中国語で美味しいとか美味しかったって、何ていうんだろう?あと、ただ美味しいだけじゃなくて、辛くて美味しいとか、サクサクで美味しいとか、「味」や「食感」について表現できるようになりたい。
中国人との食事や、中華料理店でこんなことを感じる方も多いかと思います。今回は味や食感の表現を解説しますので、記事を読み終わったときには美味しいだけじゃなくて味や食感の表現がわかり、会話での表現の幅が一気に広がります!
中国語で「美味しい」「美味しかった」「美味しそう」カタカナ付き
まずは基本の「美味しい」から確認していきましょう。
美味しいは食べ物と飲み物で表現が違う
食べ物がおいしいときには
好吃(hǎo chī)ハオツー
(食べ物が)美味しい
飲み物がおいしいときには
好喝(hǎo hē)ハオホェー
(飲み物が)美味しい
よく「好吃」はカタカナで「ハオチー」「ハオツー」と表記されますが、これは標準語では舌を反らせる吃(chī)と言う発音、これはカタカナだと「チー」に近いのですが、特に南方ではこの舌を反らせないことが多く、その時は「ツー」という発音になるので、カタカナだと表記が分かれます。いずれにしてもカタカナでは正しい発音の再現は本当にできないので、あくまでも参考程度にして、しっかり学ぶ場合にはカタカナは見ないようにしましょう。
発音の練習方法は以下の記事をご覧ください。
とてもおいしい!美味しすぎる!
「とても美味しい」と言いたいときには日本語の「とても」にあたる以下の副詞をつけます。「很好吃」や「非常好喝」と表現しましょう!
- 很(hěn)ヘン
- 非常(fēicháng)フェイチャン
- 真(zhēn)ゼン
- 特别(tèbié)テァアビエ
「美味しすぎる」と言いたいときには「太〇〇了」=「〇〇すぎる」という言い方を使い以下のように言います。
太好吃了(Tài hǎo chī le)タイハオツーラ
美味しすぎる
美味しかった
過去のこととして「美味しかった」と言いたいこともあると思います。そんなときに日本人がよくやってしまう間違いが「了(le)」をつければ過去になると思ってしまい「好吃了(hǎo chī le)」と言ってしまうことですが、「了(le)」は変化は表しますが過去を表すものではないので、「好吃了(hǎo chī le)」は間違いです。
「好吃了(hǎo chī le)」と言ってしまうと通じないか、「美味しくなった」の意味で伝わってしまいます。「美味しかった」は中国語でどのように表現するのかを見ていきましょう。
まず簡単に表現できるのが、「美味しすぎる」と同じ表現です。
太好吃了(Tài hǎo chī le)タイハオツーラ
美味しかったー
これは単体で使う場合に、今すごく美味しいのか、過去のことでも両方に使えるので、食事の後、その場で使えば今食べ終わった料理が美味しかったことを伝えられます。
もう1つの言い方としては、ハッキリといつのご飯なのかを言うという方法です。
日本語で言うと「昨日〇〇を食べて、とても美味しかった」という言い方です。
昨天吃了〇〇,很好吃。(Zuó tiān chī le 〇〇, hěn hǎo chī.)
昨日〇〇を食べて、とても美味しかった
このように具体的に過去を表す言葉(ここでは昨天)をつけることがポイントです。
美味しそう!
食べる前に「美味しそう!」という表現です。これは食べる前だけど香りを嗅いで「美味しそう」というのと、食べる前だけど見た目が「美味しそう」という2つの表現があります。
好香啊!(Hǎo xiāng a!)ハオシィアンア
(良い香りで)美味しそう!
看上去很好吃(Kàn shang qu hěn hǎo chī)カンシャンチュイヘンハオツー
(見た目が)美味しそう!
また、人を惹きつけるという表現で以下のような言い方もできます。
好诱人!(Hǎo yòu rén!)ハオヨウレン
(人を惹きつけるくらい)美味しそう!
中国語で「美味しくない」
先ほどの好吃(hǎo chī)の前に不(bù)をつけること否定をすることができます。
不好吃(bù hǎochī)ブゥハオツー
美味しくない
また、「好」とは反対の言葉「难」を使い以下のようにも言えます。
难吃(nán chī)ナンツー
难喝(nán hē)ナンホェー
美味しくない
会食などで、あまり直接「美味しくない」とは言えないけど、でも食べられないということもあるかもしれません。その時は以下のように伝えます。
吃不了(chī bù liǎo)ツーブゥリアオ
(アレルギーがあったり苦手な食べ物に対して)食べられない
吃不惯(chī bú guàn)ツーブゥグアン
(食べる習慣がなくて)食べられない
味の表現、甘い、酸っぱい、苦い、辛いなど
味に関する表現をまとめましたので参考にしてみてください。
- 味:味道 (wèidao)
- 酸っぱい:酸 (suān)
- 甘い:甜 (tián)
- ほんのり甘みがある、ちょっぴり甘い:甜丝丝(tián sī sī)
- 苦い:苦 (kǔ)
- 辛い:辣 (là)
- 塩辛い:咸 (xián)
- 舌がヒリヒリする:麻 (má)
- 味が薄い:淡 (dàn)
- 味が濃い:浓 (nóng)
- ツンとくる:冲(chòng)
- 脂っこい:油腻 (yóunì)
- あっさりしている:清淡 (qīngdàn)
- スッキリ:清爽(qīng shuǎng)
- さっぱり:爽口(shuǎng kǒu)
- 香ばしい、芳しい:香(xiāng)
- 渋い:涩(sè)
- 苦甘い:苦甜(kǔtián)
食感の表現
ここからは味の表現ではなく、食べ物の食感の表現について紹介していきます。
- サクサク:脆(cuì)
「サクサク」「ポリポリ」「カリカリ」「カチカチ」全部この「脆(cuì)」で表せますが、厳密にはネイティブはその食べ物によって変えているようなので、使いたいものがあればそれに合った表現を調べてみましょう。 - 口当たりが良い:爽口(shuǎng kǒu)
- しっとりしてる:口感湿润(kǒu gǎn shī rùn)
- もちもち:糯(nuò )
- ホロホロ:酥(sū)
- お肉とかが新鮮で柔らかい:嫩(nèn)
良いお肉にはこの嫩(nèn)をつかいます。この逆は老(lǎo) - グニュグニュ:有咬头(yǒu yǎo tou)/有嚼头(yǒu jiáo tou)/有嚼劲(yǒu jiáo jìn)
これはいずれも「噛み応えがある」という言い方です。
基本的に噛み応えがあればぶりぶりもグニュグニュもカチカチも全部これです。 - 噛みきれない:咬不动(yǎo bú dòng)/嚼不动(jiáo bú dòng)
上の「噛み応えがある」は噛み切れましたが、噛み切れない場合はこの表現になります。
また、「有弹性(yǒu tán xìng)」は「弾力がある」ですが、普通は食べ物には使いません。
「もちもち」は「糯」以外に「Q」や「QQ的」とも言いますが、「Q」は「QQ糖」というグミの商品名由来です👇
味を使った比喩
日本語でも「甘いマスク」だったり「酸いも甘いも」なんて言い方をしますが、中国語の味の表現も同じように食べ物以外を表すことができます。
甘いは可愛い
她长相甜美(Tā zhǎng xiàng tián měi )
彼女はとても可愛らしい
これは女性に使う表現ですが、男女問わず使える言い方としては、笑顔が甘い、スイートだ、と言うことができます。
他笑得很甜(Tā xiào de hěn tián )
彼は可愛く笑う
她的笑容很甜(Tā de xiào róng hěn tián )
彼女の笑顔は可愛い
人生は酸いも甘いも苦いも辛いも味わえる
日本語では酸いも甘いも味わったと言いますが、中国語では「酸甜苦辣(suān tián kǔ là )」=「酸っぱい、甘い、苦い、辛い」を使い以下のようになります。
她尝过人生的酸甜苦辣(Tā cháng guo rén shēng de suān tián kǔ là )
彼女は人生の酸いも甘いも味わった
尝(cháng)は「味わう」で、その動詞の後ろに経験を表す「过(guo)」をつけることが「味わったことがある」という言い方にしていますね。日本語でも「苦い経験」なんて言ったりはしますね。
他にも「滋味(zī wèi )」=「味わい」という単語を使い以下のように表現したりもします。
艰苦生活的滋味( jiān kǔ shēng huó de zī wèi)
貧しくて苦しい生活の味わい
動画でも紹介
動画でも味や食感表現について説明していますので、ぜひご参考にしてみてください!
まとめ
今回は「美味しい」も含め、味・食感・そして味を使った比喩表現までを紹介しました。表現は本当に多いので、1つずつ、使いたいものから順に覚えていきましょう。
会話などもそうですが、必ずしも日本語と対応した中国語が存在する訳ではないので、中長期的な学習の中では、「カリカリって中国語でなんて言うんだ?」という考え方から「せんべいをかじった時のこの食感は何て言うんだ?」と考えるとより中国語の世界を楽しめるかと思います。
また、今後自分で辞書を引くこともあるかと思います。その場合の辞書選びについては以下をご覧ください。
迷わず、挫折せずに中国語を学びたいという方は、自分にあった学習方法をプロの中国語学習コーチに相談することがとても有効です。無料カウンセリングを実施していますので、ぜひ一度相談してみてください。
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無理な勧誘など一切ございませんので、是非一度コーチとお話しください。
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吃(chī)は「食べる」喝(hē)は「飲む」という動詞です。その前に好(hǎo)をつけるんですね。