中国語の勉強をしていると、あれ?この声調は習った声調と違うぞ…と思うことがありますよね。
漢字の中には、後ろに続く漢字の声調によって、声調が変わってしまう漢字があります。
この記事を読み終わったら、「不」と「一」がいつ、どんな風に声調が変わるかがわかり、自信を持って発音できるようになります。動画でも確認したいという方はこちらをご覧ください。
それでは早速見ていきましょう。
「不」の声調変化
“不bù”は「~しない、~でない」という否定の意味を表す副詞で、本来の声調は第四声です。
ただし、“不bù”は後に続く音が第四声のときには、“不bú”と、第二声に声調変化します。
例)不会bú huì(ありえない)、不贵bú guì(高価でない)
不 | +第一声 | 変化なし |
不 | +第二声 | 変化なし |
不 | +第三声 | 変化なし |
不 | +第四声 | 第二声に変化 |
「一」の声調変化
“一”は本来“yī”と第一声で発音されるますが、この本来の第一声で発音されるのは以下の場合です。
- 順序を表す場合
例:第一次 dì-yī cì(第1回、初めて) - 単体で用いる場合
- 単語の末尾に来る場合
- “十”の前に来る場合
逆に言うと、これらの場合以外は本来の第一声で読まれることは無く、声調が変化します。具体的には以下の通りです。
一 | +第一声 | 第四声に変化 |
一 | +第二声 | 第四声に変化 |
一 | +第三声 | 第四声に変化 |
一 | +第四声 | 第二声に変化 |
後ろに来る音が軽声(軽く短く添えるように発音する音)の場合、その軽声の元の音が反映されます。
例)“一个”の“个”は軽声ですが、辞書にはgè【个(個・箇)】と表示されているように、本来は第四声の単語が軽声に変化したものなので、“一”は第二声になり、“一个yíge”と発音されます。
声調変化の時にピンインの声調符号はどうするの?
辞書などでは多くが“不bù”と“一yī”について、本来の声調で表記されています。
一方で、中国語の教科書やテキストでは、声調変化の実態に合わせて、ピンインの声調符号を変えて表記することが多いです。
国家基準としてピンイン表記のルールを定めた“汉语拼音正词法基本规则”に「声調はすべて本来の声調を記し、声調変化は表記しない」とされていますが、付則として「音声教学では必要に応じて声調変化を反映させても良い」とされているため、辞書と教科書・テキストの表記が一致しないということが発生するようです。
結局どうやって覚えたら良い?
こうなって来ると「こんなたくさんの法則を覚えられるか!」となりそうなので、結局どうやって覚えるのが良いかもお伝えします。
「不」も「一」も基本的に第四声で発音するけど、後ろに続く音が第四声の時は第二声で読む!
これで覚えましょう。その上で上述した「一」を本来の第一声で読む場合をインプットすればOKです。
中国語に限らずですが、まずはベースを覚える。その上で例外を少しずつ覚えていくという方法が良いです。
迷わず、挫折せずに中国語を学びたいという方は、自分にあった学習方法をプロの中国語学習コーチに相談することがとても有効です。無料カウンセリングを実施していますので、ぜひ一度相談してみてください。
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ここではそんな漢字「不」と「一」の声調変化について説明します。