メニューのご紹介前に、薬膳の基本についておさらいしておきましょう。
『薬膳』は中医学の理論をベースに発達してきた学問の一種で、正式名称は「中医営養薬膳学」と言います。この『薬膳』の考え方をベースに身体に良い食材を選び、中医学の考え方に沿った体調に合わせて組み立てられたものが『薬膳料理』です。
それぞれの食材が持つ力を効果的に、バランスよく取り入れて健康な体を作る事ができる、という『薬食同源 (药食同源/Yào shí tóng yuán/ヤオシィー トンユゥェーン)』の考えに基づき、その時の体調や季節に合わせた食材を適切に使う事で体調を整えたり、病気を予防したりします。
それでは私が参加した、ananさんの薬膳料理教室の様子をお届けいたします!
薬膳料理教室の調味料
薬膳料理教室では基本的に自家製の塩麴(盐麴/Yán qū/イェンチュウ)と醤油麴(醬油麴/Jiàngyóu qū/ジャンヨゥチュウ)を使って味付けをしています。私も家に常備しています。
市販の調味料には添加物や保存剤がたくさん、、、極力自分で調味料を作っておきたいところです。もしどうしても市販の調味料を使いたい時には商品の原材料表示を確認!
出来るだけ原材料の少ないもの(添加物や保存剤が使われていないもの)を選びましょう。
薬膳料理教室の前菜
まずは前菜をご紹介。
中国ではあまり冷たい物を食べる習慣はありませんが、日本で行われている薬膳料理教室なので、前菜(凉菜/Liángcài/リィァンツァイ)からスタートです。
ちなみに前菜は「正餐前的小菜/Zhèngcān qián de xiǎocài/ジェンツァン チィェン ダ シャオツァイ」という言い方もします。メインの前の小さなお料理、ですね。
この日頂いた前菜は3品。
季節野菜のグリーンサラダ
(时令蔬菜沙拉/Shílìng shūcài shūcài shālā/シィーリン シュゥーツァイ シャァラ)
メインはほうれん草(菠菜/Bōcài/ボーツァイ)、ケール(羽衣甘蓝/Yǔyī gānlán/ユゥイ ガーンラン)をあわせて、ドレッシングは塩麴(盐麴)とお酢(醋/Cù/ツゥ)とオリーブオイル(橄榄油/Gǎnlǎn yóu/ガーンラーン ヨーウ)だけ!
ここにイワシ節(干沙丁鱼片/Gàn shādīngyú piàn/ガン シャディンユゥ ピィェン)を混ぜて、最後に麻の実(麻子/Mázǐ/マァズ)をかけます。
ほうれん草には葉酸(Yèsuān/イェスゥァン)やビタミン(维生素/Wéishēngsù/ウェイシェンスゥー)が豊富。また、麻の実には鉄・銅・亜鉛が豊富で貧血予防(预防贫血/Yùfáng pínxiě/ユーファン ピィンシュエ)になります!
冷奴
(凉拌豆腐/Liángbàn dòufu/リャンバン ドウフー)
いつもの冷奴も、醤油麹(醬油麴)とオメガ3が豊富なアマニ油(亚麻籽油/Yàmá zǐ yóu/ヤァマーズゥー ヨーゥ)でいただきます。
スターフルーツとモッツァレラチーズ
(杨桃和马苏里拉干酪/Yángtáo hé mǎ sū lǐlā gānlào/ヤーンターォ ヘェ マースーリラガーンラォ)
スターフルーツには、腸の働きを活発にしコレステロール値(胆固醇/Dǎngùchún/ダァングゥチュゥン)を下げる効果のある食物繊維(膳食纤维/Shànshí xiānwéi/シィァンシィー シィェンウェイ)と水分が豊富。ここにモッツアレラを添えて。
薬膳料理教室のスープ
次はスープ(汤/Tāng/タン)です。
日本語ではお湯の意味のこの漢字、中国語では『スープ』の意味です。『スープを飲む』は『喝汤 /Hē tāng/フータン』です。
またスープは、日本語では『一杯のスープ』という数え方ですが、中国語では『一碗汤/Yī wǎn tāng/イー ワァン タン』とお椀を使って数えます。『一杯汤/Yībēi tāng/イー ベイ タン』では通じませんので、ご注意を!
山伏茸の薬膳スープ
(猴头菇的药膳汤/Hóu tóu gū di yàoshàn tāng/ホーゥトーゥグゥ ダ ヤオシャン タン)
山伏茸という言葉を聞いたことがありますか?
中国語では『猴头菇/Hóu tóu gū/ホーゥトーゥグゥ』、サルの頭のキノコというそうです!味は全く癖がなく、高級なエノキ(金针菇/Jīnzhēngū/ジンジェングゥ)のような感じです。
ここに白きくらげ(银耳/Yín’ěr/インアァー)とクコの実(枸杞子/Gǒuqǐ zi/ゴーゥチィズゥ)を一緒に煮込みます。
ちなみに山伏茸はこんな風に育つみたいですよ。確かに、サルの頭に似ていて、何だかとてもエネルギッシュでパワーをもらえそうな気がしますよね。
薬膳料理教室の魚&肉料理
次はお魚&お肉料理。(鱼菜及肉菜/Yú cài jí ròu cài/ユーツァイ ジー ロウツァイ)
サーモングリルのタプナードソース添え
(烤三文鱼配橄榄酱/Kǎo sānwènyú pèi gǎnlǎn jiàng/カオサンウェンユゥー ペイ ガーンラーンヨーウ)
『烤三文鱼』で『サーモングリル』、『配』は『添え』。タプナードソースは『橄榄酱』。
タプナードソースはオリーブ(橄榄/Gǎnlǎn/ガーンラーン)・ケッパー(续随子/Xù suí zi/シュウスーイズー)・ニンニク(大蒜/Dàsuàn/ダァスゥァン)に、お酢(醋)とオリーブオイル(橄榄油)を加えてフードプロセッサー(搅拌机 Jiǎobànjī ジャオバンジー)で混ぜ合わせたものです。
玉ねぎ塩麴ポーク
(洋葱盐麴炖猪肉/Yángcōng yán qū dùn zhūròu/ヤーンツォン イェンチュウ ドゥンジューロウ)
玉ねぎ(洋葱)と塩麴(盐麴)で豚肉(猪肉)をホロホロになるまで煮込んで(炖)仕上げます。ここに添えてあるお野菜(蔬菜/Shūcài/シューツァイ)、『ケロッコリー』という珍しい野菜なんです!
ケール(羽衣甘蓝)とブロッコリー(西兰花/Xī lánhuā/シーラーンファー)をかけ合わせた野菜だそうです。
薬膳料理教室の主菜
続けてメインディッシュ(主菜/Zhǔ cài/ジューツァイ)です!
サツマイモと平茸のキッシュ
(红薯和平菇的法式咸派/Hóngshǔ hépíng gū de fàshì xián pài/ホンシュー ヘピィングゥー ダ ファーシ シィェンパイ)
サツマイモ(红薯)は食物繊維(膳食纤维)が豊富!ここにビタミンD(维生素D/Wéishēngsù D/ウェイションスゥーD)たっぷりの平茸(平菇)と、チーズ(干酪/Gānlào/ガンラォ)を混ぜてキッシュ(法式咸派)に!
薬膳料理教室のデザート
今回はクリスマス直前の薬膳会という事で、ananさんの妹さんお手製のシュトーレン(德式圣诞蛋糕 /Dé shì shèngdàn dàngāo/ダーシー シェンダン ダンガオ)もいただきました♪
薬膳料理教室で薬膳を身近に
私は8月からほぼ毎月この薬膳料理教室に参加し、食に対する考え方がガラリと変わりました。今までは冷たい飲み物大好き&特に調味料のことも考えず市販品を使っていた私でした。
ですが、今や飲み物は夏でも温かいものを、また調味料も極力自作の塩麴&醤油麹を使って、化学的なものではなく自然の物を取り入れるように心がけております。
おかげで循環も良くなり、身体が喜んでいる気がします!
皆さまもぜひ、『薬膳』って難しそう…という固定概念を捨てて、日頃のお料理の中で取り入れてみて下さいね♪
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無理な勧誘など一切ございませんので、是非一度コーチとお話しください。
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皆さまこんにちは!前回に引き続き、今回も薬膳の記事をお届けいたします♪
今回は私の先輩ananさんが開催する「薬膳料理教室」の模様をお届けいたします。2021年12月19日の開催でしたので、クリスマスを意識したメニュー構成となっております!