中国語で「いただきます」「ごちそうさま」はない?
中国語に「いただきます」「ごちそうさま」を直訳できる言葉は、存在しません。これは、食べ物や作り手に感謝をするという日本独特の文化がいきている言葉だからです。では、中国の方は食事の時はどうされているのか?詳しく見ていきましょう。
直訳できない言葉を学んで行くための学習のヒントはこちらの記事も参考にしてみてください!
「いただきます」の代わりに使える中国語
「いただきます」とは言わずとも、食事の前にいう言葉があるのでいくつかご紹介します。好きなものを選んで是非使ってみてくださいね。
ご飯ですよ
吃饭了!(Chī fàn le)
チー ファン ラ
开饭了!(Kāi fàn le)
カイ ファン ラ
「吃饭了!」「开饭了!」は、基本的にごはんの作り手やふるまう側が使う言葉です。
ご飯ができましたよ
饭好了!(Fàn hǎo le!)
ファン ハオ ラ
ここでの「好了」は「できた」という意味です。
食べますよ、いただきます
我吃了!(Wǒ chī le)
ウォ チー ラ
他の人がその場にいるけれど、自分ひとりだけ食べたり、先に食べたりするときに使います。例えば、お母さんや作り手がいて「じゃあ、食べますね」と声をかける場合です。
では、食べましょう!
那我们开始吃吧!(Nà wǒ men kāi shǐ chī ba)
ナー ウォメン カイシー チー バー
先ほど出てきた「开饭了(カイ ファン ラ)」と同じで、食卓に全員揃い、みんなに声をかけるときに使います。「じゃあ、ご飯を食べようか」というニュアンスです。
どうぞ先に食べてください
你(们)先吃吧(nǐ (men) xiān chī ba)
ニィメン シエン チー バー
相手をもてなす、敬意を払う意味で使われます。中国では、丸テーブルで大皿の料理を皆でシェアするため、正式な場面では、お互いに「お先にどうぞ」と勧める習慣があります。ホスト側がお客様をもてなす時にも使いますし、ゲスト側が相手への経緯を払うために言うこともあります。日本で言うと、お酒のお酌をしあって、互いにもてなすようなイメージでしょうか。
「ごちそうさま」の代わりに使える中国語
今度は食事が終わった時に使える言葉を紹介していきます。
お腹いっぱいです
我吃饱了(Wǒ chī bǎo le)
ウォ チー バオ ラ
「お腹がいっぱい=食事が終わりました」という合図ですね。一般的にはこの言葉で、会食が終わって、お会計の流れになります。
もう食べられません
我吃不了了(Wǒ chī bù liǎo le)
ウォ チーブ リャオ ラ
「これ以上食べられないよ!」という意味です。二つの「了」は読み方が違いますのでご注意ください。
今日の料理本当においしかったです
今天的菜真好吃!
(Jīn tiān de cài zhēn hǎo chī)
ジンティェン デァ ツァィ ヂェン ハオ チー
文字通り、「料理が本当に美味しかった」という表現です。是非、ホストの方に伝えてみましょう。きっと喜んでくれると思いますよ。
お料理お上手ですね
您的手艺真不错!
(Nín de shǒu yì zhēn bú cuò)
ニン デァ ショウイー ヂェン ブーツゥォ
「料理が上手ですね」と相手を褒めるときに使います。很好(とてもいい)というよりも、真不错を使ったほうが、ネイティブのよく使う自然な表現になりますよ。
食事のときに使える中国語
食事のときによく使う表現をまとめてみました。実際に使ってみると、みんなが喜んでくれたり、場が盛り上がるはず!会話のきっかけが生まれるかもしれません。
乾杯!
干杯! (gān bēi)
ガンベイ!
お酒を飲まないと商談が始まらないと言われている中国。カチンと杯を合わせた後、一気飲みです。特に北方地域では、ガンガン飲むと喜ばれます。ただ時代も変わってきたので、お酒を飲まない若者や乾杯をしないで自分のペースで楽しむ人も出てきています。
いい香り~
很香啊(hěn xiāng a)
ヘン シィァン アー
わあ、おいしそう!
哇, 好香啊!(Wà, hǎo xiāng a!)
ワー, ハオ シィァン アー
「很香啊」も「哇, 好香啊!」も食べ物の良い香りを表現しています。これからのお料理を楽しみにしている気持ちが伝わる表現ですね。
おいしそう
好诱人啊!(Hǎo yòu rén ā!)
ハオ ヨウ レン アー
誘惑の「誘」は、人を魅了する、惹きつけるという意味です。とても惹きつけられる=おいしそうというイメージです。
(飲み物が)おいしい
好喝(hǎo hē)
ハオフー
日本語では食べ物も飲み物も同じ「おいしい」ですが、中国語は飲み物と食べ物の「おいしい」が違うので、注意です。
とてもおいしい
很好吃(hěn hǎo chī)
ヘンハオチー
皆さんご存じ、食べ物がおいしいときに使う「おいしい」です。是非、感情をこめて言ってみましょう。
いっぱい食べて
多吃点儿!(Duō chī diǎnr!)
ドゥォー チーディェン
おかわりください
再来一份(Zài lái yí fèn)
ザイ ライ イー フェン
とても美味しい中華料理に出会ったら、是非このフレーズを使って、お代わりをしてみましょう。
中国の食事のマナーは?
ここで、食事に関連する中国のマナーや認識をご紹介します。
全て食べるのは足りないと思われる
中国では、おもてなしの為には客人が食べきれないほど料理を出すという考えがあります。きれいに食べきった=まだ食べたりないと思われるので、少し残すのがマナーと言われています。
ただ、最近は持続可能な社会を考える風潮が強まり、食べられる分だけ注文する、残さないという考えも広まっています。レストランのテーブルにも食べ残しを控えるよう呼び掛ける看板が置いてあります。
割り勘の概念があまりない?
中国古来からの習慣としては、食事代は誰かが全て支払うというものがあります。私が、中国に留学していた時は、お会計の際に伝票の取り合いが繰り広げられていました。
ただ、現在の若者は割り勘をする風潮もあるようで、年代や人によって変わってきたようです。
お皿は持ち上げない
中国のマナーとして、お皿は持ち上げず手を添えるだけという考え方がありますので、ご注意を!但し、こちらも人によって様々なので、周りを見ながら対応してもいいかもしれませんね。
おわりに
今回は「いただきます」から、食事に関する表現やマナーを紹介しました。違う国の文化に触れることで、日本の「いただきます」と「ごちそうさま」の考え方や良さも改めて認識でき、いい機会だったのではないでしょうか。今日ご紹介したマナーや表現を是非、中国の方との食事の機会に生かしてみてくださいね!
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食事をする時に何気なく使う「いただきます」と「ごちそうさま」。挨拶だと意識しないほど、日本人の私たちにとってはごく自然なものですよね。しかし、中国にはその文化がありません。では、留学や出張で中国に行った際に食事の時は何て言えばいいの?今日は、皆さんのそんな疑問にお答えしますね。