AI翻訳機の実力は?話題の「ZERO」を実際に使ってみた

中国語に限らずですが、語学の勉強をしていると「すっごい翻訳機が開発されたら、今やってることは無駄になるのでは?」なんて考えたことがある人も多いのではないでしょうか?

一言で「翻訳機」というと皆さんはどんなものを想像しますか?自動で翻訳をしてくれるサービスとしてはWebサイトや、アプリ、それから専用の翻訳機など色々ありますが、今回は最新の音声翻訳機ZEROと、google翻訳などアプリを実際に使い、その実力を確認してみたいと思います。

音声翻訳機の種類

今回は翻訳サイトなどではなく、音声翻訳機について比較をしていきたいのですが、まず、どんな種類があるのか大きく3つ紹介します。

アプリ

グーグル翻訳(iOSAndroid)や百度翻訳(iOS)などの無料の翻訳アプリがあり、これらは特別に何かを購入する必要はなく、今持っているスマホが翻訳機になります。

専用の翻訳機

これはポケトークなどが有名ですが、いわゆる専用の翻訳機をスマホなどとは別で持つというものです。

ハイブリッド

今回試してみたい「ZERO」がこれに当たるかなと思います。スマホにアプリをダウンロードして、それに加えて外付けの翻訳機を差し込むというものです。本体の充電が不要など、アプリと翻訳機の良いとこどりのように感じます。

グーグル翻訳を使ってみた

まずは翻訳アプリの実力を知りたいということで、グーグル翻訳(アプリ)を使って音声翻訳を試してみます。アプリを立ち上げて、会話モードで試してみます。

簡単な価格交渉の出張に行ったような感じで、以下の内容でトライしてみました。

伊地知

「今日は値段について相談させていただきたいと思いきました。」

google翻訳

「今天我想谈谈价格」

伊地知

「もう少しだけ安くしていただくことはできないでしょうか?」

google翻訳

「可以便宜一点吗?」

伊地知

「もし今回少し安くしていただけたら次回もっとたくさん買います。」

google翻訳

「如果这次可以便宜一些,下一次我会购买更多。」

全く問題ない、、、お互いにビジネスを成立させたいというシーンであれば、双方協力的なはずなので、多少のタイムラグも許されると考えると、1人で出張いけます。商談成立させて帰って来れます。

AI翻訳機「ZERO」を使ってみた

では、続いて「ZERO」を使ってみましょう。そもそも「ZERO」って何かというところから説明、その特徴を押さえたうえで実際に使ってみたいと思います。

ZEROって何?

アメリカと台湾のクラウドファンディングで、計18210人/141,656,850円以上の支援を得たという、世界でかなり期待されているAI翻訳機です。日本の市場では、ポケトークが翻訳機としては圧倒的に有名ですが、ZEROを開発している中国(深セン)のタイムケトル社は2020年に日本に進出予定とのことで、日本でもMAKUAKEというクラウドファンディングですでに3000万円以上の資金調達を達成しています。

ZEROの特徴

  • 財布に収納可能!高精度AI翻訳機能搭載、93言語をスムーズに翻訳してくれる。
  • 充電・ボタン操作不要。スマホに挿すだけ、瞬間ラクラク翻訳!
  • 音声テキスト化。文字起こし機能で、議事録・メモ作成など日々の仕事にも使える!
  • <最新>オフラインモード搭載決定。
    *現時点:iOS端末向け、日本語⇔中国語、 英語⇔中国語の双方向オフライン翻訳。
    *順次アップデートでAndroid端末向けや対応言語数も追加予定。

本当に財布に入るのか、と思い入れてみましたが、入りました(笑)おそらくこれは翻訳機としては最小だと思います。

ZEROとグーグル翻訳との違いは?

グーグル翻訳のアプリもあるので、それと比較して何が違うのかを確認していきましょう。

まずは専用のアプリをダウンロードします。

アプリを立ち上げた状態でZEROを差し込むと、自動的に翻訳モードが開始されます。

精度

実際に翻訳してみました。

伊地知

「今日は価格についてお話ししたいと思います。」

「今日は値段について相談させていただきたいと思いきました。」では日本語をうまく認識することができず、言い方を変えました。

ZERO

「今天我想谈谈价格」

おお、グーグルと同じ訳になりました。

伊地知

「もう少しだけ安くしていただくことはできないでしょうか?」

ZERO

「可以便宜一点吗?」

伊地知

「もし今回少し安くしていただけたら次回もっとたくさん買います。」

ZERO

「如果这次可以便宜一些,下一次我会购买更多。」

基本的にはグーグル翻訳と同等の精度で翻訳をしてくれました!

少し日本語認識の精度が甘く感じたので、中国語の方でも試してみたところ、中国語の方が認識精度が高いように感じました。

アプリと比べて何が良いの?3つのメリット

無料のgoogleアプリでもそれなりの精度で翻訳が可能となると、わざわざお金を出して翻訳機を購入するメリットを明確にしておきたいところです。そこで、明確なメリットを3つ紹介します。

①テンポよく会話が可能

今回実際に使ってみて感じた「ZERO」の良さは、話し手が変わる度にわざわざボタンを押してから開始しないといけないのではなく、話し手のいる方向から判断して、勝手に翻訳をしてくれることです。アプリは自分でボタンを押してから話さないといけないので、「ZERO」の方がよりテンポの良い会話が期待できます。実際に商品の紹介ページでも以下のような記載があります。

従来の音声翻訳機のように話すたびに毎回ボタンを押す必要はありません。ZEROは専用アプリを開いて、言語を選択、あとはお互いの間に置いて話すだけ。独自のAI音声認識技術により、音声を自動で認識、利便性の高い双方向翻訳機能を実現しました。

https://www.makuake.com/project/zero-translator/

ただし、中国語の音声認識と比べ、日本語の音声認識はまだ甘く、そのせいで思うように翻訳ができないことがあったので、その点はアプリの方が上に感じました。ZEROについては今も精度をどんどんアップデートしている最中とも聞いていますので、今後のアップデートにも期待したいですね。

②ノイズキャンセリング機能が強い

これは今回の感触ではないのですが、周囲がざわついている場合にはマイクでの認識が得意なZEROを使うことで、余計な音を拾ったり、あるいは周りの音がうるさくて認識してくれないということがなさそうです。

環境にもよりますが、カフェや屋外などでの打ち合わせなどはこちらの方が良いと言えます。

③翻訳とは別に、文字起こし機能がある

これも4方向のマイクがあるという音声認識の強みが活かされているという部分です。翻訳とは別の昨日ですが、使用言語を決めて会議を行う場合、会議の文字起こしを結構正確にやってくれます。最後に多少の修正は必要になるものの、精度高く文字起こししてくれたという印象です。なので、国内で日本人同士では翻訳機が埃を被ってしまうということはなさそうです。

結論、翻訳機やアプリの実力は?

今回はアプリとAI翻訳機「ZERO」の両方を試してみましたが、手軽に無料で使うならアプリで十分ですし、翻訳精度についても現段階で差は感じませんでした。ただ、よりテンポよく、周囲の音があってもスムーズに使いたいという場合は「ZERO」を購入するメリットもありそうです。

また、よく話題に上がる「翻訳機があれば語学学習はいらない」というテーマについて言うと、現段階では「翻訳機だけで乗り切れるシーンはある」と言う程度かと思います。

ある程度の語学知識があれば、翻訳機の翻訳が間違えていたり、翻訳精度が甘い時に気づくことができますが、完全に頼るとなると、まだまだかなり不安が残るかなという感じですね。なので、便利に使うために、補助的な役割として使うととても便利かなと思います。

何か翻訳機についてなど、ご相談があれば、私のわかる範囲で、となってはしまいますがお応えさせていただきますので、お気軽にご連絡ください😊


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