中国語の目標設定でも有効/「SMART(スマート)ゴール」とは

中国語の勉強をする時によく「目標を設定しましょう」という話をします。

目標が無いということは、ゴールの無いマラソンのようなもので、どこに向かって、どれくらいの時間、どれくらいのペースで走れば良いかわからなくなってしまいますよね。

まずいつの大会に出場するのかを決める。そして、フルマラソンなのか、10kmマラソンなのかを決めて、それをどれくらいのタイムで完走するのかも決める。そうすることで逆算して、今日から毎日何をするかという行動が決まってきます。

そこで、今回は目標設定のための「SMART(スマート)」というフレームワークについて紹介したいと思います。目標設定で迷ったり困ったりしている方はぜひ最後までご覧ください。

SMART(スマート)ゴールとは

「SMART(スマート)」とは目標設定のためのフレームワークで、ビジネスシーンで使われることが多いですが、これは語学学習においてもとても有効です。

SMARTとは、以下の項目の頭文字をとったものです。

  • Specific:具体的である
  • Measurable:計測可能である
  • Achievable:達成可能性がある
  • Relevant:目的に沿っている
  • Timed:期限がある

ここから1つずつ説明していきます。

Specific:具体的である

具体的にはどういうことが起こっていれば目標を達成したと言えるのかを考えてみます。

「中国語をマスターする」と言った場合、“マスター”という言葉が抽象的なので、あなたにとって“マスター”というのは具体的にどういうことかを考えてみましょう。

この時、なかなか具体的にするイメージが湧きにくいという方は「いつ・どこで・誰と・何を・どれくらい」というのを考えてみてください。

例としては以下のような感じです。

例①
  • いつ:お昼休みに
  • どこで:職場の休憩室で
  • 誰と:同僚の李さんと
  • 何を:仕事の悩み(愚痴かな)を
  • どれくらい:3分は中国語で
例②
  • いつ:仕事から帰った後
  • どこで:自宅のリビングで
  • 誰と:一人で
  • 何を:中国語のドラマを
  • どれくらい:50%は字幕に頼らず

Measurable:計測可能である

目標の達成度を確認するうえでは、その目標が計測可能であることが必要です。

資格試験などを目標にする場合は、「HSK5級で7割以上の点数をとる」などとすると計測可能でわかりやすいですね。

会話になるとこれができないという方がいますが、少し視点を変えてみると良いです。「誰とどんな話で(←ここまでは具体的である)5分間は会話を途切れないようにする」だったり、「3往復の会話ができるようになる」というのも良いですね。

もし構文暗記などを行っている方であれば、「今1秒以内に出てくるフレーズが30個あるので、これを50個にする」なども計測が可能と言えます。

ポイント

「会話が目標だから計測できない!」としてしまわずに、その中でも計測可能な設定にすると、自分の成長にも目を向けることができるようになります!

Achievable:達成可能性がある

あまりに非現実的な目標にしてしまうと、その時点で心が折れてしまったり、じつはどこかですでに諦めているということが起こり、達成が難しくなります。

ただ、これは今の延長でできることをやりましょうということではなく、最終的には目指したいゴールがあるとしたら、それを達成できる自分になるために、直近の時間軸(例えば1年や、3ヶ月など)でどういうことができていれば良いかと考えると良いです。

これから中国語の勉強をはじめる人が「明日には中国語で商談ができるようにしたい」というのは非現実的ですね。だからといってこの「中国語で商談ができるようにしたい」を捨てる必要はありません。

それを3年後に実現すると仮定して、そのために今年、今月、今週できるようにしたいことは何かな?と考えてみましょう。

Relevant:目的に沿っている

意外と見落としがちなのが、この目的に沿った目標であることです。

目的と目標を分けて考えたことが無い人もいるかもしれませんが、目標をクリアすることで何が得られるのかという、目標の先にあるものが目的です。

「HSKの目標級に合格する!」

これは目標ですね。

「目標達成することは新しい人と一緒に仕事ができる、自分が大切にしている“人との繋がり、出会い”に繋がる」

これは目的まで意識していることになります。

もし目標を達成しても目的が達成できないとしたら、目標設定を変えた方が良いかもしれません。

ゴールに到達した時、何が得られるのか、何を得たいのかを考えてみましょう。

Timed:期限がある

期限を決めることで、そこまでのペースや、1日のやるべき量などが決まってきます。

なので、何を達成したいか、ではなく、いつまでに何を達成したいか、と考えてみましょう。

目的・目標なんて無い!という方へ

ちなみに、たまに目標設定に苦しめられてしまっている方もいるので念の為お伝えしておくと、もちろん明確な目標設定があれば頑張れるというのは事実なのですが、特に目的や目標がないけど、なんとなく中国語や英語が好きで、続けているうちに可能性が広がっていったという方も多くみてきています。なので、もし今明確な目的・目標が無いとしても、それを理由でやめてしまう必要はないです。ぜひ自分のその“好き”という気持ちを大切にしてみてください。

もし可能であればたまに「中国語の勉強の何が好きなんだろうな?」と考えてみると、自分自身のことが見えてくるきっかけになるかもしれません。


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ABOUT US
伊地知太郎中国語コーチングスクールthe courage代表コーチ
大学在学中、中国の北京師範大学に留学し、1年で中国語力をビジネスレベルにまで高める。帰国後、三菱重工業株式会社にて海外人事・資材調達業務を経験。その後、語学コーチングスクールPRESENCEにて700名以上の受講生の語学学習をサポート、コーチの育成や中国語コースの立ち上げを経て、語学コーチングスクールthe courage(カレッジ)を設立。