この記事では、中国の色のイメージ、文化的な習慣との関わりを見ながら、中国の色彩の世界を一緒に旅してみましょう♪
中国語で色名
日本語 | 中国語 | ピンイン | カタカナ |
赤 | 红色 | hóng sè | ホンスァ |
青 | 蓝色 | lán sè | ランスァ |
黄 | 黄色 | huáng sè | ホアンスァ |
緑 | 绿色 | lǜ sè | リュウスァ |
ピンク | 粉色/粉红色 | fěn sè/fěnhóng sè | フェンスァ/フェンホンスァ |
オレンジ | 橙色 | chéng sè | チェンスァ |
紫 | 紫色 | zǐ sè | ヅースァ |
黒 | 黑色 | hēi sè | ヘイスァ |
白 | 白色 | bái sè | バイスァ |
グレー | 灰色 | huī sè | ホゥイスァ |
金 | 金色 | jīn sè | ジンスァ |
銀 | 银色 | yín sè | インスァ |
水色 | 淡蓝色 | dànlán sè | ダンランスァ |
紺 | 深蓝色 | shēnlán sè | シェンランスァ |
黄緑 | 黄绿色 | huánglǜ sè | ホアンリュウスァ |
朱色 | 橘红色/桔红色 | júhóng sè | ジューホンスァ |
茶色 | 茶色/褐色 | chá sè/ hè sè | チャアスァ/ヘァスァ |
肌色 | 肉色 | ròu sè | ロウスァ |
茶褐色 | 茶褐色 | chá hè sè | チャアヘァスァ |
カーキ | 黄褐色/卡其色 | huáng hè sè/ kǎ qí sè | ホアンヘァスァ/カアチースァ |
虹色 | 彩虹色 | cǎihóng sè | ツァイホンスァ |
中国語で色を表す表現
日本語 | 中国語 | ピンイン | カタカナ |
(色が)明るい | (颜色)亮/(颜色)明亮 | (yánsè) liàng/(yánsè) míngliàng | (イエンスァ) リアン/(イエンスァ) ミンリアン |
暗い | 暗/深 | àn/shēn | アン/シェン |
濃い | 浓/深 | nóng/shēn | ノン/シェン |
薄い | 浅/淡 | qiǎn/dàn | チエン/ダン |
単色 | 单色 | dānsè | ダンスァ |
白黒 | 黑白 | hēibái | ヘイバイ |
暖色 | 暖色 | nuǎnsè | ヌアンスァ |
寒色 | 冷色 | lěngsè | ランスァ |
原色 | 原色 | yuánsè | ユエンスァ |
パステルカラー | 淡色调/柔和色调 | dàn sèdiào/róuhé sèdiào | ダン スァディアォ/ロウヘァ スァディアォ |
グラデーション | 渐变 | jiànbiàn | ジエンビエン |
無地 | 纯色/单色 | chún sè/dān sè | チュンスァ/ダンスァ |
透明 | 透明 | tòumíng | トウミン |
中国人は赤が好き?
中国人は赤が好きです!ここでは赤に関する単語を紹介していきます。
红包
“红包(hóngbāo/ホンバオ)”は「お年玉」「祝儀袋」という意味です。“红包”は中国の伝統的なもので、新年や結婚式、誕生日などに贈られます。
配る時期によって、“红包”の外見と絵柄が異なることがありますが、幸運や豊かさを願う意味を持つ赤い封筒は変わりません。贈り主は、一定の金額をあらかじめ包んでおいた“红包”を友人や家族に配ることで、その人々に良い運をもたらすことを願います。
最近ではデジタル红包も広まっています。スマートフォンアプリやオンラインプラットフォームを通じて、電子的な形で红包を送ることができます。WeChatなどにもデジタル红包の機能があります。
红事
“红事(hóngshì/ホンシィ)”とは「中国の伝統的な結婚式」のことを言います。これに対して“白事(báishì/バイシィ)”は「中国の伝統的な葬儀」のことです。これらの儀式は、中国文化において非常に重要であり、家族や友人との絆を強めるための大切なイベントとされています。
红榜
“红榜(hóngbǎng/ホンバン)”は「赤い名簿」という意味で、特定の分野や領域において、優れた成績や功績を上げた人の名前を表示する掲示のことを指します。
红运
“红运(hóngyùn/ホンユン)”は直訳すると「赤い運」という意味ですが、幸運や成功を象徴する言葉として使われます。
使い方としては“她走红运了。”(彼女は幸運に恵まれた)というように“走”とセットで覚えておくと良いですね。
红人
“红人(hóngrén/ホンレン)”は直訳すると「赤い人」になりますが、インターネット等で人気や注目を集めている人のことで、「インフルエンサー」または「人気者」という意味です。
また、時代劇でよく“她是皇上身边的红人(tā shì huángshàng shēnbiān de hóngrén)”という言い方を目にしますが、これは「彼女は皇帝の側に仕える、(皇帝の)お気に入りの人である」という意味です。「○○身边的红人」という表現は、特定の人物が、皇帝や社会的地位の高い人物の周りで重要な地位を持っていたり、寵愛を受けたりすることを表します。
ちなみに、“皇上(huángshàng/ホゥアンシャン)”は皇帝を指す敬称です。
红星
“红星(hóngxīng/ホンシン)”は「赤い星」という意味です。この表現は、一般的には共産党の象徴である赤い五芒星を指します。
眼红
“眼红(yǎnhóng/イエンホン)”は、直訳すると「目が赤い」ですが、「羨ましがる」「嫉妬する」という感情を表す隠喩としてよく使われます。
例えば、“你别眼红人家(人を羨ましがるな)”という使い方をします。
网红
“网红(wǎnghóng/ワンホン)”は“网络红人(wǎnɡluò hóngrén/ワンルオホンレン)”の略語で、「ネットインフルエンサー」という意味です。
中国では、网红は主にB站(ビリビリ動画)、微博(Weibo)、小红书(レッドブック)、抖音(中国国内向けTiktok)などのSNSで活動しており、自分の魅力やスキルを披露しながらファンを増やしています。
红颜
“红颜(hóngyán/ホンイエン)”は、直訳すると「赤い顔」という意味ですが、この表現は女性の美しさや魅力を説明するため使用されます。また、時には恋愛や情熱的な関係を持つ女性を指すこともあります。
ちなみに“红颜”は古典文学や詩歌にも頻繁に登場する言葉であり、美しい女性のイメージを描写する際によく使われます。女性の肌が健康的で血色が良いことを指すことから派生しています。
红颜知己
“红颜知己(hóngyán zhījǐ/ホンイエンジージ)”は、直訳すると「赤い顔の知己」で、古代中国の詩歌や文学作品でよく見られる言葉です。
「红颜」が「美しい女性」、“知己(zhījǐ/ジージ)”が「親友」という意味なので、“红颜知己”は「美しい女性の親友」という意味になります。深い絆を持つ男女の関係を表現する際に使われたりします。
また、時に恋愛感情を含んだ友人関係を指すこともあります。例えば、ある男性が女性のことを“红颜知己”と呼ぶ場合は、彼女との特別な友情や信頼関係を強調していることを意味します。
红颜薄命
“红颜薄命(hóngyánbómìng/ホンイエンボオミン)”は、美しい女性がしばしば不幸な運命に見舞われる傾向があるという考えを表しています。
この成句は中国の伝統文学作品において頻繫に使用されてきました。歴史上の多くの美女たちは、劇的な運命や苦難に直面し、悲劇的な結末を迎えることが描かれいます。
例えば、「四大美人」の一人である楊貴妃は皇帝から寵愛を受け、衣食住に困らない豊かな生活を送っていましたが、政治的な理由から37歳という若さで首吊り処刑され、悲惨な最期を迎えました。
「红颜薄命」とはまさにこのような状況を指し示す言葉であり、美しい女性が外見の美しさと引き換えに、短命あるいは不運に見舞われやすいことを表現しています。
唱红脸
“唱红脸(chàng hóngliǎn/チャンホンリエン)”は、京劇から来た言葉で、直訳すると「赤い顔を演じる」という意味になります。京劇では、善人役を演じる役者が顔を赤く隈取るため、「红脸」が「善人役」という意味を持つようになりました。それで「唱红脸」は「善人役を演じる」という意味になり、世間に広まりました。
“唱红脸”の反対語で、よく一緒に使われる表現として“唱白脸”もあります。「唱白脸」は「悪役を演じる」という意味で、「唱红脸」と一緒に「一个唱红脸一个唱白脸」のように使います。「一个唱红脸一个唱白脸」とは、「片方が善人役が演じ、もう片方が悪役を演じる」という意味です。
例えば子育てにおいて、子どもに対して母親が優しく、父親が厳しく育てることを「父母一个唱红脸,一个唱白脸。」のように言ったりします。このように子どもを育てると子どもは物事の道理をよくわかってくれると言われていますが、真偽のほどは不明です。
色が表すイメージと意味
赤のイメージ・意味
中国では赤は非常に重要な色で、多くの意味を持っています。
一つ目は「幸運と祝福」です。
例えば、結婚式や新年の装飾には赤い装飾品が使われ、幸運を招くと考えられています。
二つ目は「繁栄と富」です。
ビジネスや経済に関連する場でも頻繁に使用されます。
三つ目は「パワーと活力」です。
赤は力強さや活力を表す色とされています。これは、中国人のポジティブなエネルギーや情熱的な性格を反映していると言われています。
四つ目は「共産党を象徴する色」です。
赤は共産党を象徴する色としてよく使用され、共産主義と社会主義の理念をも象徴しています。ちなみに、中国の国旗も“五星红旗(Wǔxīnghóngqí/ウーシンホンチイ)”と言い、赤が入っています。
黄色のイメージ・意味
中国では黄色は「幸運や快適さ、繁栄を象徴する色」とされています。中国の伝統的な文化では、 “黄帝(Huángdì/ホアンディ)”が中華民族の祖先とされており、黄色はこの方や皇帝の色として重んじられています。皇帝の服や宮殿などにも黄色が多く使われ、貴重さや高貴さを表現しています。
別の使い方で、“黄了(huáng le/ホアンレァ)”は中国語の俗語で「失敗した」「うまくいかなかった」という意味で使います。
また“黄了”はオンラインコミュニティやソーシャルメディアで使用されることもあります。
例えば、あるアイドルや芸能人の人気がなくなった場合、ファンが“他/她黄了(tā huáng le)”とコメントされることがあります。
商品やブランドが時代遅れになったり、需要が減少した場合にも“黄了”が使われることがあります。
「黄色」のもう一つのイメージは「エロ」です。“黄色小说(huángsè xiǎoshuō/ホアンスァシアオシュオ)”は、「官能小説」という意味の表現です。“黄色电影(huángsè diànyǐng/ホアンスァディエンイン)”は「ピンク映画」という意味です。この二つの言葉は、性的な描写や表現が含まれる作品や映画を指します。
青のイメージ・意味
中国での青は、「自然や芸術、自由などの象徴」として広く認識されています。中国の青のイメージと意味をいくつか挙げますね。
- 自然を象徴する色とされており、草木や水などの生命力を表しています。また、青空や青い海といった景色は、清新さや広大さ、深い魅力を感じます。
- 中国の伝統的な絵画や陶磁器などの美術品に頻繁に使われる色であり、美的感覚や芸術表現を象徴しています。
緑のイメージ・意味
緑のイメージは、「自然環境や豊かな自然資源を思い起こさせる色」として一般的に好まれています。中国は美しい山々、広大な森林や湖、美しい庭園など、自然の風景に富んでいます。そのため、緑は中国の自然や環境への思いやり、持続可能な発展や生活の重要性を表現する色として捉えられています。
また、中国の歴史的な背景や文化の中でも緑は重要な意味を持っています。中国の伝統的な思想や宗教、哲学において、緑は生命や成長、希望、健康、調和、平和などの象徴とされています。緑は五行説において木や生命力を象徴する色としても重要視されています。
その他、緑にまつまる単語として、“绿帽子(lǜ màozi/リュウマオヅ)”があります。直訳すると「緑の帽子」という意味ですが、一般的には「パートナーを寝取られた人が被るもの」の意味で使われます。
“被戴绿帽子(bèi dài lǜ màozi/ベイダイリュウマオヅ)”と言うと、「緑色の帽子を被せられる」ではなく、「寝取られる」という意味になります。ちなみに、“被绿(bèi lǜ/ベイリュウ)”のように省略して言うこともできます。この表現は、誰かにパートナーを寝取られたことを嘲笑ったり、恥ずかしい思いをさせたりするために使われることが多いです。
白のイメージ・意味
中国の文化の中で白は複数のイメージや意味を持っています。まず、白は「純潔や清浄さの象徴」とされています。白い衣服は伝統的に清潔さや品格を表すものとされており、結婚式や葬儀などの重要な儀式で着用されることがあります。
また、白は「平和や調和、安息の象徴」ともされています。仏教や道教の信仰の中で、白い蓮や白い鶴などは聖なる存在や神聖さを象徴するものとされています。
一方で、白は「喪の色」としても使われます。中国では、白は悲しみや死をイメージさせる色とされており、葬儀や喪服として用いられることもあります。
黒のイメージ・意味
黒は一般的には「厳しい、重い、厳重な、奥深い」などのイメージを持ちます。これは、一部の文化や伝統では悪い運を表すと信じられているため、一般的にはいいイメージではない色として認識されています。
金のイメージ・意味
中国の金のイメージはさまざまです。第一に、金は「富と繁栄を象徴するもの」として、中国の伝統的な文化や信仰において重要な役割を果たしています。金箔や金の装飾品は、寺院や宮殿などの建築物や仏教の仏像などに頻繁に使用されます。
また、金色は「吉祥と縁起の良い色」とされており、新年や祝い事などの特別な場合は金の装飾品や服装が好まれます。結婚式や祝儀の際にも金の贈り物が一般的であり、その金の価値が相手を尊重する意味を持つとされています。
それから、金は「力と権威を象徴するもの」としても認識されています。歴史的には、王朝や皇帝の象徴として金の装飾や宝石が使用されたり、金の王冠や玉座などが使用されたりしました。
また、金融業界やビジネス分野でも金は重要な役割を果たしており、金でできたアクセサリーや時計は成功や地位を象徴するものとされていますよ。
色を使った慣用句
色を使った慣用句をいくつか紹介します!
青出于蓝而胜于蓝。
(Qīng chū yú lán ér shèng yú lán)
直訳: 青は藍より出でて藍より青し。
意味: 弟子が師匠を超えることを表現しており、「弟子は師匠よりも優れている」という意味。
红红火火
(Hóng hóng huǒ huǒ)
直訳: 赤々と燃え盛る火。
意味: 活気に満ち、繁盛している様子を表現し、「賑やかで勢いがある」という意味。
黑白分明
(Hēibáifēn míng)
直訳: 黒と白がはっきりしている。
意味: 事物や立場がはっきりしていて、明確な対照を持っていることを表現し、「はっきりしていて曖昧さがない」という意味。
面红耳赤
(Miànhóng ěrchì)
直訳: 顔が赤く耳が赤い。
意味: 恥ずかしさや怒りなどで顔が真っ赤になる様子を表現し、「顔を赤らめる」という意味。
中国の色は多様性と豊かさを示しており、その中にはさまざまな意味が込められています。私たちはこれからも、中国の色を通して新たな発見や理解を得られることを願っています。中国語の色を間違えることなく使えるように頑張りましょう!
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無理な勧誘など一切ございませんので、是非一度コーチとお話しください。
中国の色は、その歴史と文化に根付いた独自の特徴を持ち、多様性と深い意味を秘めています。国旗である赤と黄色は、中国の精神と団結を象徴します。
さらに中国の伝統的な色は、風水や縁起の良さといった幸運をもたらすと信じられており、建築物や衣装、芸術作品などの様々な場面で見られます。