中国語単語の覚え方!効率の良い勉強法・教材・アプリを紹介

中国語の勉強をするうえで避けて通ることができないのが単語暗記です。

どんなに発音が良くても、どんなに文法の知識があっても、単語を覚えていないと「読む・聴く・話す・書く」全てが出来なくなってしまいます。

伊地知

単語暗記は苦手だと感じる人も多いので、700名以上のコーチング実績に基づき、今回は単語の効率的な覚え方や、おすすめの教材などを紹介していきます。読み終わったときには単語暗記の全体像や、今からやってみたいことがハッキリしているはずです!

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単語を覚える前に知っておくべきこと(やっておくべきこと)

まず中国語の単語を覚える前に知っておくべきこと3つを確認しておきましょう。

簡体字とは何かを知る

中国語の漢字には簡体字と繁体字という2種類の漢字があります。

簡体字というのは、日本語で使われている漢字よりも簡略化された漢字で、中国大陸で使われています。そして、繁体字というのは日本語の漢字よりも複雑な漢字で、香港や台湾などで使われています。

簡体字
(中国大陸)
日本の漢字繁体字
(香港・台湾)

一般的に「中国語」というと、通常は「普通话(pǔ tōng hùa)」と呼ばれる中国大陸の標準語を指し、使われる漢字は簡体字です。

なので、みなさんがこれから「中国語の単語を覚えるぞ〜」という場合は、基本的には簡体字の単語を覚えることになります。

単語の要素を理解する

英語の学習経験がある方は特に意識をしておくと良いのですが、中国語の単語の要素である漢字は「形(漢字)」「義(意味)」「音(発音)」の3つの要素で成り立っているので、それらをセットで覚える必要があります。ここではそれぞれの要素を確認しておきましょう。

形(けい)=漢字

まずは漢字の形を認識する必要があります。今は手書きよりもタイプすることの方が多いので、必ずしも書けるようになる必要はないですが、少なくとも読める必要があります。日本語の「薔薇」などをイメージするとわかりやすいかもしれませんが、書けなくても読める状態にはしましょう。

義(ぎ)=意味

英語の場合は”d”、”o”、”g”それぞれに意味はありませんが、それらが繋がり”dog”になると急に「犬」という意味を持ちます。ところが、漢字はアルファベットとは違い、基本的には1つの文字に意味があります。漢字の持つ意味も理解しつつ、単語を暗記すると暗記がしやすくなります。

音(おん)=発音

ここまでの「形」「義」については普段から漢字を使っている日本人からするとハードルは低いのですが、それに加えて発音も覚えていく必要があります。本来言葉は音ベースで生まれ、その記録用として文字が生まれているので、この音への意識を強く持っておく必要があります。中国語の発音はピンインという発音記号で表記されます。ピンインを含め、発音についてはこちらの記事を参考にしてください。

アンバランスな初級を認識する

中国語の初級を英語の初級と同じように捉えてしまう人がいますが、日本の教育環境から、この2つは全く別物です。

「英語全然わかりません」という人でも、ほとんどの人が「犬」「猫」「りんご」などの基本単語を知っていますが、中国語に関しては全くわからないということがほとんどです。

それにも関わらず漢字の知識があるので、割と難しい単語でも結構「見てわかる」とこがあります。それでも聞いたらチンプンカンプンということが多いので、非常に”アンバランスな初級”であることを認識しておきましょう。

この認識があることで、聞いたり音読したりする「音」を意識したトレーニングに時間を多く使うことができ、効率的になります。

中国語単語の覚え方

ここからは、中国語の初級段階で、具体的にどうやって単語を覚えていけば良いかを説明します。

単語帳を使い、声に出して覚える

特に初級段階では単語帳を使ってたくさんの単語を一気に覚えていくと良いです。冒頭で書いた通りですが、中国語の初級は本当に初級なので、基本的な単語も知らない状態から始まるため、基本単語のスターターキットを大量にインストールする必要があるからです。

そして、単語帳は音源がついているものを使い、必ず声に出して覚えましょう。最初は発音に自信が無いかもしれませんが、それでも正しい音を聞いて、真似するように声に出して覚えてください。

これをやらずに、見るだけで覚えてしまうと、漢字と発音のギャップについて行けず、早々に挫けることになります。そうならないよう、最初から「形・義・音」を1つのセットとして覚えるようにしましょう。

苦手な単語に絞る

これは中国語に限らず、勉強全般に言えることですが、「覚えた単語」を見ながら「うんうん、知ってるよこの単語、ニヤリ」と思っていてもちょっと勉強効率としては良くないので、「まだ覚えていない単語」に何かしらの印をつけて、その単語を覚えるまで繰り返して行きましょう。

そして、全部覚えたら再度全部復習をする、というように進めてください。満遍なくやるのも無駄ですし、覚えた単語ばかり見てるのも無駄なので、わからない単語をわかるように変えることに多く時間を使うことがポイントです。

時間をあけずに覚える(頻度を上げて難易度を下げる)

そして、単語暗記の最大の敵が「忘れること」ですが、みんな忘れるものなので、忘れること自体はあまり気にしないようにしてください。どちらかというと、忘れるのは当たり前だけど、すぐに思い出せるようにする、何度も思い出すことで記憶を定着させるんだと考えると良いです。

そして、そのためには時間をあけすぎると、すっかり忘れてしまい、思い出すのも一苦労となってしまうので、時間はあけすぎないようにしましょう。睡眠時間を除き、5時間あけないと決めてみてください。例えば昼ごはんの前後に少し単語暗記をやらないといけないなと考えるなどです。隙間時間の使い方が重要なポイントになってきますね。

単語の難易度は自分で決められる

「この単語は難易度が高い」なんて言うことがありますし、私もそう思うことがあるのですが、もともと単語に難易度という概念は存在しません。ただ、使用頻度が低い単語は難易度が高いように感じるだけです。なので、触れる頻度を上げることで難易度を下げることができます。苦手だと感じる単語については隙間時間を使い触れる「頻度」を上げましょう。難易度は、自分でコントロールできます。

やってはいけない!単語の覚え方

ここで改めて、やってはいけない単語の覚え方を確認しておきましょう。

やってはいけない覚え方、それは、、、

「音を無視した覚え方」

音源無しの単語帳で、なんとな〜くで音を認識してしまうと、今後聞けない話せない、つまり、全く使えない中国語になってしまうので、絶対にNGです。

ただ例外があり、たまに「中国のアプリを使ってみたいんです」というニーズがあります。この場合はみて分かれば使い方がわかるので、本当にそれだけが目的であれば、音に意識を置くことが遠回りになってしまうので、見てわかるだけでも良いです。ただ、ほとんどの方はそれ”だけ”が目的ではないことが多いので、やはりここは音を意識して音読しながら覚えることを強く強くおすすめします。

効率的な中国語単語の覚え方のポイントは?

ここからは効率的な単語の覚え方について、ポイントをお伝えします。

一つの単語につき一つの意味で良い

1つの中国語単語に対して複数の日本語の意味があることが多いですが、まずは1つの意味を覚えればそれで良いです。

1つで良いとする最大の目的は、暗記効率を上げるために、ゴール(範囲)を明確にすることです。もちろん多くの意味を覚える方が良いのですが、そうなると「どこまで覚えれば良いんだ、、、」となってしまい、モチベーションも徐々に落ちて行きます。なので、まずは1つ確実に覚えましょう。

そのうえで、今後他の意味も少しずつ覚えて行くと良いです。また、2つ目以降の意味というのは、1つ覚えたところに加わる形なので、1つ目よりも印象に残りやすく、覚えやすいです。

1日1単語はダメ

これもやってしまいがちなんですが、1日に1単語など、少しずつ覚えていこうというのは良くないです。なぜかというと、1日1単語覚えて、1年後には365単語覚えているかというと、そんなことは決してなく、1年後には直近覚えた30単語くらい覚えていれば良い方で、最初の方に覚えた単語は完全に忘れてしまっているからです。なので、覚えるとしたらせめて積み上げ式にしましょう。そして、あまりに少ない量だと、読める文章などが増えて行かないので、目安としては1週間に300単語ほど覚えて行くと、2ヶ月もやっているうちに徐々に読める文章などが増えて行きます。

1週間で300単語覚える時の、具体的なスケジュール例も載せるので、参考にしてみてください。

悪いスケジュール例

日程覚える単語
1日目1〜50
2日目51〜100
3日目101〜150
4日目151〜200
5日目201〜250
6日目251〜300
7日目総復習

良いスケジュール例

日程覚える単語
1日目1〜100
2日目1〜200
3日目1〜250
4日目1〜300
5日目苦手だけ集中して
6日目1〜300
7日目総復習

アプリの単語帳を使うと効率が良い

私が学生の頃は紙の単語帳を使っていましたが、今はアプリでも良い単語帳がたくさんあります。

Quizletは自分で登録をしていく単語帳ですが、エクセルなどで作ったリストをアプリにインストールすることができるので、自分単語帳を作ると良いです。また、間違えた問題だけ再度出題してくれるので、効率も良いですし、アプリなので秒単位の隙間時間の活用もでき、頻度を上げることにも繋がります。

なので、よほどアプリでの学習に抵抗を感じる場合以外はアプリでの学習をおすすめします。

中国語単語のおすすめ単語帳(教材)

ここでは中国語単語おすすめの単語帳(教材)を紹介します。

亜鈴式で鍛える中国語コロケーション999

おすすめするポイント
  1. 基礎単語が多いので初心者向け
  2. コロケーションを意識した構成で使える単語になる
  3. クイズ形式なので飽きにくい

例文で覚えるという単語帳は多いですが、この本は「コロケーション(単語の組み合わせ)で覚える」という、意外とあまりないコンセプトで作られた単語帳で、動詞と目的語の組み合わせに加え、定型的な言い方も学ぶことができます。

単語は単体で覚えても、それとどんな単語が組み合わさるのかがわからないと使うことができません。

例えば「举行(jǔ xíng)」=「行う、催す」という単語を覚えても、それがどんな言葉と組み合わさるのかがわからないと、結局使えなくなってしまいますね。

URL Amazonリンク
特徴 コロケーションで覚えられる
おすすめの人 会話で実際に使える単語力を身に付けたい方

品詞別・例文で覚える HSK基本語彙 1級-4級

おすすめするポイント
  1. 単語暗記がHSK対策に直結
  2. 全単語にピンイン付の例文がある
  3. 級別・品詞別なので体系的に覚えられる

こちらはHSKという中国語の試験に出てくる単語の単語帳です。試験の合格を一つの目安にしている方はこうした試験用の単語帳を使うと良いです。試験用と言っても、しっかり例文もついているので、単語の使用シーンもわかりやすくなっています。

これが終わったら続きの5級6級のテキストを使って行くのも良いです。

品詞別・例文で覚えるHSK基本語彙 5級―6級

URL Amazonリンク
特徴 HSKを基準に体系的に覚えることができる
おすすめの人 単語暗記と試験対策を同時に行って効率よく進めたい人

中国語単語のおすすめのアプリ

ここでは中国語単語のおすすめアプリを紹介します。

HSK公認単語トレーニングアプリ

おすすめするポイント
  1. レベル別での購入ができる
  2. 音声を「聞いてわかるか」などのモード変更ができる
  3. 全ての単語が例文&音声付

こちらはHSK対策の単語アプリです。各級の単語をそれぞれ購入するので、自分に必要なレベルの単語を無駄なく学べます。また、特に良いのが「音声を聞いて意味がわかるか」などのモード選択ができることです。日本人は漢字を見てわかるけど、聞いたら全くわからないということが多いので、その確認ができるのはアプリならではですね。

URL 公式サイト
特徴 「聞いてわかるか」などのモード選択が可能
おすすめの人 隙間時間を活用して学びたい人

どうしても覚えられない中国語単語の対処法

ここまで中国語単語の覚え方や、おすすめ教材などを紹介して来ましたが、ここではどうしても覚えられない単語がある場合、どうすれば良いか、ポイントを説明していきます。

復習はすぐに

どうしても覚えにくい単語は、特に忘れやすい単語でもあります。こういう単語は特別対応が必要なので、最初だけで良いので、10秒に1回復習をするようにしてください。

こう言うと「ありえない」と聞こえて来そうですが、最初だけで良いです。最初数回10秒に1回復習をすると、それが30秒に1回で良くなります(少し記憶に残って来ます)。そして、それを続けると5分に1回、30分に1回、というように、覚えていられる時間が長くなっていきます。

いやな奴とは思い切って接触を増やしてみる、そしたら意外と良い奴だと気付けるかも。

例文(イメージ)

初級段階でとても多いのが「使用イメージが湧かず覚えられない」ということです。例えば「就」であれば「すでに、とっくに」などの意味があったりしますが、この中国語と日本語の組み合わせで覚えようと思っても、呪文のようで苦しくなります。

なので、単語の例文を見るか、あるいは自分で簡単な例文を作って覚えると良いです。こうすることで使用するシーンのイメージが明確になり、印象に残りやすくなります。もっというと、自分のセリフのようにしっかりと音読するともっと良いです。

付箋を使う、ルーティンに組み込む

頻度が上がるのであれば、印象に残るのであれば(法を犯さない範囲で)なんでもやりましょう。仕事の中で電話をかける機会が多い方が、自分の電話の受話器に苦手な単語を付箋で貼り付けて、電話をかける度にそれらの単語を唱えてからかけるというルール作りをして成功していました。

この方はすでに頻度が高い自分のルーティンに紐づけることで、頻度が下がってしまうことをシステマチックに防ぎました。トイレや玄関のドアに付箋を貼るという方もいます。自分の生活の中で頻度が高いことを探してみてください。

類義語・反義語を意識して覚える

少し中国語の勉強に慣れてくると、類義語(似たような単語)・反義語(反対の意味を持つ単語)などを活用することも有効です。

例えば「容易(róng yi)」「简单(jiǎn dān)」どちらも「かんたん」という意味ですが、それぞれの反義語を考えると、

「容易」の反対は「难(nán)」=「難しい」
「简单」の反対は「复杂(fù zá)」=「複雑だ」

となり、「简单(jiǎn dān)」にはシンプルだという意味が含まれてることがわかります。

これだけでも結構印象に残りますよね。こうした工夫もとりいれてみてください。

覚えた中国語単語を使える単語にするには?

ここからは覚えた単語を「使える単語」に昇華させていくための方法を紹介します。

オリジナルの例文を作ってみる

本当に簡単な単語で良いので、辞書や単語帳の例文の単語を入れ替えて、オリジナルの例文を作って声に出してみると、単語としてではなく、文として定着するので、使えるものに変わっていきます。

コロケーション(単語の組み合わせ)を意識する

やはりコロケーションは大切です。「ヒゲ」だけ覚えてても「剃る」や「蓄える」という動詞を知らなければ「ヒゲを・・・」で止まってしまい使える単語にならないので、この単語って、どういう単語と組み合わせて使うんだろうというのを考えてみてください。

実際に会話で使ってみる

何より一番効果的なのは実際に使うということです。家で1人で声に出すのもとても効果的ですが、ここでは相手がいる状態で、緊張感を持って取り組める方法を2つ紹介します。

オンライン中国語会話を利用

オンライン英会話では「レアジョブ」「DMM英会話」など大手のサービスがたくさんありますよね。中国語でもオンライン中国語会話のサービスは多数あり、かつ月額1万円以内のものも多いのでとてもおすすめです。しかも、最近ではWeChatというLINEのようなサービスを使って手軽に会話ができたりするのもありがたいです。

オンライン中国語会話を実際に使ってみて比較した記事がありますので、こちらを参考に選んでいただくのも良いかと思います。(直近、私はCCレッスンを使っています)

中国人の友達

あとは中国人、つまりネイティブの友達を作って交流をすることで使う機会を増やすのも有効です。

その場合、交流会のような場に参加するのも良いです。気の合う友達ができると、会話の内容に困りにくいのでより良いかと思います。

私は学生時代パンクロックが好きだったので、ライブハウスで知り合った同じくパンクロック好きの中国人と友達になったのですが、学生時代から今に到るまでずっと友達で連絡を取り続けています。

中国語単語の覚え方に加え、覚えたかどうかの確認も大切

単語の覚え方についてはここまで説明してきた通りです。あとはこれらをしっかりと実行・継続していきましょう。また、覚えたつもりにならないように、定期的にテストをしてみることも大切です。

中国語コーチングのthe courage(カレッジ)では単語の覚え方を丁寧にレクチャーするだけでなく、それを継続するための仕組みや、本当に身についているかどうかの客観的なテストなども提供しています。

本気で中国語を学んでみたい方はぜひ一度無料カウンセリングにお越しください。今まで経験したことのないような本気で中国語と向き合う時間を過ごすことができるはずです。

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無理な勧誘など一切ございませんので、是非一度コーチとお話しください。

ABOUT US
伊地知太郎中国語コーチングスクールthe courage代表コーチ
大学在学中、中国の北京師範大学に留学し、1年で中国語力をビジネスレベルにまで高める。帰国後、三菱重工業株式会社にて海外人事・資材調達業務を経験。その後、語学コーチングスクールPRESENCEにて700名以上の受講生の語学学習をサポート、コーチの育成や中国語コースの立ち上げを経て、語学コーチングスクールthe courage(カレッジ)を設立。