中国人の友達ができたり、中国人と一緒に働くことになったけど、意外と名前の呼び方がわからずに困るということがあります。
この記事では、中国人が普段の生活でどのように名前を呼び合っているのかを紹介するので、ぜひさいごまで読んで、実際に使って見てくださいね。これだけでもコミュニケーションがよりスムーズになるはずです。
一般的な名前の呼び方
中国人の一般的な名前の呼び方は、主に以下の3つが挙げられます。
フルネーム
中国で一般的な名前の呼び方は「名字(姓)+名」のフルネームです。「名字(姓)+名」の後に敬称などはつけず、いわゆる”呼び捨て”で呼びます。
日本では「フルネーム+敬称なし」で呼ばれることは、思いつく限りでも点呼や卒業式など改まった場などで、それ以外の場合は失礼な印象を受けます。しかし中国では友達間、恋人間、夫婦間、親子間でもフルネームで呼ぶことは普通のことで、逆に親しみを感じさせる呼び方になります。
日本では日常生活でフルネーム、しかも呼び捨てで呼ばれる機会はほぼないので、この習慣の違いは驚いてしまいますね。
名前
特に親しい間柄で姓名が3文字(姓1文字、名前2文字)の場合は、名前で呼ぶこともあります。
王浩宇(wáng hào yǔ)ワン ハオユーという名前の場合は、浩宇(hào yǔ)ハオユー
なお、姓名が2文字の場合は、名前一文字で呼ぶことはなくやはりフルネームで呼ぶようです。
张伟(zhāng wěi)ジャン ウェイ
あだ名
上記以外ではあだ名で呼ぶことも多いです。あだ名は中国語では「昵称(nì chēng)」といいます。
親しみを込めたいときはもちろんですが、難読な漢字を含む名前や同姓同名が多い名前、読みにくい漢字があったりや覚えられづらい名前の場合などは「ニックネームで呼んでほしい」と言われるときもあります。
あだ名のつけ方は【中国人の名前 vol.5】代表的なあだ名の付け方を紹介を参照ください。
初対面での呼び方
名前を知っている場合の呼び方
先生(xiān sheng)シエンション、女士(nǚ shì)ニューシィ
初対面やそれほど親しくない間柄の場合、男性の場合「先生(xiān sheng)」、女性の場合は「女士(nǚ shì)」を使います。
日本語の「~さん」「~様」に該当する言葉ですね。
名前を知っている場合は、男性は名字(姓)の後ろに「先生(xiān sheng:シエンション)」、女性であれば名字(姓)の後ろに「女士(nǚ shì:ニューシィ)」をつけて呼びます。
王先生(wáng xiān sheng:ワン シエンション)
王女士(wáng nǚ shì:ニューシィ)
広東など一部のエリアでは男性を呼ぶ場合、名字(姓)の後ろに「生」(生:“先生”の略語)だけをつけてすることもあるそうです。
李生(lǐ sheng:リー ション)
名前を知らない場合の呼び方
男性の場合
先生(xiānsheng)シエンション
英語の「ミスター」に該当。広く一般的に使われる。
叔叔(shūshu)シューシュ
「おじさん」の意味。中年男性に使うことが多い。
大哥(dàgē)ダーガ
「お兄さん」の意味。若い男性に使う。
女性の場合
阿姨(āyí)アーイ
「おばさん」の意味。年配の女性に使う。
大姐(dàjiě)ダージエ
「お姉さん」の意味。自分より年上の女性によく使う。
小姐(xiǎojie)シャオジエ
「お嬢さん」の意味。若い女性に使う。
日本同様、「おじさん/おばさん」、「お兄さん/お姉さん/お嬢さん」の呼称に年齢のルールや制限はありません。特に女性の場合は、呼び方ひとつで印象を悪くすることが多いにあり得ますので、女性を呼ぶ際には慎重にお選びください。
最近では、男性に対しては「帅哥(shuàigē):イケメンの意味」、女性には「美女(měinǚ)」と呼びかけることも増えていますね。決してその人の外見を形容して呼んでいるわけではなく、性別以外に深い意味はないとわかっているのですが、私自身「美女(měinǚ)!」と呼ばれると、気持ち50センチ前のめりになり、相手への好感度も勝手に上がっています。
ビジネスの場での呼び方
ビジネスの場面でも親しくなってくれば「一般的な名前の呼び方」をすることが多いですが、社外の人の場合や役職者、上司の場合は相手への尊敬を示すためにも「名字(姓)+役職名」での呼び方をすることが多いです。初対面の場合でも、名刺の肩書を見て「名字(姓)+役職名」と呼んだりもします。
役職をつけた呼び方は以下のようなものがあります。
役職 | 呼び方 | 例 |
総経理、社長 | 名字(姓)+「总(zǒng)」 | 王总(Wáng zǒng) |
副総経理、副社長 | 名字(姓)+「副总(fùzǒng)」 | 王副总(Wáng fùzǒng) |
所長 | 名字(姓)+「所长(suǒ cháng)」 | 王所长(Wáng suǒ cháng) |
科長 | 名字(姓)+「科长(kēzhǎng)」 | 王科長(Wáng kēzhǎng) |
経理 | 名字(姓)+「经理(jīnglǐ)」 | 王经理(Wáng jīnglǐ) |
工程師(エンジニア) | 名字(姓)+「工(gōng)」 | 王工(Wáng gōng) |
校長先生 | 名字(姓)+「校长(xiàozhǎng)」 | 王校长(Wáng xiàozhǎng) |
先生 | 名字(姓)+「老师(lǎoshī)」 | 王老师(Wáng lǎoshī) |
もちろん名字(姓)はつけず役職だけで呼びかけることもあります。また相手に役職がない場合は、初対面の場合同様、先生(xiān sheng)、女士(nǚ shì)を使用するのが一般的です。
先生ではなくても「老師」?
最近流行っている敬称に「老師」があります。
普通「老師」は、学校やスクールなどの「教師/先生」に対して使う敬称ですが、ここ数年は対象が広がり、業界内の先輩にあたる人やキャリアを積んでいる人に対する敬称として広く「老師」を使うことが増えているようです。特に北方エリア、四川、重慶などのエリアで好んで使われている敬称のようです。
芸能界でもいわゆる大御所と言われる芸能人や自分よりキャリアのある芸能人に対しても使用しているようで、中国のTVを見ていても「老師」を使用する場面を見かけることがたまにあります。
【「脱口秀大会」中国のベテラン司会者で女優でもある倪萍(ní píng:ニーピン)に対して】
実は私自身も中国関係の仕事をする際には、敬称は「老師」で呼ばれています。
当初は仕事が教育業界に関係しているので、「先生でなくてもそう呼ばれるのかしら?」と思っていましたが、人に教える教えないは関係なく、敬称として使っているようです。
恋人や夫婦間での呼び方
恋人や夫婦間など、親密な関間柄でもフルネームや名前で呼び合うことが一般的ですが、恋人や夫婦間で使える特別な呼び方の代表的なものを紹介します。
亲爱的(qīn ài de)チンアイダ
「亲爱的」は英語の「Dear」に訳される言葉です。「ダーリン/ハニー」のニュアンスがあり性別に関係なく、夫婦、付き合っている相手どちらにも使われる表現です。
宝贝(bǎo bèi)バオベイ
「宝贝」は英語の「baby」の訳語で「大切なもの」「宝物」や「赤ちゃん」の意味があります。また「宝宝(bǎo bao: バオバオ)」や名前の後ろに”宝”をつけて呼ぶ呼び方もあります
陈慧琳(chén huì lín:)チェンホイリン→慧宝(huì bǎo) ホイバオ
小+名前
名前の前に”小”をつける呼び方は、一般的には自分より年下の相手に対して使う呼び方ですが、恋人/夫婦間の場合は年齢や性別は関係なく使われています。
张伟(zhāng Wěi)ジャン ウェイ→小伟(xiǎo wěi)シャオ ウェイ
老公(lǎo gōng)ラオゴン
夫のこと。妻が夫を呼ぶ際に使う。結婚した相手に呼びかけるのに使う言葉ですが、恋人に対して親しみを込めて使う人もいます。
老婆(lǎo pó)ラオポー
妻のこと。夫が妻を呼ぶ際に使う。結婚した相手に呼びかけるのに使う言葉ですが、恋人に対して親しみを込めて使う人もいます。
老伴儿(lǎobànr ラオバール)
長年連れ添った夫婦の間で使う。夫も妻もどちらも使います。
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王浩宇(wáng hào yǔ)ワン ハオユー