HSK3.0(4級)とは?試験内容・レベル・HSK2.0との違いと合格のための勉強法を中国語のプロコーチが解説

HSK3.0(4級)試験内容・レベル・HSK2.0との違い

HSKの4級は、「中国語ができる」と履歴書に書ける最初の級として、また中国留学の語学要件として、多くの学習者が目標にする級です。そのHSKが、6級制から9級制の「HSK3.0」に変わろうとしています。

この記事では、HSK3.0の4級がどんな試験になるのかを、公式のサンプル問題と試験大綱をもとに整理しました。1,000名以上を指導してきた中国語コーチの視点で、現行の4級との違いと、いま何を勉強しておくべきかまでお伝えします。

なお、日本で受けられる4級は、2026年9月時点ではまだ現行の6級制のHSK(この記事では「HSK2.0」と呼びます)です。HSK3.0の4級は、日本ではまだ正式に実施されていません。現行の4級の対策は、こちらの記事にまとめています。

先に、HSK3.0の4級の要点だけ表にしておきます。

項目HSK3.0の4級
レベル生活・学習・仕事の場面で、中国語でまとまりのある、筋道の通ったやり取りができる
単語数2,000語(1〜4級の累計)
筆記70題・約85分(聞き取り・読解・作文)
口語(話す試験)5題・約20分
合格点公式の発表なし
日本での実施正式な実施は未定(2026年9月20日のトライアル試験は日本国内でも実施)

※2026年9月25日時点の情報です。出典:[1][2][3][4][5][6]

HSK3.0(4級)の概要

HSK3.0とは

HSKは中国政府公認の中国語能力試験で、「汉语水平考试」の頭文字が名前の由来です。HSK3.0の公式資料では、中国語の名称が「中文水平考试」に改められています[2][4]。

HSK3.0は、2021年に公布された『国际中文教育中文水平等级标准』が示した「三等九级」(初級・中級・上級の3段階、全9級)の体系に沿って作られた新しいHSKです[7]。1〜6級の6段階だった現行のHSK(HSK2.0)と比べると、上に7〜9級が加わり、1〜6級の中身も見直されています。4級は、この9つの級のうち中級の入口にあたります。

HSK3.0の9つの級の位置図。初級1〜3級、中級4〜6級、上級7〜9級のうち、4級は中級の入口

制度の全体像や、いつから切り替わるのかについては、次の記事で詳しく解説しています。

HSK3.0 どんな試験?何級まで・いつから・旧HSKとの違い

4級の前後の級も含めて、級ごとの記事をまとめました。

HSK3.0の4級のレベル

公式の能力記述では、4級は「能用中文就生活、学习、工作场景进行完整、连贯交流」、つまり「生活・学習・仕事の場面で、中国語でまとまりのある、筋道の通ったやり取りができる」レベルとされています[3]。3級の「目的を果たせるやり取り」から一段上がり、まとまった内容を、つなげて話したり書いたりできることが求められます。

また、中国の報道では、HSK4級は中国の大学に留学するときの基本的な語学要件とされています[10]。

試験大綱(2025年11月)は、4級で「できること」を30のタスクに分けて示しています[2]。3級の22から8つ増えただけでなく、話題の幅が生活の外へ広がるのが4級の特徴です。たとえば、次のようなことが求められます。

  • 知人や有名人の経歴・家庭・仕事・性格などを、ある程度くわしく紹介する
  • 宅配や証明書の手続き、困ったときの相談など、日常の用事をこなす
  • 愛情・友情・家族・夢といった気持ちの話をする
  • 病気やけが、健康的な生活について話す
  • 部屋探しや家の売り買い、地域の暮らしについて話す
  • ネット通販やセール、支払い方法などの買い物の体験を話す
  • 新しい技術(スマホ決済やドローンなど)、経済や社会の出来事、映画や小説について話す
  • 中国の省や都市、民族、名所旧跡、歴史上の人物、ことわざや名言について紹介する

3級では「一、二文で書く」だったタスクが、4級では「ひとまとまりの文章(一段话)で書く」に変わり、話すことについても「比較的なめらかに(比较流利地)」できることが求められています[2]。

単語・漢字・文法の範囲

HSK3.0(4級)の単語・漢字の範囲図。単語は累計2,000語(4級で1,000語)、読める漢字(認読字)は累計1,096字(4級で441字)、書ける漢字(書写字)は累計400字(4級で150字)

試験大綱で定められている4級の範囲は、単語・漢字とも「3級までの範囲に上乗せ」する形です[2]。

項目4級で新しく学ぶ数1〜4級の累計
単語1,000語2,000語
読めればよい漢字(認読字)441字1,096字
書けるようにする漢字(書写字)150字400字

※単語と漢字の数は、試験大綱のリストの通し番号から数えました。

文法も級ごとに示されていて、4級では次のような文法が加わります[2]。

  • 「把」を使った文と受け身の文の発展形(「叫/让」を使った受け身など)
  • 「使/让」を使った使役の文(「〜に…させる」)
  • 「A不如B」「跟〜相比」などの比較の表現
  • 「难道〜吗」などの反語の文、二重否定で強調する言い方
  • 「不是〜而是…」「尽管〜但是…」「无论〜都…」「既然〜就…」「即使〜也…」など、多くの複文
  • 「数詞+来+量詞」「大约・左右・前后」を使ったおおよその数の言い方、小数・分数・パーセント・倍数の言い方

HSK2.0の4級と同じく、HSK3.0でも、一般的に使われる中国語文法のほとんどは4級までにひと通り出そろいます。

HSK2.0の4級との違い

HSK2.0の4級とHSK3.0の4級の比較表。単語数1,200語程度→2,000語、筆記100題約105分→70題約85分、作文は15題から6題(80字の作文を含む)へ、口語試験5題約20分がセットに、合格点は公式の発表なし、日本では未実施
項目HSK2.0の4級HSK3.0の4級
単語数1,200語程度2,000語
聞き取り45題・約30分(放送1回)32題・約20分
読解40題・40分32題・30分
作文15題・25分6題・25分
筆記の合計100題・約105分70題・約85分
話す試験なし(HSKKという別の試験)口語試験(5題・約20分)
合格点300点満点中180点以上公式の発表なし
日本での実施実施中正式には未実施(トライアル試験のみ)

※筆記の合計時間は、どちらも個人情報の記入5分を含みます。出典:HSK2.0の4級[8][9]、HSK3.0の4級[2][4][5]

HSK2.0の4級と比べて大きく変わるのは、次の3点です。

  1. 単語が1,200語から2,000語に増える(約1.7倍)
  2. 作文の「語句の並べ替え」がなくなり、80字以上の短い文章を書く問題が加わる
  3. 話す試験(口語)がセットになる

もちろん3級以上に加わるスピーキングも大きい変化ですが、4級では写作(作文)問題に80字以上の文を書くという問題が加わっているというのも大きな変化です。HSK2.0では5級に出てきたような問題が4級で求められるということです。

アウトプットとして、話すことだけでなく、まとまった文を書く練習も必要になります。

HSK3.0(4級)の試験内容

筆記試験は聞き取り・読解・作文の3科目、合計70題で、これに口語(話す試験)が加わります[4]。

HSK3.0(4級)の試験の構成図。聞き取り32題約20分、読解32題30分、作文6題25分、合計70題約85分。これに口語5題約20分
科目題数時間内容
听力(聞き取り)32題約20分第一部分14題・第二部分18題。いずれも4つの選択肢から選ぶ
阅读(読解)32題30分空欄に語を入れる10題、短い文章を読んで答える15題、文章の空欄に文を入れる7題
写作(作文)6題25分絵を見て与えられた語で文を作る5題、80字以上の短い文章を書く1題
合計70題約85分

※合計の約85分には、聞き取りのあとに解答用紙へ記入する5分と、個人情報を記入する5分が含まれます[4]。トライアル試験では紙とパソコンの2つの受験形式が用意されています[6][10]。

科目ごとに、HSK2.0の4級と比べながら見ていきます。

听力(聞き取り)

第一部分(第1〜14題)と第二部分(第15〜32題)があり、どちらも音声を聞いて、4つの選択肢から答えを選ぶ問題です[4]。選択肢には「地点/方式/時間/人員」のように話の要点を問うものや、「性格が良い/細かい/少し怠け者/とても傲慢」のように人物の評価を問うものが並んでいて、話の中心をつかむ力が問われます。

HSK2.0の4級にある「正誤判断」(放送を聞いて、問題用紙の文と内容が合っているかを判断する問題)はなくなり、問題数も45題から32題に減っています[4][8]。なお、HSK2.0の4級の聞き取りは放送が1回だけです[8]。

阅读(読解)

第一部分(第33〜42題)は、文の空欄に選択肢から合う語を入れる問題です。選択肢は6つあり、そのうち1つは使わない語(ダミー)が混ざっています[4]。

A 之间 B 打扰 C 免费 D 也许 E 实在 F 街道
33.(  )一下,同学,请不要在自习室里大声讨论。
34.从1月1日起,我市60岁以上的老年人可以(  )乘坐公共汽车。

出典:中外语言交流合作中心『HSK(四级)样卷』[4]

第二部分(第43〜57題)は、短い文章を読んで、内容についての質問に4つの選択肢から答える問題です。第三部分(第58〜64題)は、文章の空欄に、選択肢から合う文を入れる問題で、文章の流れをつかむ力が問われます[4]。

HSK2.0の4級にある「短文の並べ替え」はなくなり、代わりに「文章の空欄に文を入れる」問題が加わります[4][8]。

写作(作文)

第一部分(第65〜69題)は、絵を見て、与えられた語を使って文を作る問題です。この形式はHSK2.0の4級の作文にもあります。

65.(絵) 结账
参考解答:您好,请问能用信用卡结账吗?

第二部分(第70題)は、80字以上の短い文章を書く問題です[4]。

70.请写一篇不少于80字的短文,介绍一下你最难忘的一次旅行。
(80字以上で、いちばん思い出に残っている旅行について書きなさい)

出典:中外语言交流合作中心『HSK(四级)样卷』『HSK(四级)样卷答案』[4]

トライアル試験の本番でも、サンプルと同じく「あなたにとって〜だった…について」書く、自分の体験を題材にしたテーマが出たそうです。

HSK2.0の4級の作文は「語句の並べ替え10題+絵を見て文を作る5題」でしたが、HSK3.0では並べ替えがなくなり、自分でまとまった文章を書く問題が加わります。単語と文法を「知っている」だけでなく、それを使って自分のことを書けるかが問われる形式です。

口语(スピーキング)

4級には口語試験があります。2026年1月と9月のトライアル試験の案内では、3〜6級は筆記と口語をセットで申し込む形になっています[6][10]。

部分題数内容時間
第一部分2題聞いた文章を言い直す(听后复述)各40秒
第二部分1題番号のついた写真3枚をつなげて話す準備3分・回答2分
第三部分2題質問に答える準備3分30秒・回答2分
合計5題約20分(準備時間10分を含む)

出典:中外语言交流合作中心『HSK(四级)口语样卷』[5]

サンプル問題の第三部分(質問に答える問題)は、次の2問です[5]。

4.如果给你七天假,你打算怎么安排?(もし7日間の休みがもらえたら、どう過ごす予定ですか)
5.刚到一个新公司工作时,为了使自己更快适应环境,你会怎么做?(新しい会社に入ったばかりのとき、早く環境に慣れるためにどうしますか)

第二部分のサンプルは、①教室で勉強する学生たち、②卒業式、③乾杯して盛り上がる若者たち、という番号つきの写真3枚です。この3枚を番号の順につなげて、ひとつの話にして2分間話します[5]。

3級の口語が「聞いた文をそのまま繰り返す」「15秒で絵を説明する」「1分30秒で答える」だったのに対し、4級では「まとまった文章を聞いて言い直す」「写真3枚から話を組み立てて2分間話す」が求められます。話す量も、まとめる力も、一段上がります。

2026年9月20日に日本国内の会場でトライアル試験を受けた知人に聞いたところ、口語は筆記のあとに行われ、問題は会場全体に一斉に放送され、受験者はそれぞれ録音機に向かって答えを吹き込む形式だったそうです。HSKKと同じようなやり方ですね。中国語検定(中検)の準1級・1級の二次試験のような面接官との対話ではなく、一人で話し続ける試験です。第一部分の音声は20秒ほどのまとまった文章で、1回しか流れず、メモも取れません。これを難しく感じる方が多いはずです。

点数と合格ライン

合格点は、2026年9月時点では公式に発表されていません。HSK2.0の4級は300点満点中180点以上が合格ですが[8]、HSK3.0の4級に同じ基準が使われるかどうかは不明です。

成績については、第2回トライアル試験の案内に「パソコン試験は試験の15日後、紙の試験は30日後に発表(祝日と重なる場合は1週間延長)、成績報告の有効期間は2年」とあります[6]。

日本で受けられる?いつから?

結論から言うと、日本でHSK3.0の4級を定期的に受けられる日程は、2026年9月25日時点で決まっていません。状況を表にまとめます。

状況(2026年9月25日時点)
日本の4級現行のHSK(6級制)で実施中。HSK日本実施委員会の2026年の日程(12月13日まで)にHSK3.0の記載なし[1]
日本の7-9級すでにHSK3.0の形式で実施中[1][7]
トライアル試験1〜6級は2026年1月31日に第1回、9月20日に第2回のトライアル試験が行われた[10][6]。第2回は日本国内の会場でも実施
正式実施2026年12月13日から世界で正式実施と報じられているが、公式サイトの発表は未確認[11]。試験大綱の表紙は「2025年11月発布・2026年7月実施」[2]

日本の切り替え時期が発表され次第、この記事を更新します。すでにHSK3.0で行われている7-9級については、こちらの記事をご覧ください。

HSK3.0 7-9級 試験内容・レベル・合格のための勉強法

今から4級を目指すなら、どちらに合わせて勉強する?

4級を目指す段階で「HSK2.0とHSK3.0、どちらの教材で勉強すべきか」と迷う方が多いのですが、単語で見るとHSK2.0の4級の単語のほとんど(598語中582語)はHSK3.0にも入っていて、文法の範囲も重なります。HSK2.0の教材で力をつけても遠回りにはなりません。聞き取り・読解・写真を見て文を作る問題は、これまでの4級の対策で十分に対応できます。

一方で、HSK3.0の4級だけにあるのが「80字の作文」と「口語試験」です。2027年以降にHSK3.0で4級を受ける可能性があるなら、単語と読解の勉強に加えて、短い文章を書く練習と、声に出して答える練習を早めに組み込んでおきましょう。

日本で今すぐ4級が必要な方は、迷わずHSK2.0の4級を受けてください。

HSK3.0(4級)合格までに必要な勉強時間

HSK2.0の4級は、1日2〜3時間の勉強時間を確保して毎日継続して正しい方法で勉強した場合、最短で3〜4ヶ月で合格が可能です。すでにHSK3級に合格している場合は、最短1〜2ヶ月です。

HSK3.0の4級は、単語が2,000語とHSK2.0の4級の約1.7倍になり、80字の作文と話す試験も加わります。

そのため、ゼロから始める場合には約半年みておくと良いかと思います。

すでにHSK2.0の3級に合格している場合は3ヶ月ほど準備できると良いです。

HSK3.0(4級)合格のための勉強法

ここからは、HSK3.0の4級に向けた勉強法を科目別に説明します。基本はHSK2.0の4級の対策と同じで、そこに「書く」「話す」を足していく考え方です。

単語

範囲は、試験大綱の単語リストの1〜2,000番(1〜4級)です[2]。HSK2.0の4級の単語表とHSK3.0の単語リストを照合したところ、HSK2.0の4級の単語598語のうち512語はHSK3.0でも4級、51語は3級に入っていて、5級以上に上がった語は17語だけでした。HSK2.0の4級の単語帳を持っている方は、それを土台にして、HSK3.0の4級で新しく入った語(385語)を足していくのが効率的です。照合の詳しい結果はこちらの記事にまとめています。

HSK3.0の単語数 級別の語彙数一覧とHSK2.0との重複率

覚え方の基本はHSK2.0の4級と同じで、2週間で200〜300語を目安に、まとまった量を一気に覚えます。最初の1週間で「見てわかる」ように仕上げ、次の1週間で漢字を見ないで「聞いただけでわかる」状態に仕上げていきましょう。そのうえでHSK3.0では、作文や口語で使うために、「言える」「書ける」ところまで持っていくことが大切です。

覚え方の手順は、こちらの記事で詳しく説明しています。

文法

4級の文法には、使役の文や反語、二重否定、多くの複文など、中級らしい文法が加わります[2]。すでに3級の文法が固まっている方は、少し体系的な文法書を読み込みましょう。1〜2ヶ月かけて、例文の中国語を正確に日本語訳できるか、逆に日本語を見て正確に中国語訳できるかをテストしながら進めると、抜け漏れを確認しながら効率よく学べます。

HSK3.0の4級では、文法は「読んで分かる」だけでなく、作文と口語で「自分で使える」ことが求められます。文法を話せる形で身につけるトレーニングには、次の1冊が向いています。

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話すための中国語文法体得ドリル【初級編】

使える中国語を身につけたい人はぜひ『話すための中国語文法体得ドリル【初級編】』を手にとってみてください。これから中国語を学ぶ方はもちろん、基礎を整理して学び直したい方にも最適な教材です。日本語を介さず「音のみ」にこだわったトレーニングを収録しており、初級段階で不足しがちなトレーニング量を補うことで、実際に「言える・使える」中国語を身につけられる構成となっています。試し読みはこちら。

聞き取り・読解

聞き取りの土台は読解力です。読んで分からない文は聞いても分からないので、教材の文章を「精読して意味を取る→音読する→登場人物になりきって読む」の順で仕上げてから、音声だけで理解する練習に進みます。この流れはHSK2.0の4級と変わりません。

読解では、「文章の空欄に文を入れる」問題が新しく加わります。1文ずつの意味だけでなく、前後のつながり(「因此」「于是」「不但〜而且」など)を手がかりに文章の流れを追う練習をしておきましょう。

聞き取りの鍛え方は、こちらの記事にまとめています。

作文(80字の短い文章)

80字の作文は、「思い出に残っている旅行」のように、自分の経験を紹介するテーマが出ます[4]。対策としては、身近なテーマ(旅行、趣味、仕事、家族、好きな食べ物など)について、80字以上の文章を書く練習を繰り返しましょう。

このテーマ作文でいちばん困るのは、文法よりも「何を書けばいいか思いつかない」ことです。本当にあった話でなくても構わないので、とにかく書き切ることを優先してください。

まず過去問で出てきていたテーマは書けるようにしておくということと、毎日ちょっと感じたことを日記として書くというのも有効です。「書きたいことや書くことがない」という方もいるかと思いますが、中には「書くためにネタを探すようになって日々がたのしくなった」という方もいらっしゃいました。ぜひ楽しみながらトライしてみましょう。

※過去問については、HSK2.0の過去問で傾向は掴むことができます。

書きっぱなしにせず、コーチや先生、あるいはAIに直してもらってください。直された文を自分で声に出して言えるようにしておくと、同じ練習が口語の対策にもなります。

口語(話す)

4級の口語は、「聞いた文章を言い直す」「写真3枚をつなげて2分間話す」「質問に2分間答える」の3つです[5]。

  • 言い直す問題:20秒ほどの文章を1回だけ聞き、できるだけ聞いたとおりに再現します。必要なのは、聞いた内容を短い時間覚えておく力(通訳の訓練でいう「リテンション」)です。シャドーイングに使っている素材で、1〜2文聞いたら音声を止め、テキストを見ずに言ってみる練習を取り入れましょう。
  • 写真3枚の問題:番号の順に「最初に何があり、次にどうなり、最後にどうなったか」をつなげて、ひとつの話にします。写真に写っていないこと(登場人物の気持ちや、前後の出来事)は、作り話で補って構いません。
  • 質問に答える問題:「休みの過ごし方」「新しい職場でどうするか」のように、自分の考えを話すテーマです。

準備時間に原稿を書いても、実際に話すとあっという間に終わってしまい、その後何を話して良いかわからずに焦るということがよくあります。2分間というのはいざ話してみると結構な長さです。最初に結論を言い、その後理由を加え、具体的な例を挙げてから最後にまた結論を言う(PREP法)などを意識して、どんなテーマが来てもある程度話せるようになるまで練習を繰り返しておくと良いです。

また、テーマはある程度傾向があるので、「印象に残っている先生は?」など、試験に出そうなテーマをHSKK(今の話す試験)の過去問で把握したうえで練習すると効率的です。

こういう練習は試験対策のようで、結果ちゃんと実力養成にもなるので、安心して取り組んでみてください。

HSK3.0(4級)のおすすめ教材

目的教材
単語試験大綱の単語リスト(1〜4級 2,000語)
文法『7つの述語文でつかむ 中国語ステップ100』『新ゼロからスタート中国語 文法応用編』
話すための文法『話すための中国語文法体得ドリル【初級編】』
作文・瞬発力『改訂新版 口を鍛える中国語作文【初級編】』
過去問・サンプル公式サンプル問題(筆記・口語)

それぞれの教材の特徴と使い方は、こちらの記事で紹介しています。

よくある質問

HSK2.0の4級に合格していれば、HSK3.0でも4級になりますか?

HSK2.0の級とHSK3.0の級の対応について、確認できる公式の発表はありません。また、HSK3.0の4級は単語が2,000語に増え、80字の作文と話す試験も加わるので、HSK2.0の4級に合格している方でも、単語の追加と、書く・話すトレーニングが必要になります。

HSK3.0の4級は、口語なしで筆記だけ受けられますか?

トライアル試験の案内では、3〜6級は筆記と口語をセットで申し込むことになっています[6][10]。筆記だけの受験ができるかどうかは、正式実施時の案内を待つ必要があります。

HSK3.0の4級は紙とパソコンのどちらで受けますか?

トライアル試験では両方の形式が用意されています[6][10]。日本でどちらになるかは、まだ発表がありません。

日本でHSK3.0の4級が始まるのはいつですか?

9月20日には日本国内でもトライアル試験がありましたが、通常の試験がいつ始まるかは2026年9月時点で未発表です[1]。分かり次第、この記事に追記します。

HSK3.0(4級)の勉強を続けるコツ

4級は単語が2,000語に増え、書く・話すも加わるので、勉強期間が長くなりがちです。長い期間を走り切るために、受講生には次の3つをすすめています。

  • 「なぜ4級を取るのか」を紙に書いておく。留学・仕事・自分の区切りなど、目的が見えていると中だるみの時期を越えやすくなります
  • 毎日の学習を「いつ・どこで・何を」まで決めて、やる気に頼らない形にする。朝の通勤で単語、夜に作文1本、のように固定します
  • 週に1回、できるようになったことを振り返る。話せる文が増えたことを確かめるのが、いちばんの燃料です

独学で不安な方へ

勉強の仕方が分かっても、一人で数ヶ月続けるのは簡単ではありません。私が運営する中国語コーチングスクール「the courage」では、1,000名以上を指導してきたコーチが、何を・どれくらい・どうやって進めるかを一人ひとりに合わせて設計し、毎日の学習に伴走します。HSK3.0の4級で新しく加わる作文と口語も、添削と発話のトレーニングで対策できます。カウンセリングは無料で、無理な勧誘はありません。

迷わず、挫折せずに中国語を学びたいという方は、自分にあった学習方法をプロの中国語学習コーチに相談することがとても有効です。無料カウンセリングを実施していますので、ぜひ一度相談してみてください。

無理な勧誘など一切ございませんので、是非一度コーチとお話しください。


出典・参考

  1. HSK日本実施委員会「試験日程」 https://www.hskj.jp/schedule/ /「HSK7-9級試験(2026年)」 https://www.hskj.jp/7_9/ ― 2026年の1〜6級は現行形式で実施、7-9級はHSK3.0の形式で実施
  2. 中外语言交流合作中心『新版HSK考试大纲』(2025年11月発布) https://hsk.cn-bj.ufileos.com/3.0/新版HSK考试大纲1219.pdf ― 4級のタスク30項目、単語(4級1,000語・累計2,000語)、認読字(4級441字・累計1,096字)、書写字(4級150字・累計400字)、文法
  3. 「HSK3.0 考试能力描述」 https://hsk.cn-bj.ufileos.com/3.0/HSK3.0考试能力描述.pdf ― 4級「能用中文就生活、学习、工作场景进行完整、连贯交流」
  4. 中外语言交流合作中心『HSK(四级)样卷』『HSK(四级)样卷答案』 ― 筆記70題・約85分、各部分の形式・問題例・参考解答
  5. 中外语言交流合作中心『HSK(四级)口语样卷』 ― 口語5題・約20分、各部分の形式・問題例
  6. 中文考试服务网・通知「HSK 3.0 第二轮考试全球试行启动」 https://www.chinesetest.cn/notice ― 2026年9月20日、1〜6級、紙とパソコンの2形式、3〜6級は口語と同時申込、成績の発表時期、成績報告の有効期間2年
  7. 中華人民共和国教育部『国际中文教育中文水平等级标准』(GF 0025-2021、2021年3月24日発布・7月1日施行) ― 三等九级の体系
  8. HSK日本実施委員会「HSK筆記4級」 https://www.hskj.jp/level/w_4/ ― HSK2.0の4級:1,200語程度、問題構成と時間、放送回数1回、配点・合格基準
  9. 国家汉办/孔子学院总部『新汉语水平考试 HSK(四级)』サンプル問題 https://www.chinesetest.cn/userfiles/file/HSK/level4/H41001.pdf ― HSK2.0の4級:全体約105分(個人情報の記入5分を含む)
  10. 中国新聞網「中文水平考试HSK3.0来了!全球试行启动 19日起报名」(2025年12月19日) https://www.chinanews.com.cn/edu/2025/12-19/10536380.shtml /央视网(同日) https://edu.cctv.com/2025/12/19/ARTIV4R5P66203aDjA16v9rn251219.shtml ― 第1回のトライアル試験:2026年1月31日に世界の一部の会場で実施、1〜6級、紙とパソコンの2形式、3〜6級は口語と同時申込、HSK4級は中国留学の基本的な語学要件
  11. Hilingo中文网校「HSK 3.0 将于2026年12月正式实施」(2026年7月28日) https://www.hilingo.cn/news/95.html