中国語の歌に声調があるのかどうかなど疑問に感じますよね。この記事ではそんな疑問を解消していきます!
声調とは
まず、改めて声調とは何かについて簡単に説明します。
声調とは一つの音の中に高低差をつけることです。
中国語ではこの高低差のパターンが4つあるので、それを四声(しせい)と呼び、どのパターンかによってその意味が変わってきます。
例えば同じ「ma」(マ)であっても以下の通り高低差で意味が変わります。
- 妈(mā)=お母さん
- 麻(má)=痺れる
- 马(mǎ)=馬
- 骂(mà)=罵る
「音の高低差によって意味が変わる」ということは、中国語の歌にも声調があるかが気になるところなので、ここから説明していきます。
中国語の歌に声調はある?
結論から言うと、中国語の歌に声調は反映されません。
つまり、単純に歌詞をメロディーに乗せて歌われます。
中国語学習経験のある方はきっとこの事実を知って驚くと思います。
ちょ、ちょっと待ってください!中国語を学ぶときに「声調で意味が変わるし、声調が正しくないと全然伝わらないからね!」と厳しく指導されたんですよ!ということは、中国語の歌は意味不明になるんでしょうか??
中国語の歌は意味不明になるの?
これも結論から言うと、中国語の歌には声調はありませんが、基本的には意味不明にはなりません。
意味不明にならないのには大きく3つの理由が考えられます。
1.歌詞にはテーマ・ストーリーがある
例えば、恋愛、友情、など、歌にはテーマやストーリーがあります。その中で展開される歌詞なので、声調がなくても推測がしやすいので意味不明になりません。
2.まとまったフレーズである
単語単体を間違った声調で発してしまうと通じなくなってしまいますが、ある程度まとまったフレーズによる歌詞であればやはり推測がしやすく、意味不明になりません。
例えばですが「xiang zhang da」と間違えた声調で発話したとき、ネイティブはその意味を聞き取ってくれませんでしたが、1と2の複合で、「パンクロックの歌詞です」と伝えたうえで「wo bu xinag zhang da」とやはり間違えた声調で発話したときには「我不想长大=大人になりたくない」と推測することができました。
3.口を大きくハッキリ発音している
これは歌い手にもよりますが、口を大きくハッキリ発音している場合には聞き取りやすく、やはり推測のしやすさに繋がっているようです。
逆に言うと、以下のケースではネイティブでも歌詞の意味がわからなくなります。
- テーマやストーリーから外れた突飛な内容の歌詞
- 短いフレーズの歌
- 過度に叫んでいて聞き取りにくかったり、気だるい雰囲気でゴニョゴニョと歌う歌
動画でも説明しているので是非ご覧ください。
中国語の歌を使った効果的な勉強法
中国語の歌には声調が無いということは、歌で勉強はしない方が良いんですよね?
全然そんなこと無いですよ!歌が好きなら是非やってください!ここではなぜ歌を使った勉強・トレーニングが良いのかと、効果的な勉強法を説明します。
なぜ歌を使ったトレーニングが良いのか
好きな歌で勉強することでモチベーション維持に繋がります。
「好き」ということほどモチベーションに繋がるものはありません、いわゆる内発的モチベーションというやつですね。
なので、自分の興味のあるジャンルの曲を選んで練習をしてみましょう。
モチベーションに興味のある方はこちらの記事をご覧ください。
» 参考:モチベーションとは?その意味とアップ方法、維持方法などを紹介!
歌を使った効果的な勉強法
中国語の歌には声調はありませんが、ちゃんと練習をすることで確実に発音を良くすることができます。ちゃんと練習するというのは、どういうことかを説明していきます。
まずは歌詞を見ながら朗読をします。
朗読をする際には3つのポイントを押さえましょう。
1つ目のポイント:精読をしてその歌詞の意味を理解するということ
爱了就别伪装(ài le jiù bié wěi zhuāng)
「愛したらもう偽るな」
(了で変化を表し、就でその変化が起きたら”すぐに”というニュアンスだな、と理解する)迷失了也别彷徨(mí shī le yě bié páng huáng )
「迷っても彷徨うな」
羽泉の彩虹より
(“即使~也~“の“即使“が省略され”たとえ迷っても彷徨うな”というニュアンスかな、と考える)
2つ目のポイント:発音を丁寧に意識すること
特に鼻母音(「n」と「ng」の違い)と有気音・無気音は強く意識すると効果的です。
例えば、爱了就别伪装の装(zhuāng)は zhuān になってしまわないよう意識しながら発音します。
迷失了也别彷(páng)徨の彷(páng)はしっかり息を出さなければいけない有気音だということを意識しながら発音します。
また、朗読段階では声調も意識して発音しましょう。
3つ目のポイント:口をしっかり開けること
実際の歌手やミュージシャンは少し癖や雰囲気をつくるために、わざと口を開けない人もいますが、勉強として練習する場合は口をしっかり大きく開けて練習をしてください。(そのあとにそれっぽく癖をつけることもできますので、まずは大げさに)
これら3つのポイントを押さえた朗読をしたあとに、はじめてメロディーに乗せて歌いましょう。
歌うときのポイント
自分の歌は録音し、本当の音と聴き比べ、発音に違和感があるところはもう一度歌い直して再度録音しましょう。そして、本当の曲と比べたときの違和感部分をどんどん埋めていくことで発音が良くなります。
動画でも説明しているので是非ご覧ください。
まとめ
歌での勉強は声調がめちゃくちゃになるから良くないと言う人もいます。
それはその通りでもあるのですが、逆に言うと声調以外の練習はできるので、目的別で考えると良いです。
これは中国語学習に限ったことではありませんが、今どこを鍛えるという目的のためにこのトレーニングを導入しているのかを考えるとより効果的です。
そして、その目的はモチベーション維持などでも全く問題ありません。
発音の効果的な練習法を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
迷わず、挫折せずに中国語を学びたいという方は、自分にあった学習方法をプロの中国語学習コーチに相談することがとても有効です。無料カウンセリングを実施していますので、ぜひ一度相談してみてください。
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無理な勧誘など一切ございませんので、是非一度コーチとお話しください。
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中国語は音の声調という音の高低差によって単語の意味が変わると聞いたけど、そうなると中国語の歌って、意味不明になってしまわないの?それか、作曲するときすごい制限があるとか?