
  • 文法項目毎の例文なので、精読が容易
  • ネイティブよりもかなりゆっくりはっきりとした音源なので、初級者向け

少し慣れてきたら「聴く中国語」を使用

少し慣れてきたら長文にも挑戦したいのですが、TVやラジオなどではスクリプト(原稿)や繰り返し聞ける音源がなかったりするので、生の音を教材として聞くことができる雑誌「聴く中国語」がおすすめです。

月刊 聴く中国語

おすすめポイント
  • スクリプト(原稿)が付いている
  • 単語リストや文法ポイントの解説もある
  • ネイティブスピードの音源もある

中国語リスニングにおすすめのアプリ

リスニングトレーニングに必須の「NHK語学プレーヤー」

リスニングトレーニングでは再生スピードを変える必要もあるので、そうしたスピード変換機能が付いている無料のアプリを紹介します。音源はご自身の使っている教科書の音源などを取り込んで使ってみてください。

https://www.nhk-book.co.jp/pr/app/lang_player/

おすすめポイント
  • 無料で使える
  • 区間リピート機能があるので苦手部分を集中トレーニングできる
  • スピード変更ができるので、負荷の上げ下げがコントロールできる

聞き流しなら「喜马拉雅」

ある程度聞こえるようになってきたら、中国語のリズムに慣れるなどの目的で聞き流しを行うことがあるかもしれません。そんな時には現地のラジオが聞ける喜马拉雅(ヒマラヤ)がおすすめです。

http://www.ximalaya.com/download/

おすすめポイント
  • 現地で実際に流れているラジオを聴くことができる
  • ラジオの他にも小説や相声(漫才)など、コンテンツが豊富

中国語リスニングにおすすめのドラマ、YouTube

ホームコメディー「家有儿女」jiā yǒu ér nǚ

少し古いドラマですが、ホームコメディーの「家有儿女」がおすすめです。
限られた場面で日常会話がメインなので、非常に勉強になります。また、通常中国のドラマは中国語字幕がついているので、それを参考にこの記事で紹介した「日本人が中国語リスニングを強化する最強の勉強方法」でのトレーニングがしやすいです。

舞台が北京なので、北京訛りが強いところがネックですが、内容も面白く、基本的に1話完結なので、学習用としておすすめです。

おすすめポイント
  • 少し古いけど内容も面白い
  • 日常会話が使われている
  • 字幕もついているので学習向き

子供向けアニメ「小猪佩奇」xiǎo zhū pèi qí

中国語のドラマはその多くが字幕付きであることで学習がしやすいのですが、漢字がわかる日本人はついつい字幕に頼ってしまい、なかなかリスニング力が向上しないということが起こります。

その字幕脱却第一歩におすすめなのが子供向けアニメ「小猪佩奇」です。

非常に易しい言葉が使われていて、かつ字幕がありません。もし難しいと感じたらスピードを落として再生、簡単と感じたらスピードを上げて再生してみてください。

https://www.youtube.com/watch?v=XYEVFkwSzOU
おすすめポイント
  • ハッキリとした発音で話されている
  • 難解な語彙は使われない
  • 字幕がないので字幕脱却のきっかけになる

中国語リスニングにおすすめのサイト

リスニングにおすすめのサイトは東京外国語大学言語モジュールです。

こちらもスクリプト(原稿)があり、また、シーン別なので、勉強したい特定のシーンがある場合はこちらを使うと効率的です。

おすすめポイント
  • シーン毎のロールプレイなので効率よく学べる
  • スクリプト(原稿)があるので学習向き
  • 標準語以外の素材も豊富

リスニング強化のコツ

リスニング強化のコツとして、「いつ・どこで・何を」したら一番効率的かを考えるということがあります。

簡単に言うと仕込みをしっかりして、移動時間などを無駄にしてはいけないということです。

今回の練習方法ではリスニングの前にまず精読をする必要があります。
精読をするということは、単語を調べたり、文法事項を確認したりする必要があるので、これは移動時間にはやりにくトレーニングです。

一方で、セリフ音読などは歩きながらでも電車の中ででもできるトレーニングなので、家で時間確保ができたらそこでは「精読」をしっかりやっておき、移動時間で「音読」をする仕込みをしておくと、移動時間などを使ってリスニング強化のための時間を有効活用できます。

冒頭で伝えた通り、リスニングが苦手だという方のほとんどが圧倒的な練習時間不足です。仕込みをしっかり行って時間確保をして行きましょう。

もし一人での練習が難しい場合には、一度プロのコーチに相談をしてみてください。

語学コーチングサービスthe courage(カレッジ)ではあなたの目標達成を心から応援するコーチが無料カウンセリング受付中です。時間管理からモチベーションコントロールまで、学習相談も大歓迎です。

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ABOUT US
伊地知太郎中国語コーチングスクールthe courage代表コーチ
大学在学中、中国の北京師範大学に留学し、1年で中国語力をビジネスレベルにまで高める。帰国後、三菱重工業株式会社にて海外人事・資材調達業務を経験。その後、語学コーチングスクールPRESENCEにて700名以上の受講生の語学学習をサポート、コーチの育成や中国語コースの立ち上げを経て、語学コーチングスクールthe courage(カレッジ)を設立。