HSKK(HSK口試)とは?初級・中級・高級の内容・過去問・対策|試験監督経験者が解説

中国語の検定試験としてよく知られているHSKには、話す力だけを測る「HSKK(HSK口試)」もあります。HSKの筆記試験とは別に申し込む試験です。

この記事では、HSK&HSKibtの認定校として、紙とネットのどちらの会場でも試験監督を担当してきた中国語コーチが、HSKKの3つの級のレベルと試験内容、HSKとの違い、公式過去問集の使い方、紙とネット試験の違いをまとめました。HSK3.0への切り替えで「話す」試験がどうなりそうかも、2026年10月の時点で確かめられたことを中心にまとめました。

この記事のポイント
  • HSKKは、聞く・読む・書く力を測るHSKとは別に、話す力だけを測る試験です。級は初級・中級・高級の3つで、どれも100点満点中60点以上で合格です
  • 会場に流れる音声を聞いて、自分の答えを録音する形式です。面接官と会話をする試験ではありません
  • 日本で2026年内に行われるHSKKは、これまでと同じ形式です。HSK3.0に移ったあとの扱いについては、2026年10月の時点で公式の案内が出ていません
級単語の目安試験時間問題数と内容受験料(税込)
初級200語前後約17分27問(復唱・聞き取り・質問に答える)6,050円
中級900語前後約21分14問(復唱・絵を見て話す・質問に答える)7,150円
高級3,000語前後約24分6問(要約・朗読・質問に答える)8,250円

出典:HSK日本実施委員会「HSKK口試(初級・中級・高級)について」「受験料と時間」[1][2][3][4]。表の試験時間は放送が流れている時間です。受付や説明まで含めた紙の試験の所要時間は、高級で約44分、中級で約41分、初級で約37分ほどになります。

自分に合う級の選び方は、後半の「どの級を受けるか」で詳しく取り上げます。

HSKK(HSK口試)とは:HSKとの違い

白い背景に置かれた録音用のマイク

HSKKは、中国語の「汉语水平口语考试(Hànyǔ Shuǐpíng Kǒuyǔ Kǎoshì)」の頭文字をとった名前で、日本では「HSK口試」とも呼ばれています。聞く・読む・書く力を測るHSK(筆記試験)とは別の、話す力に特化した試験です[5]。

HSK(筆記)HSKK(口試)
測る力聞く・読む・書く話す(聞いて答える力も必要)
級1〜6級(今の形式の場合)初級・中級・高級
試験のしかたマークシートと記述流れる音声を聞き、答えを録音する
試験時間約50〜150分(級による)約17〜24分
合格の目安満点の6割(5級なら300点中180点)100点満点中60点

出典:HSK日本実施委員会「受験料と時間」「筆記5級について」[4][15]

筆記と口試は別々に申し込める試験なので、片方だけの受験もできますし、級の順番にも決まりはありません[6]。ただ、HSKKには聞こえた文をそのまま声に出す問題や、聞いた話をまとめて伝える問題があり、聞き取れなければ答えられません。そのため、まずHSKで聞く力を固めてから、HSKKに進む方が効率はよいと思います。

大学や企業に出す資格として求められるのは、多くの場合HSKです。ただ、中国の大学や学校に入るときや、中国の会社で働くときなどに、HSKKの結果まで求められる場合もあります[5]。中国語コーチングの the courage が研修を担当してきた企業の中にも、HSKかHSKKのどちらかの基準を満たせばよい、というところがありました。提出先が何を求めているかを、早めに確かめておきましょう。

HSKの各級のレベルや試験の中身は、HSKの級ごとのレベルや試験内容をまとめた記事にまとめています。

級ごとのレベルと試験内容

書類にペンで書き込む人の手元

HSKKは、初級・中級・高級の3つの級に分かれています。どの級も放送は1回だけで、試験中は問題用紙(ネット試験では画面)にメモを取れます[1][2][3]。表の中の「復唱(ふくしょう)」は、耳にした文を、そのとおりに声に出すことです。

HSKK初級:200語前後・約17分

日常の話題を聞き取り、それについて話すことで、基本的なやりとりができるかを測る級です。200語前後の単語を覚えていて、週2〜3回の授業で半年〜1年ほど学んできた人が目安とされています[1]。

パート形式内容問題数時間
第1部分復唱放送を聞いて、その文を繰り返す(録音は各7秒)15題4分
第2部分聞き取り質問を聞いて、短く答える(録音は各10秒)10題3分
準備時間―第3部分の答えを考える―7分
第3部分質問に答える問題用紙に書かれた質問2つ(ピンインあり)に、それぞれ5文以上で答える(録音は各1分30秒)2題3分

出典:HSK日本実施委員会「HSKK口試(初級)について」[1]

つまずきやすい所

初級の文は短いぶん、声調や発音のずれがそのまま目立ちます。第1部分の復唱は録音が7秒しかなく、聞いた文を頭の中で組み立て直しているうちに、時間切れになる方もよくいます。はじめて受ける方の中には、どの合図で話し始めればよいか分からず、黙ったまま録音時間が過ぎてしまう人もいます。何も録音されていない答えには点数のつけようがないので、聞き取れたところだけでも声に出しましょう。復唱の練習には、1〜2文聞くごとに音声を止めて、文字を見ないで口に出してみる方法が向いています。

1文ごとに音声を止める操作が面倒なら、the courage が作ったアプリ「playner(プレイナー)」も使えます(iPhone・Android対応)。手持ちの教材の音声を取り込むと、文と文のあいだの無音で自動的に1文ずつ止まるので、止めることを気にせず、聞いて言うことだけに集中できます。自分の声を録っておき、あとで聴き返すこともできます。詳しくはplayner(プレイナー)の紹介ページをご覧ください。

答え方の型

第3部分は、1分30秒で5文以上話す問題です。次の順番で話すと、5文を組み立てやすくなります。

  • 質問への答えを1文で言う
  • 理由を1〜2文で言う
  • 具体的な例や自分の経験を1〜2文で言う
  • 最後にもう一度、答えを言う

たとえば「你星期天常常做什么?(日曜日はよく何をしますか)」と聞かれたら、次のように答えられます。

「我星期天常常去公园跑步。因为跑步对身体很好,而且我很喜欢运动。上个星期天,我和朋友一起跑了一个小时。跑步以后,我们去饭馆吃饭了。所以我很喜欢星期天去跑步。」

難しい単語は使わなくてかまいません。確実に言える単語でつなぐ方が、言葉に詰まりにくくなります。

準備期間の目安(筆者の見立て)

HSK2級に受かっている方なら、公式過去問集を使って1〜2か月ほど練習すると、形式に慣れた状態で本番を迎えられると思います。

HSKK中級:900語前後・約21分

中国語を母語とする人と、中国語で流暢にやりとりできるかを測る級です。900語前後の単語を覚えていて、週2〜3回の授業で1〜2年ほど学んできた人が目安とされています[2]。

パート形式内容問題数時間
第1部分復唱放送を聞いて、その文を繰り返す(録音は各8秒)10題3分
準備時間―第2部分と第3部分の答えをまとめて考える―10分
第2部分絵を見て話す問題用紙にある絵を見て、その内容を話す(録音は各2分)2題4分
第3部分質問に答える問題用紙に書かれた質問2つ(ピンインあり)に答える(録音は各2分)2題4分

出典:HSK日本実施委員会「HSKK口試(中級)について」[2]

つまずきやすい所

中級でいちばん差がつきやすいのは、第2部分の「絵を見て話す」です。1題につき2分という時間は、日本語で話しても長く感じるものです。読み書きは得意でも、声に出して文を組み立てる練習をしてこなかった方は、ここで言葉が続かなくなりがちです。第1部分の復唱も、初級より文が長くなるため、文の終わりのほうを言い落としやすくなります。

答え方の型

10分の準備時間で、第2部分と第3部分の4題を考えるので、1題に使えるのは2分半ほどです。答えを文章で書き出す余裕はないので、話す順番を先に決めておくと、メモが短くすみます。絵を見て話す問題は、次の順番で組み立てると話しやすくなります。

  • 絵の場面(いつ・どこで・誰が)を説明する
  • 人物が何をしているかを話す
  • その前後に何があったか、人物がどう感じているかを想像して話す
  • 自分ならどうするか、似た経験はあるかを話す

第3部分の質問には、初級と同じ「答え→理由→例→答え」の順で話すと、2分の流れを作りやすくなります。一文は短くして、自信のある文法で言い切る方が、長く話し続けられます。

準備期間の目安(筆者の見立て)

HSK4級に受かっている方なら、2〜3か月ほどかけて、過去問を録音しながら練習するのがよいと思います。

HSKK高級:3,000語前後・約24分

中国語で自分の意見や考えを、流暢に話せるかを測る級です。3,000語前後の単語を覚えていて、週2〜3回の授業で2年以上学んできた人が目安とされています[3]。

パート形式内容問題数時間
第1部分要約放送を聞いて、その内容をまとめて話す(放送と録音は各2分)3題8分
準備時間―第2部分と第3部分の答えをまとめて考える―10分
第2部分朗読問題用紙の文章を読み上げる(録音は2分)1題2分
第3部分質問に答える問題用紙の2つの質問に答える(録音は各2分30秒)2題5分

出典:HSK日本実施委員会「HSKK口試(高級)について」[3]

つまずきやすい所

高級でいちばん難しいのは、第1部分の要約です。1回しか流れない話を聞いて、その内容を2分にまとめて話します。細かいところまで覚えようとすると、かえって話全体の筋を見失ってしまいます。第3部分は1題につき2分30秒話す必要があり、自分の意見がはっきりしていないと、途中で話すことがなくなってしまいます。

答え方の型

要約は、聞きながら「誰が・何をして・どうなったか・話の結論」だけをメモし、そのメモに沿って話の順番どおりに話します。漢字で書いていると間に合わないので、ピンインの頭文字や記号など、自分なりの書き方を決めておくと速くなります。

第2部分の朗読は、準備時間に一度目を通し、読み方があやふやな字を見直しておきましょう。第3部分は「自分の意見→理由を2つ→具体例→まとめ」の順にすると、2分30秒を使い切りやすくなります。

練習には、HSK5・6級のリスニングの長めの文章が使えます。1回聞いたら音声を止め、内容を自分の言葉で言い直してみましょう。

準備期間の目安(筆者の見立て)

HSK5級か6級に受かっている方でも、要約に慣れるまでには時間がかかります。2〜3か月ほど見ておくと安心です。

試験監督として見てきた注意点

試験の形式は公式サイトで分かりますが、会場の雰囲気は受けてみないと分かりません。ここでは、試験監督として会場で見てきたことから、事前に知っておくと慌てずにすむ点をまとめます。

周りの受験者の声がする中で答える

紙の試験では、同じ部屋の受験者が一斉に録音機に向かって話します。周りの声が聞こえる中で自分の答えを話すのは、思った以上に気が散るものです。英語のTOEFL iBTを受けたことがある方は、似た環境なので戸惑いが少ないかもしれません。ネット試験はヘッドホンをつけて受けるので、紙の試験よりは周りの声が気になりにくいと思います。

時間いっぱいまで話し続ける

HSKKでは、ある程度の長さを話せることも点数につながります。録音時間の終わりぎりぎりまで、言葉をつなぎ続けるのがコツです。周りの人が話し終えて部屋が静かになり、自分の声だけが響く時間が来ることもあります。そのときは「長く話せている」と前向きに受け止めて、最後まで話し切ってください。

準備時間にメモで答えの骨組みを作る

中級と高級では、第2部分と第3部分の準備時間が、まとめて10分与えられます[2][3]。この時間に、話す順番と使いたい単語をメモしておくと、本番で言葉に詰まりにくくなります。紙の試験では問題用紙に、ネット試験では画面上にメモを取ります。

最初の名前と受験番号の録音で慌てない

放送が始まると、まず名前・国籍・受験番号を答えて録音する時間があります[1]。ここで慌てると、その後の問題にも響きます。公式過去問集にはこのアナウンスも入っているので、事前に一度聞いておくと安心です。

どの級を受けるか

窓辺の机でパソコンに向かい、考えごとをする男性

受ける級は、今のHSKの力を手がかりにすると選びやすくなります。筆者の見立てでは、次のくらいが目安です。

今のHSKの力受ける級の目安
HSK1・2級くらいHSKK初級
HSK3・4級くらいHSKK中級
HSK5・6級くらいHSKK高級

ただ、話す力は、聞く・読む力と比べて伸び方にずれが出やすいものです。はじめて受ける方は、公式過去問集で3つの級の問題を見比べたうえで選ぶと、失敗しにくいと思います。

自分のHSKの力がまだつかめていない方は、HSK3級・HSK4級・HSK5級のそれぞれの記事を手がかりにしてみてください。

HSKKを受けたほうがいい人

資格として提出する予定がなくても、HSKKを受ける意味はあります。特におすすめしたいのは、話す力を鍛えたい方で、なおかつ合格・不合格がはっきり出る目標を決めると、やる気が上がる方です。会話の力は伸びが見えにくいので、級という形の目標があると、毎日の練習の張り合いにもなります。

HSKKの対策

ソファに座って本を読む女性

まずは公式過去問集で形式をつかむ

HSKKの過去問は、HSK日本実施委員会が公認する『中国語検定HSK公式過去問集 口試』で手に入ります。2021年度版には、3つの級の過去問が5回分ずつ、全部で15回分収められていて、参考解答例と音声もついています(3,630円・税込)[7]。HSKの過去問集は級ごとに分かれていますが、口試は1冊で3つの級がそろうので、受ける級を決める前に見比べるのにも便利です。

使い方としては、まず1回分を本番の制限時間どおりに答えて録音し、次に参考解答例と聞き比べます。自分では言えなかった表現を書き出して覚え、同じ回をもう一度録音すると、伸びが分かりやすくなります。

聞き取りの力を先に固める

HSKKは話す試験ですが、初級と中級の復唱、高級の要約は、聞き取れないと答えられません。the courage でも、まず聞き取りの力を固めることを大切にしていて、HSK4級を受けた受講生は、聞き取りの部分も全員が合格の基準を超えています。聞き取りの鍛え方は、中国語のリスニングの勉強法をまとめた記事をご覧ください。

話す練習は「正しく書ける文」を増やすことから

話す練習というと会話を思い浮かべますが、HSKKのような試験では、まず正しい文を作れることが大切です。正しく書けない文を、正しく話せることは基本的にありません。日常の会話なら、多少文が崩れていても、雰囲気や単語で意図は伝わります。ただ、試験で見られるのは「通じたかどうか」ではなく「正しく伝えられたかどうか」です。

そこでおすすめなのが、日本語を見て中国語の文を作る「作文」の練習です。『口を鍛える中国語作文』シリーズは、日本語とそれに対応する中国語の短文が文法ごとに並んでいて、どの文法が弱いかもつかみやすいテキストです。the courage でも、聞く・話す力を伸ばすために使っています。

改訂新版『口を鍛える中国語作文 語順習得メソッド』初級編の表紙

使い方は、まず日本語を見て中国語を言ってみます(書かなくてもかまいません)。次に答えを確かめ、間違えたときは、単語と文法のどちらでつまずいたかを確かめてから、もう一度言ってみましょう。文法に抜けがあると感じたら、体系的な文法書で、その部分だけでも見直しておきましょう。

7つの述語文でつかむ 中国語ステップ100

『7つの述語文でつかむ 中国語ステップ100』の表紙

録音して、自分の声を聞き直す

本番は録音されたものが採点されるので、練習でも必ず録音して聞き直しましょう。聞き直すときは、言葉に詰まって間が空いていないか、同じ単語ばかり使っていないか、声調(中国語の音の高低の変化)が崩れていないかを確かめます。時間を計って録音すると、制限時間の中でどれくらい話せるかの感覚もつかめます。

発音とリズムを整える

文を作れるようになったら、中国語らしい発音とリズムも整えていきます。発音の基礎は、中国語の発音の勉強法をまとめた記事が参考になります。リズムを身につけるには、お手本の音声をまねて読む音読から始め、慣れてきたらシャドーイング(音声のすぐ後を追いかけて読む練習)に進むのがおすすめです。

『はじめよう中国語音読』初級編の表紙

話す相手を見つける

日本にいると、中国語を話す機会はなかなかありません。語学交換アプリなら、書いた文や吹き込んだ声を、ネイティブの人に直してもらえる場合があります。使い方は語学交換アプリHelloTalkの紹介記事をご覧ください。

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紙の試験とネット試験の違い

窓の前でヘッドホンをつけている人の後ろ姿

HSKKは、録音機に吹き込む紙の試験と、パソコンのマイクに向かって話すネット試験の、どちらでも受けられます。試験の内容は同じですが、受け方や日程に違いがあります。

紙の試験ネット試験
録音のしかた配られた録音機に吹き込むパソコンのマイクで録音する
メモ問題用紙に書く画面上に入力する
周りの声聞こえるヘッドホンをつけるので気になりにくい
日程口試がある日は年に数回で、会場によって違う2026年は毎月1回、17時開始
結果試験から約1か月後にマイページで確認試験から3〜4週間後
受験票マイページで確認できる自分で印刷して持っていく

出典:HSK日本実施委員会「受験料と時間」「試験日程」、HSKネット試験「HSKK(会話試験)について」「年間スケジュール」[4][5][8][9]

ネット試験は毎月あるので、受ける時期を決めやすいのが利点です。ただ、HSKKのネット試験は3つの級とも開始が17時なので、1日に受けられるのは1つの級だけです[9]。ネット試験の申込みや当日の流れは、HSKネット試験の解説記事にまとめています。

受験料・日程・申込みの流れ

受験料

受験料は紙の試験とネット試験で同じで、初級が6,050円、中級が7,150円、高級が8,250円です(いずれも税込)[4][10]。

日程

紙の試験の日程はHSK日本実施委員会の試験日程で、ネット試験の日程はHSKネット試験の年間スケジュールで確認できます。紙の試験は、口試を行う日と会場が限られているので、早めに確かめておきましょう。

申込みから結果まで

打ち合わせの席で、パソコンを前に身ぶりを交えて話す人

紙の試験は、ネットか、書店で買える願書で申込みをして受験料を払います。受験票は試験のおよそ1週間前に、マイページへ表示されます[6]。結果は試験の約1か月後に、マイページで成績を照会できます[4]。

ネット試験は、ネットで申込みと支払いをしたあと、受験票を自分で印刷して会場に持っていきます。郵送はされず、会場で印刷してもらうこともできないので、持ち忘れに気をつけてください[11]。

HSK3.0でHSKKはどうなる?(2026年10月時点)

中国では2026年12月から、HSKを改訂した「HSK3.0」の試験が始まる予定です。日本での状況を、決まっていることとまだ分かっていないことに分けて整理します。

決まっているのは、日本で2026年内に行われるHSKの試験は、これまでどおりの形式(HSK2.0)で行われることです。試験の中身や時間、受験料にも変更はありません[12]。

HSK3.0では、3級以上に口語(話す)試験が加わります。世界各地のトライアル試験でも、3級から6級を受ける人は、口語もあわせて申し込む必要がありました[13]。なお、日本での受験においては、筆記試験と口語試験を分けて申込できるように調整中のようです。

一方で、日本で2027年以降にどのような形で試験を行うかは、2026年10月の時点では決まっていません。HSKKの今後についても、公式な案内はまだ出ていません[12]。

ただ、HSK3.0の口語試験は、聞いた文を繰り返す、絵や写真を見て話す、質問に答えるといった形で、HSKKとよく似ています[14]。今のうちにHSKKに向けて話す練習をしておけば、HSK3.0の口語試験の準備にもなります。HSK3.0の全体像はHSK3.0の概要をまとめた記事で、級ごとの口語試験は3級・4級・5級・6級の各記事で、試験の形とあわせて紹介しています。新しい発表があれば、この記事も更新します。

HSKKについてよくある質問

HSKKは、いきなり中級や高級から受けられますか?

はい、初級に受かっていなくても、受けたい級を選んで申し込めます。公式サイトの問題例や公式過去問集を見て、自分に合う級を選んでください[6]。

HSKとHSKKは、セットで受ける必要がありますか?

いいえ、口試だけ、筆記だけの申込みもできます。紙の試験では、筆記は午前か午後、口試は夕方に行われるので、時間帯が重ならない組み合わせなら、同じ日に両方を受けられます[6]。

HSKKの結果は、いつまで使えますか?

中国の大学へ入学するときの証明として出すなら、受験した日から数えて2年までです。ほかの目的では期限が決められていないため、出す先に問い合わせてみてください[6]。

ネット試験と紙の試験で、難しさは変わりますか?

試験の内容は同じです。違うのは録音のしかたやメモの取り方で、ネット試験はヘッドホンをつけるので、周りの声が気になりにくいと思います。

まとめ

HSKKは、話す力だけを測るHSKの別の試験で、初級・中級・高級の3つの級があります。どの級も、流れる音声を聞いて自分の答えを録音する形式なので、聞き取りの力と、正しい文を時間内に組み立てる力の両方が必要です。まずは公式過去問集で形式をつかみ、録音して聞き直す練習を重ねていきましょう。

HSK3.0への切り替えで、「話す」力はHSKの中でもより大切になっていきます。今のうちに声に出す練習を日課にしておけば、どちらの試験にも生きてくるはずです。

また、HSKK/HSKの受験や中国語会話のトレーニングを考えているけど、無駄なお金や時間は使いたくない、独学では不安という方はプロのコーチと一緒に確実に中国語力を身につけることをおすすめします。

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出典・参考

  1. HSK日本実施委員会「HSKK口試(初級)について」 https://www.hskj.jp/level/s_beginner/ ― 200語前後、学習の目安、100点満点・60点以上で合格、約17分・27問、各部分の形式・問題数・時間・録音時間
  2. HSK日本実施委員会「HSKK口試(中級)について」 https://www.hskj.jp/level/s_middle/ ― 900語前後、学習の目安、約21分・14問、各部分の形式・問題数・時間、準備時間10分、録音時間
  3. HSK日本実施委員会「HSKK口試(高級)について」 https://www.hskj.jp/level/s_high/ ― 3,000語前後、学習の目安、約24分・6問、各部分の形式・問題数・時間、準備時間10分、録音時間
  4. HSK日本実施委員会「受験料と時間」 https://www.hskj.jp/charge/ ― 口試の受験料(初級6,050円・中級7,150円・高級8,250円、税込)、口試は夕方の時間帯(受付16:40・開始17:00、初級約37分・中級約41分・高級約44分)、時間帯が違えば併願できる、2025年7月試験以降の成績照会
  5. HSKネット試験「HSKK(会話試験)について」 https://hskibt.jp/hskk_intro-htm/ ― HSKKの名前の由来、HSKとは別の試験、中国の学校への入学や中国企業への就職で必要になる場合がある、ネット試験はパソコンのマイクで録音・メモは画面上
  6. HSK日本実施委員会「Q&A」 https://www.hskj.jp/faq/ ― 何級からでも受験できる、筆記と口試は独立した試験、併願の時間帯、資格の有効期間、受験票の表示時期、願書は書店で購入できる
  7. 中国語検定HSK学習教材サイト「HSK公式過去問集シリーズ」 https://ch-edu.net/kakomon/ ― 公式過去問集 口試2021年度版:初級・中級・高級 各5回分(合計15回分)、参考解答例・音声付き、3,630円(税込)
  8. HSK日本実施委員会「試験日程」 https://mypage.hskj.jp/schedule ― 口試を行う試験日と会場
  9. HSKネット試験「年間スケジュール」 https://www.hskibt.jp/years_schedule/ ― 2026年のHSKK試験日(毎月1回)、成績発表日、全級17時開始のため併願不可
  10. HSKネット試験「受験料一覧」 https://hskibt.jp/price-list/ ― HSKK初級6,050円・中級7,150円・高級8,250円(税込)
  11. HSKネット試験「受験票の印刷」 https://www.hskibt.jp/ticket/ ― 受験票は自分で印刷する
  12. HSK日本実施委員会「2026年実施のHSK試験について」(2026年10月2日) https://www.hskj.jp/hsk3_info01/ ― 日本で2026年内はHSK2.0で実施し内容・時間・受験料も変更なし、2027年以降は中国試験本部と調整中
  13. 中文考试服务网・通知「HSK 3.0 第二轮考试全球试行启动」 https://www.chinesetest.cn/notice ― 2026年9月20日のトライアル試験、3〜6級は口語と同時申込
  14. 中外语言交流合作中心『HSK口语样卷』(3〜6級) ― HSK3.0の口語試験の形式(聞いた文を繰り返す・言い直す、絵や写真を見て話す、質問に答える)
  15. HSK日本実施委員会「筆記5級について」 https://www.hskj.jp/level/w_5/ ― 300点満点で、180点以上で5級の能力ありと判定
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ABOUT US
伊地知太郎中国語コーチングスクールthe courage代表コーチ
大学在学中、中国の北京師範大学に留学し、1年で中国語力をビジネスレベルにまで高める。帰国後、三菱重工業株式会社にて海外人事・資材調達業務を経験。その後、語学コーチングスクールPRESENCEにて700名以上の受講生の語学学習をサポート、コーチの育成や中国語コースの立ち上げを経て、語学コーチングスクールthe courage(カレッジ)を設立。