【受験レポート】HSK3.0(7-9級)具体的内容と効果的な対策

2022年11月26日にHSKの新しい形式であるHSK3.0の7-9級がはじめて正式に実施されました。

えむむん

今回は、実際にHSK3.0の7-9級を受験してきましたので、試験の各項目について、具体的な内容について紹介します。

ただ、受験した時の記憶に頼って書いているので、不確実なところがあることご了承ください。あくまでも参考としてご覧いただければと思います。

HSK3.0の全体像についてはこちらの記事に詳細を書いてますので、あわせてご覧いただくと理解が深まるかと思います。

では、ここから実際に受験してわかったことを紹介していきますね。

听力(問題数:40問、時間:33分)

問題形式

第一部分

流れる音源と、画面に書かれている文の内容が合っているか間違っているかを選択する正誤判断の問題です。

→☑︎と×があり、どちらかを選択します。

音源のボリュームは大体300〜500文字程度に感じました。

今回のHSK7-9級全体に言えることですが、雑音が入っていたり、方言や訛などが入っている音源は無く、スピードはやや速いものの、いわゆる教科書的なクリアな音声のみでした。

第二部分&第三部分※共に同じ問題形式でした

流れる音源に対して、その内容と合致しているものを4つの選択肢の中から選ぶ選択問題と、空欄に単語や文を記入する穴埋め問題の2種類の問題です。

→穴埋め問題は、画面上に文章があり、その空欄部分について、音源を聞き取ってタイピングをするというものです。

→穴埋めは大体1つの音源に対して1〜2つ程度です。

音源のボリュームは大体500〜700文字程度に感じました。

内容

  • インタビューやニュース記事
  • 中国の文化遺産の話

感じたこと

PCのシステム問題なのかタイピングができない問題が起きてしまい、第一部分と第二部分のほとんどが集中して問題を解くことができませんでした。

記憶が曖昧なのですが、インタビューやニュース、中国文化遺産の話とかだった気がします。全体の内容はHSK6級の第3部分の問題と似てました。

第1部分から長文なので、最初からかなり集中して聞かないと答えの部分を聞き漏らしてしまいます。

また、穴埋め問題があるので、タイピングのスピードがとても重要で、速く打てないと時間ロスしてしまい、それが理由で次の問題を聞き漏らしてしまうという悪循環になります。

集中力とタイピングスピードが大事だと感じました。

阅读(問題数:46問、時間:1時間)

・選択問題、並べ替え問題、記述問題がありました。※文章によって問題の配分が違いました

→選択問題:4つの中から適切なものや、間違っているものを選択、重要な部分を述べている段落の正しい組み合わせを選択(選択例:1.①② 2.②④ 3.③① 4.③④)

→並べ替え問題

200文字前後の文が5つほどあり、それを正しい並び順にするという長文の並び替え問題です。(これについては、模試では確実に出てきたのですが、本番ではでてきたかどうか、記憶が無いです…)

→記述問題:本文の中の下線部の内容を表す成語を書きなさい、空欄に入る単語を書きなさい等

・感覚値ですが、文章のボリュームは、1つの文章がHSK6級の第3部分の文章を2倍にしたくらいの長さです。

・文章の難易度としてはHSK6級と同じくらいか、やや難しいくらいに感じました。

内容

  • 人工知能の技術について
  • 中国の文化遺産について
  • 人工衛星について
  • 身体に与える悪い影響の研究結果

感じたこと

読みづらいものと読み易いものがありました。私としては身体に関しての内容は、イメージがつき易いので理解しやすく問題が解きやすかったです。

人工知能の技術に関しては、最初難しそうに感じましたが読んでいくうちに、身体に関しての内容と同じくイメージがついたので問題も比較的解きやすかったです。

文化遺産についての内容と人工衛星については、単語が難しく、またイメージがつかない部分もあり難しいと感じました。

写作(問題数:2問、時間:55分)

問題形式

第一部分

200文字程度にグラフの説明と分析結果をまとめる

→内容:中国人がジムに通う理由と数値(男女比率)

第二部分

600文字程度に自分の考えをまとめる。

→内容:孔子《论语》「己所不欲,勿施于人(自己不愿承受的事也不要强加在别人身上)」

の考えに対してあなたは賛成か?また、この事に対してどう思うかをまとめる。

感じたこと

作文を書く時間は2つの内容合わせて約1時間設けられていたけれど、時間がやや足りないと感じました。

問題を読んで考えてから打つのでは時間が足りなくなってしまうので、頭で考えながらタイプして、文字にしてから修正をかけていくやり方ではないと時間内でそれぞれを終わらせることができないと感じました。

特に②の問題は600文字書かなければいけないのと、内容も模擬試験の時もそうでしたが、中国の古文の内容なので、そこで止まって悩んだり考えてしまうと600字書くことができなくなると思いました。

ただ、②に関しては古文の内容で難しいと感じますが、模擬試験の時も試験本番も必ず後ろに現代語訳があったので、そこの現代語訳に注目して自分の考えをまとめれば書けると思いました。

ここでは、中国語の文章を書く能力だけではなく、タイピングのスピードもとても大事だと感じました。

備考

模擬試験でも、やはり1つはグラフの説明や分析結果をまとめさせるもので、もう1つは古文の内容について、自分の考えをまとめて回答させるものだったので、そうした2つが出題されると思って良さそうです。

笔译(問題数:2問、時間:35分)

問題形式

・問題は2つで両方とも約200〜300文字程度のものでした。

・恐らくですが、「人民网」の中の記事と思われます。

内容

・飛行機などの交通手段について

もうひとつは忘れてしまいました。

感じたこと

200文字のものを2つ翻訳を35分以内で行わなければならなく、時間が足りないと感じました。

考えてから手を動かしていたら時間内にまとめることができなくなってしまうので、写作と同様、頭で考えながら文字を打っていく必要があると感じました。

また、笔译に関しては、日頃ニュース記事などを翻訳することに慣れをしていないと解きにくいですね。

その他にも、中国の都市の名前が出てきたり、物の数や単位、などを翻訳しなければいけないので、その点をしっかり翻訳できるようにしなければいけないと思いました。

備考

内容としては人民网のこのような記事です。

口试(問題数:7、時間:30分)

第一部分(問題数:2問、時間7分)

①200文字程度の説明文を中国語に訳す

→内容: 「オーディオブック」について

②200文字程度の説明文を中国語に訳す

→内容:「シルクロード」について 

備考

・発表前にそれぞれ2分程メモにまとめる時間がある

→メモはPC上で行うのでタイピング(メモ枠があり、そこに文字を打ち込む)

・発表時間は約2分

感じたこと

何かの説明についての内容なので、日頃から説明文に触れて、どのように表現するのか感覚をつけておくべきだと感じました。

タイピングのスピードがあり3分でまとめることができたら、そのまとめたものをただ読むだけで良いので、口试の中では1番やり易い内容だと感じました。

翻訳に慣れていないとどのように中国語で表現するのかが分からず考えている間に時間が終わってしまう。

第二部分(問題数:1問、時間:6分)

・スケジュール、具体的な内容などが書いてあるお知らせを見て自分の言葉で説明

→内容:医療ボランティアの活動スケジュールと業務内容、注意事項のお知らせの内容を見て参加者に説明する形で話す

→内容の説明と最後に励ましの言葉を何か言う

・発表前に3分間程メモにまとめる時間がある

→メモはPC上で行う(メモ枠があり、そこに文字を打ち込む)

・発表時間は約2分

感じたこと

書いてある内容を理解して自分の言葉で説明しなければいけないので、まずは

第三部分(問題数:4問、時間:15分)

・問題形式;3問1セット(内容についての質問と自分の考えを述べる質問)、1問1セット(自分の考えを述べる質問)の計2つの問題

・スピード:とてつもなく速い(HSK6級听力第3部分の1.2倍速くらい)

・ボリューム:結構長いと感じました(HSK6听力第3部分の2倍くらいの量)

内容

・インタビューやドキュメンタリーの話

→具体的にどんな内容かは、速すぎて何の内容が聞き取れませんでした…

感じたこと

とても速くて、内容を理解するのが難しかったです。ただ、音源はとてもクリアで聞きやすいので、日頃CCTVのニュースなどを字幕なしで見ていれば内容を理解することができると感じました。

中国語コーチからの対策アドバイス

ここからは中国語コーチングでトレーニング方法に精通しているコーチから、上記レポートを踏まえた学習方法・対策のアドバイスです。

伊地知

対策については、私が中国語学習コーチという視点で書かせていただきます。

HSK3.0(7-9級)の特徴

HSK3.0(7-9級)の特徴として以下のことが挙げられそうです。

  1. 音声はHSK6級よりも速いが音質はクリア
  2. 内容はニュースやインタビューが多い
  3. 必要な語彙数はHSK6級から倍増
  4. 自分の考えを述べるものが多い

対策

語彙

語彙については『国际中文教育中文水平等级标准』が公開されているので、公開されている基準に基づいた単語帳「カレタン」を使うことをベースにしながら、同時に多くの中国語、特にニュースなどを読むことで語彙力を定着させていくと良さそうです。

もし現行のHSK6級単語についても自信が無いという場合にはまずは単語トレーニングアプリの5級・6級からはじめるのも良いです。

リーディング・リスニング

ニュース記事などを読む必要があるので、今日头条などがアプリも使いやすくおすすめです。日本のスマートニュースのようなアプリですね。ただ、教材ではないので、日本語訳も音声もついてません。

そこで、教材としては雑誌『聴く中国語』を使いましょう。『聴く中国語』はニュースもインタビューも収録されていて、かつ訳も音声もついているので、入手のしやすさも加味するとHSK3.0に対しては最適です。

『聴く中国語』についてはこちらの動画でも紹介しているので、気になる方は見てみてください。

古文のようなものも出題されるのですが、現代語訳がついているので、わざわざ古文の勉強をする必要などは無さそうですが、知識として日常的に中国の古典などにも興味を持っておくと抵抗なく解くことができるかと思います。(これは、私も苦手です…)

スピーキング・ライティング

自分の意見を述べるようなアウトプットトレーニングが必要なので、以下3点を行いましょう。

①中国語作文トレーニング

こちらで紹介している『口を鍛える中国語作文』などを使って、基本的な文を正しく作れるようにしましょう。同様のテキストに『瞬訳中国語』というものもありますが、苦手な文法事項を確認しながら実力をつけることを考えると、文法項目毎に作文を行う『口を鍛える中国語作文』の方が良いかと思います。

②ネイティブとの発話トレーニグ

上記リスニングなどで使用した『聴く中国語』について、その題材を要約したり、自分の意見を言う練習をして、ネイティブにチェックしてもらいましょう。週に2回など、オンラインレッスンを予約して、まず1回自分の要約した内容などをネイティブに披露し、フィードバックをもらいます。その後、そのフィードバックをもとに再度練習して、もう1度トライしましょう。(2回目は同じ先生でも、違う先生でも良いですが、違う先生にすると別の視点でのフィードバックがもらえたりします)

③“搜狗”を使ったタイピング練習

現時点では、HSK3.0(7-9級)はネット試験or在宅試験での開催で、いずれもパソコンを使って回答する形式です。そして、HSKでは“搜狗”というタイピングソフトを使うため、日頃から“搜狗”でのタイピングに慣れておきましょう。

ネット試験については動画でも説明しているので、参考にしてみてください。

まとめ

今回は実際にHSKの3.0(7-9級)を受験してわかったことや感じたことをまとめました。

また、まだ過去問などが出ていないので、あくまでも現段階でできること、やった方が良いことなどですが、対策になりそうなこともまとめましたので、みなさんの参考になれば嬉しいです。


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ABOUT US
えむむん
IT企業で営業職を経験の後、重慶大学にて半年の語学留学をし、3ヶ月でHSK4級を取得、半年でHSK5級を取得。その後、中国に移住し、中国の国立大学で日本語講師として活躍中。 中国語学習者や中国への移住や留学を考えている方の役に立ちたいと思い、Instagramでも中国に関する情報や中国語に関して発信中。

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