中国では5月に入ると、いたるところで「粽(ちまき)」が売られ始めます。
それは今回ご紹介する端午節が関係しています。日本にもちまきがありますが、中国のちまきは種類が豊富です。
この記事では
- 中国の端午節の由来
- 中国の端午節の行事
- 中国のちまき
- 中国の端午節の挨拶
- 日本の端午の節句との違い
についてご紹介します!
【2022年】中国の端午節はいつ?
中国の端午節の日付は旧暦の5月5日で、旧暦に基づいて決まるので毎年日にちが変わります。2022年は6月3日が端午節です。この日は祝日でお休みになるので、6月3日から6月5日までの3連休になります。
中国の端午節って何?由来は?
端午節は、中国四大伝統祝日の1つです。中国語では一般的に端午节(duānwǔjié/ドゥアンウージエ)と言いますが、その他にも呼び方があり「五月节」「端午」「端五」「重午」などがあります。
この「端午節」は、古代中国の政治家である屈原(くつげん)の供養を行う日とされています。屈原は、紀元前4世紀頃の「楚の国」の政治家ですが、同時に詩人でもありました。
とても人気のある人でしたが、陰謀によって失脚し国外追放されたことで、最後は汨羅(べきら)という川に自分で身を投げてしまいました。この身投げをした日が旧暦の5月5日であったことから、供養をする日「端午節」ができました。
中国の端午節にはどんな行事がある?
「端午節」は、疫病退散や厄除けのための夏季の節句として重んじられてきました。有名な風習としては、ボートレースの開催や粽(ちまき)を食べること、菖蒲(しょうぶ)を飾るなどがあります。この風習は、先ほどお話しした「屈原」に関連した由来があります。
赛龙舟(ドラゴンボートレース)
中国では端午節の日にドラゴンボートレース(龍舟競争)が開催されます。
ドラゴンボートというのは、細長いボートに龍の頭や尾の装飾をした手漕ぎの舟です。このボートですが、屈原が身投げして命を落とした際、その亡骸が魚に食べられてしまわないように、人々が舟に乗って太鼓を鳴らすことで魚を散らした、また、屈原を探したなどの由来があります。
船の大きさは地域によっても異なりますが、舵取りが1名、太鼓手が1名と18~20人の漕手が乗り、多い時には60人ほどにまでなるようです。
粽子(ちまき)
「屈原の体が魚に食べられないように」という配慮から、大きな音を立てて魚を追い払ったと同時に、魚が空腹にならないように(または、屈原への供養のため)川へちまきを投げたという言い伝えがあります。
菖蒲和艾草壁挂(菖蒲やヨモギを吊るす)
5月は寒暖差が大きく、季節の変わり目でもあり、病気が蔓延しやすい時期です。そのため、古代中国では「毒月」として忌み嫌われており、菖蒲などを門にかけて邪気を払う厄除けが行われていました。日本で菖蒲やよもぎを吊るす風習も中国から伝来したものであるといわれています。
中国のちまきはどんなもの?
ちまきはどんな食べ物?
粽(ちまき)は、米を竹などの植物の葉で包み、それを茹でたり蒸したりすることで植物から出る灰汁が防腐剤代わりとなる保存食でした。
中国では古い時代からある食べ物で、各地方や民族独特の工夫が凝らされて進化し、現在も中国各地に「ご当地ちまき」があります。
5月に入ってから、スーパーや街中でちまきをよく見かけるようになりました。写真はスーパーにあった「ちまきコーナー」で、このようにちまき専用のコーナーができたりもします。
売っているちまきは色々な種類があり、「あずきが入ったちまき」「卵黄のちまき」「ナツメのちまき」「ベーコンのちまき」などがありました。
ちまきの種類
その他にも色々なちまきがあり、簡単にご紹介いたします。
こちらはネットショップで見かけたちまきなのですが、日本では見たことないようなちまきが沢山ありました。
例えば「ソーセージ入りのちまき」や「抹茶と小豆入りのちまき」「マンゴータピオカちまき」「黒糖タピオカミルクティーのちまき」など。しょっぱいものから甘いものまでバリエーションが豊富なので、ちまきパーティーができそうですね♪
ちなみにスーパーのちまきコーナーで販売しているものも手作りですが、街中でも手作りが売っていて、実際に作る様子が見れます。手慣れた手つきで、1つ1つ手際よく作っていて驚きました。
中国語の端午節の挨拶
「端午節」の時、中国では他の祭日と同じように、最後に“快乐”をつけて「端午节快乐(duānwǔjié kuàilè/ドゥアンウージエクアイラー)」という言葉を言うこともありますが、前述の通り、屈原(くつげん)の供養が由来なので、故人を偲ぶのに“快乐”は不適切ということで「端午节安康(duānwǔjié ānkāng/ドゥアンウージエアンカン)」と言う方が適切とも言われます。
こうした言葉は、人にちまきを渡す際や、端午節の時に食事をした場合乾杯する時に言ったりします。
日本の端午の節句との違い
冒頭で説明した通り、中国の「端午節」は旧暦の5月5日ですが、日本の「端午の節句」は5月5日です。
奈良時代から続く古い行事です。中国からちまきを食べる習慣を取り入れた上に、柏餅も食べるという習慣を加えて発展しました。また、菖蒲(しょうぶ)を屋根につるして魔除けにしたり、刻んでお酒に混ぜて、飲んだり、お風呂に入れて菖蒲湯にしたりしていたのも中国と同じです。
中国と違う点は、日本の「端午の節句」は「男の子の節句」や「こどもの日」として定着され、祝うことです。鎌倉以降の時代になると、「菖蒲」が「尚武」と同じ読みであること、また、菖蒲の葉の形が剣を連想させることなどから、端午は男の子の節句とされました。中国の「子供の日」は6月1日になります。
日本と中国で同じ点もあれば違う点もあり、文化を知るということは面白いと思います。これからも中国の文化や学びとなることを発信していきますので、中国語と合わせて知識を吸収していただければ嬉しいなと思います。
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