【中国人の名前 vol.1】人気の名字(姓)や特徴を紹介

人気の名字(姓)や特徴を紹介

中国で働き始めたころ、驚いたことの一つに中国人同士での名前の呼び方があります。会社内はもちろん、仲がいい友達同士でも夫婦でもフルネームで呼び合う。最初は違和感しかありませんでした。中国人の苗字は日本より少ない、日本でもキラキラネームがあるように中国でも名前のトレンドがあるらしい。

フミコフ

漠然と知ってはいるけど、実は具体的によくわかっていない中国人の名前。今回の記事では知っているようで知らない中国人の名前について5回にわたり、お話ししていきます。

中国人の名字(姓)の起源

中国の名字(姓)の起源は5,000-6,000年前にまでさかのぼるといわれています。

その当時の中国は母系社会であり、母方の血縁を中心に氏族を形成しており、それぞれお互いを区別するために「姓」を使用していました。

そのため中国の最も古い名字(姓)は部首に「女」が含まれていました。中でも「姜・姫・姚・嬴・姒・妘・媯・姞」の8つの姓は「上古八大姓」と称され古代中国の代表的な姓でした。

「姓」という漢字が“女へん”なのは納得ですね。

中国人の名字(姓)の由来

中国の名字(姓)の由来は数多くあるといわれていますが、一例として以下が挙げられます。

由来主な名字(姓)
母系の氏族の姓姜、姫、姚 など
古代人が崇拝した生き物の名前馬、牛、羊、龍 など
祖先が住んでいた国家、国名趙、宋、秦、呉、鄭 など
祖先が受けていた爵位王、侯、銭 など
職業に由来するもの陶(陶器職人) など

中国の名字(姓)の特徴

名字(姓)の長さ

中国の名字(姓)は、漢字1文字からなる姓と漢字2文字以上の姓に分けられ、前者は「単姓」、後者は「複姓」と呼ばれています。

複姓の多くは漢民族以外に由来し、特に漢字3字以上の姓はほぼ非漢民族の姓となります。

複姓では、三国志でおなじみの「諸葛」「司馬」、ラストエンペラーの「愛新覚羅」などは見かけたことがある方も多いと思います。

名字(姓)の数はどれくらいある?

実際中国でどれくらいの名字(姓)が存在するのかについて、はっきりとした統計はないようですが、これまでの研究によると古今を通じ22,000以上の名字(姓)が存在しています。その内、現在統計上で使用されているのは約6,150種あまりということです。

ちなみに日本に存在する名字(姓)は30万種というデータがあります。

日本では人口約1億2000万人で約30万種ある名字(姓)に対し、中国は人口14億に対したったの約2万2千種。中国の名字(姓)の少なさがわかりますね。

名字(姓)は一生変わらない

中国では夫婦別姓で結婚しても男女とも姓は変わりません。そのため名字(姓)は一生変わりません。また基本的に夫婦の子供は父方の姓を受け継ぎます。

ただ、最近は都市部を中心にこんなケースも増えてきています。

上の子に父方の姓、下の子に母方の姓をつけるケース

例)父が「王(Wáng)」、母が「李(Lǐ)」の場合
兄→父方の姓「王(Wáng)」を名乗る、弟→母方の姓「李(Lǐ)」を名乗る

父方と母方の姓を合体させた名字(姓)を名乗るケース

例)父が「王(Wáng)」、母が「李(Lǐ)」の場合
子供の名字(姓)→「王李(Wáng Lǐ)」を名乗る

父方の姓を子供が引き継ぐのは、儒教の影響を受けた伝統的な家長制度の名残によるものですが、時代の流れや生活スタイルの変化と共に今後は名字(姓)新しい名字が増えていきそうですね。

中国人に多い名字(姓)トップ10(2019年)

では、実際に現在中国人に多い名字(姓)は何でしょうか?
中国公安部戸政管理中心から発表されている最新データ「二〇一九年全国姓名报告」をもとに見ていきます。

順位簡体字ピンイン日本語表記日本音読み
1wángオウ
2
3zhāngチョウ
4liúリュウ
5chénチン
6yángヨウ
7huángコウ
8zhàoチョウ
9
10zhōuシュウ

各姓について2019年度データの具体的な人数のデータが見つけられなかったのですが、昨年2018年の統計データによると上位2位の「王(wáng)」と「李(lǐ)」はそれぞれ1億人以上、第3位の「张(zhāng)」は約9,500万人おり、上位3位の三大姓を合わせると中国の総人口の2割以上を占めている計算になります。

また中国公安戸政管理中心からは、トップ10だけではなくトップ100(百家姓)の名字(姓)が毎年発表されております。上位トップ100の「百家姓」で中国の総人口の85.9%を占めているそうです。

興味がある方はこちら(元データ:中国経済網)をご覧下さい。

エリアによっても名字(姓)の特徴がある?

前章でも紹介した「二〇一九年全国姓名报告」によると、エリアによっても名字(姓)の傾向に違いがあるようです。

<エリア別>第一位の名字 (2019年)

名字(姓)人口第一位のエリア
王(wáng)北京、天津、河北、他16省区市
李(lǐ)湖北、湖南、重慶、四川、雲南
張(zhāng)上海
劉(liú)江西
陳(chén)浙江、福建、広東
楊(yáng)貴州
黄(huáng)広西
馬(mǎ)青海、寧夏

北方は「王」、南方は「陳」、上海は「張」が多いようですね。また「馬」姓が青海、寧夏など、騎馬遊牧民が多いエリアに多いのは、名前と生活文化が密接につながっていることがわかって面白いですね。

中国の友人、知人の出身地と照らし合わせてみてもけっこう当てはまっているような気がします。

なお、「二〇一九年全国姓名报告」ではチベット自治区は戸籍に名前しか登録しないことが多いため本統計データには含まれていないそうです。また香港、台湾のデータも含まれておりません。


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フミコフ
ネット試験ウォッチャー
幼少からのジャッキー・チェン好きが高じ中国に興味を持つ。大学卒業後、広州に約1年留学。帰国後は派遣で経験を積み事務職のエキスパートに。2011年7月から縁あって中国語を使う仕事に巡り合い再び中国へ渡る。上海、深圳、広州でコンサルティング営業を約4年半行い、日本に帰任するも激務に耐えきれず退職。現在は「自分のできることだけをやる」フリーランス。結果、中国に深くかかわっている。

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