中国語のピンインとは?読み方・覚え方のコツを解説

中国語のピンインとは?読み方・覚え方のコツを解説
赤木

中国語を勉強しようと思うとき、まず難しさを感じるのが漢字の読み方です。もちろん、中国語の漢字は日本語の読み方と違いますし、発音も日本語とは違いますね。中国語の発音は「ピンイン」で表記されます。
「ピンイン」をしっかり覚えてしまえば、どんな文章でも読めるようになります。では、どのように「ピンイン」を覚えればいいのでしょうか。また、パソコンやスマホでピンインを入力するためにはどうすればいいのでしょうか。
この記事では、中国語の初歩でもある「ピンイン」についてお伝えします。

中国語のピンインとは?

中国語のピンインとは?

まずピンインとは何でしょうか。ピンインとは「拼音」と書き「つづり」の意味があります。

簡単に言えば「漢字のふりがな」のようなものです。ピンインは当初「漢字に取って代わる表音文字」として考案されました。

その後、漢字は廃止されないことになりますが、ピンインは発音記号として使われ続けることになります。現在、ピンインは主に中国本土で使われ、台湾や香港では、また別の発音表記法が使われています。

中国語の学習者にとっては、初級の教科書などでまずこの「ピンイン」を勉強します。教科書によっては、カタカナのふりがなで中国語の読みを表記しているものがあります。

たしかに、カタカナ表記だとわかりやすいようにも思いますが、中国語の辞書もすべてピンインで表記されており、文字を調べるときもピンインを使います。また、中国語を入力する際もピンインを使いますので、やはり早い段階でピンインに慣れておいたほうが良さそうです。

中国語のピンインの種類は?

では、実際にピンインを種類ごとに見てみます。中国語の音節は以下の2つの種類に分かれます。

  1. 母音/韻母(いんぼ)
  2. 子音/声母(せいぼ)

中国語ではもともと漢字の前の音を「声(子音)」、後ろの音を「韻(母音)」と区別していました。この分け方が、ピンインになっても生かされ、韻母(いんぼ)、声母(せいぼ)と区別されるようになりました。

母音/韻母(いんぼ)

「韻母(いんぼ)」とは、日本語で言えば「あいうえお」の「母音」のです。中国語には、この母音が36種類あると言われています。

母音/韻母(36種類)

a、o、e、er、ai、ei、ao、ou、an、en、ang、eng、ong、i、ia、ie、iao、iou(-iu)、ian、in、iang、ing、iong、u、ua、uo、uai、uei(-ui)、uan、uen(-un)、uang、ueng、ü、üe、üan、ün

かなりたくさんある、と圧倒されるような気持ちになるかもしれません。日本語の母音は基本的に「あいうえお」の5つですから、かなり多いと感じますよね。

ただし、これらの母音も基本的な構成要素は「a、o、e、i、u、ü、n、ng」で、この要素を組み合わせることで36種類の母音が発音されます。

まず初めてピンインを勉強する方は、この基本の音をまず正確に発音できるように練習し、それからそれぞれの組み合わせを練習していきます。

子音/声母(せいぼ)

子音/声母(21種類)

b、p、m、f、d、t、n、l、g、k、h、j、q、x、zh、ch、sh、r、z、c、s

次に子音(声母)です。こちらも日本語の子音にはない音がいくつかあります。例えばf、q、x、c、sh、zhなどはしっかり練習する必要があります。また、一般に日本人にとって苦手なr、lの区別も必要です。

この母音、子音に「声調」という発音記号が乗り、音節が構成されています。それぞれの組み合わせに音だけで「400通」のパターンがあり、さらにそこに4つの声調が上乗せされます。

「中国語、発音良ければ半ばよし」という言葉もあるくらい、中国語の初歩の学習にとって「発音練習」がかなりの部分をしめるのは、こうした理由からです。

私自身、中国語の勉強を始めた当初はひたすら発音ばかりで、何度も挫折しそうになりました。ただ、発音のレッスンがだいたい終われば、中国語の初歩の勉強もすでに「半ば」まで来ていると考えるようにしていました。

「発音ができれば、もう初級の五合目くらいまで来ているようなもの」と楽観的に考えて、ひたすら発音の練習をしていました。

中国語のピンインの読み方は?

以下が、一般的によく使われているピンインの表です。

グラフ, カレンダー

自動的に生成された説明

引用:中国語教室 龍の橋 「ピンイン(拼音)とは

初めてこの表を見た方は「こんなにたくさん発音があるの!?」と思うかもしれませんね。たしかに、日本語の50音表と比べると多く見えますね。

でも、心配しないでください。この表の中には「日本語とほぼ同じ発音の音」、つまり「そのままローマ字読みしても通じるピンイン」がかなりあります。すべて全く新しい発音を学ぶわけでもありません。

そのままローマ字読みしても通じるピンイン

ピンインの中にも、基本的にはローマ字読みで通じるものもかなりあります。例えば以下の単語のローマ字を読んで、発音を確認してみてください。

ni hao
(nǐ hǎo/ニーハオ)
こんにちは

kan
(kàn/カン)
見る

gao su
(gàosu/ガオスー)
伝える 

「そのまま読める」と感じたかもしれません。このように、ローマ字読みすればそのまま通じる単語も中にはあります。もちろん、声調は学ぶ必要がありますが、発音についてはひとまずある程度正確に発音できるはずです。

そのままローマ字読みしても通じないピンイン

もちろん「そのままローマ字読みしても通じないピンイン」もあります。例えば以下の単語のローマ字を読んでみてください。

hao chi
(hǎochī/ハオチー)
おいしい

kuai le
(kuàilè/クアイルー)
楽しい

si shi si
(sìshísì/スーシースー)
四十四

上記のピンインは、そのままローマ字読みしても意味が通じない単語です。念の為カタカナ表記も書いておきましたが、この表記はあくまで参考のためで、このまま読むのはおすすめできません。

しかも、こうしたローマ字読みできないピンインの中には「日本人が苦手な発音」である「chi、shi」といった巻き舌音や、日本語にない母音でもある「e」などが含まれています。こうした日本語にない発音のピンインに注目しながら、初歩の段階からしっかり発音をチェックし、学習する必要があります。

このように、たくさんあるように見えるピンインも「日本語に似た音もかなりあるから、日本語にはない音をしっかり覚えよう」と意識しながら勉強をすすめると、発音で挫折せず、勉強を続けられるかもしれません。

中国語のピンインの覚え方は?

では、400通りもあるピンインを一体どうやって覚えればいいのでしょうか。「400通」と聞くと圧倒されそうになりますが、基本は

  • 母音「a、o、e、i、u、ü、n、ng」
  • 子音「b、p、m、f、d、t、n、l、g、k、h、j、q、x、zh、ch、sh、r、z、c、s

の組み合わせですから、まずは基本の構成要素をしっかり確認し、その後組み合わせを覚えていけば、それほど難しくありません。

中国語のピンインの具体的な練習方法

私がおすすめする練習方法は以下の3つです。

  1. 正確な発音を「思い出す」を意識する
  2. 声に出して練習する
  3. 母音+子音の組み合わせが練習できてから「声調」をつけて練習する

正確な発音を「思い出す」を意識する

ピンインとはいっても結局は「発音記号」にすぎません。つまり「発音記号」とは、あくまで人間が発音している音を思い出すための手がかりにすぎない、ということです。

例えば以下の日本語の文章を読んでみてください。

「きょうはあさからあめがふっている」

日本人ならこれを「今日は朝から雨が降っている」と漢字まじりの文章に置き換えられます。

それから

「今日は 朝から 雨が 降っている」

と意味や単語ごとに区切り、瞬時に自然に読むことができます。

同じように、ピンインを勉強したあとは発音記号を手がかりに、頭の中の「発音データベース」から正確な音を探し出し、紐付けて行く作業が行われます。この練習が進めば進むほど、漢字を見れば、瞬時に頭の中の正確な音を「思い出し、発音する」作業が素早く行われるようになるのです。それで、ピンインとはあくまで、こうした練習を行うための手がかりとも言えます。

このように「ピンインは、正しい発音を思い出すための記号」と考えると、まずは正確な発音をしっかり何度も聞いて「発音データベース」に蓄えていく必要がありますね。あたりまえのことですが、聞いたことのない音声は発音することもできませんね。

声に出して練習する

正確な音とピンインの紐付け作業ができてくれば、その音を、口を使って再現する練習をする必要があります。思っている音が、口ですぐに正確に発音できるとは限りません。

例えば、スポーツの練習をしているときに「頭では分かっているけど、なかなか体が思うように動かない」ということを経験したことがあるかもしれません。それと同じように、正確な音を発音できるようになるまでには、やはり「聞く→発音する」というようなトレーニングを何度もつむ必要があります。

スポーツの練習でも実際に「体の筋肉を動かす」必要があります。言語の練習も「声に出す」という、口を動かしながらの練習が必須です。

時には、電車に乗っているとき、他の人が同じ空間にいるときなどはなかなか声に出しての練習が難しい場合もあります。そんな時も「声に出さず口を動かしてみる」だけでも効果はありますので、試してみてください。もちろん、声に出す練習も、周りに誰もいないときなど、できるときに必ず行いましょう。

「母音+子音」で正確な発音に発音できるまでは「声調」はひとまず意識せずに練習していくこともできます。まずは声調の「一声」の音だけで練習してみましょう。

「一声」は、ドレミファソの「ソの音」とほぼおなじで、日本語の音域よりやや高い音です。すべての音が「一声」で正確に発音できてから声調の練習もしていきます。

母音+子音の組み合わせが練習できてから「声調」をつけて練習する

ある程度「母音+子音」の組み合わせで発音できるようになれば、その後「声調」をそこに合わせて読んでいきます。この段階では、あまり「単語の意味」にとらわれずに発音に集中して練習していきましょう。

私はこの段階では、声調記号を手話のようジェスチャーしながら発音していくことで、自然に発音できるようになりました。初歩の段階では、話しているときに思わず手が動いてしまい、笑われてしまったことが何度もありましたが・・・。

中国語のピンインを練習する時のコツ

発音習得の段階で、毎日の練習の際に取り組めることを3つ考えてみました。

  • 動画を見て音をマネする
  • 舌の動きなどを確認してから発音する
  • 毎日すこしでも練習に取り組む

動画を見て音をマネする

子どもは言葉を覚える段階でお父さん、お母さんの顔をよく観察しながら、音声を獲得していきます。同じように、発音を習得する段階でも正確な発音をしている動画を見て、真似することが大切です。

「ものまね芸人」もテレビを見ながら、真似したい人の顔、特に「口元」をよく観察するそうです。慣れてくると、口を同じように動かせば似た音声をかなり正確に再現することができるそうですよ。外国語学習もそのプロセスと似たところがあります。

まずはその言語を発音している人の顔、とくに口元の動きに注目して発音するようにしましょう。この面で、日本語は特に口元の動きがかなり少なく、口の周りの筋肉、「口輪筋(こうりんきん)」をそれほど大げさに使わずに話しています。

中国語話者が、口をかなりはっきり動かしながら話しているのをみると「日常でも本当にこんなに口を動かしながら話すのかな?」と感じるかもしれません。教室ではやや大げさに発音される部分あるとは思いますし、個人差はあるとは思いますが、やはり基本は「中国語の口の動かし方を真似る」ことです。

まずは、ネイティブの口の動かし方を参考に練習を重ねていくことで、正確な発音に近づいていきます。

舌の動きなどを確認してから発音する

さらに、舌の動きも意識する必要があります。ピンインの表を見ると、一番左側に「舌尖音(ぜっせんおん)」や「舌根音(ぜっこんおん)」などといった表記があります。これが、その子音を口の中でどのように発音するかを思い出す手がかりになります。

とくに舌の動きにも注目して、発音を習得していきましょう。

毎日すこしでも練習に取り組む

こうした発音の練習で大切なのは「毎日少しずつ」です。もちろん、まとまった時間で集中して練習することも大切ですが、欠かさず毎日、少しでも練習を続けるのが大切です。

発音練習はスポーツの練習とも似ています。口や舌の筋肉を使って正確な発音を作っていきますから、頭で理解するだけでなく、体に覚え込ませることが大切です。

そうするためには、とにかく毎日少しずつでも中国語の発音に触れる時間を作り、1つでも、2つでもピンインを声に出して読んでいく必要があります。毎日続けていく中で、「昨日はあまり上手に発音できなかった音が、今日はなんだかスラスラ発音できる」ということを経験します。

母音+子音+声調の組み合わせが、時間を置くことで頭の中で整理され、急にすっと発音できることもあります。こうした進歩を毎日実感するためにも、「毎日少しずつ」を心がけて練習することが大切です。

中国語のピンインの変換・入力方法は?

ピンインを理解すれば、ピンインを使ってパソコンやスマホで、文章を打つことができるようになります。中国語が打てるようなれば、中国語でメッセージを送ることができます。

また、中国語の日記や作文を書くこともできるようになりますから、勉強の幅が広がりますね。

具体的な中国語の入力方法については、以下の記事をご覧ください。

入力の方法が分かったとしても、正確にピンインを入力しなければ思うように文章を書けませんし、話すときの正確さも向上しません。やはり単語の正確なピンインを覚える勉強は続けたいですね。

ピンインを理解して、発音をマスターしよう

今日は、中国語勉強の第一歩、「ピンイン」ついて考えました。

「早く発音をマスターしてどんどん会話ができるようになりたい」と考える方も多いと思います。ただ、中国語の発音習得はなかなかスピーディーにはできないのが現実です。時間をかけてしっかり、正確に発音をマスターするためにも、ピンインの表記を理解したいですね。

また、学習がある程度進んでも、時々ピンイン表を見直し、コーチやネイティブに発音をチェックしてもらうなど、定期的な確認が必要です。というのも、ある程度ピンインを覚え発音できるようになっても、苦手な発音に気づき、正確に発音できていないと指摘されることも多々あります。

やはり、「中国語、発音よければ半ば良し」の心構えで、根気強くピンインと発音の学習に取り組みたいですね。


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中国語の発音トレーニングについては、以下の記事をご覧ください。

ABOUT US

赤木
中国語翻訳者。新HSK6合格。学生時代に第二外国語で中国語を勉強して以来、独学で勉強を続け、中国と台湾現地でビジネスを経験する。現在は語学教師、ライターとしても活躍中。座右の銘は「活到老,学到老」。言語学と心理学が好物。趣味は中国語・タイ語学習。

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