HSK3級のレベルと合格に必要な勉強時間、最も効率的な勉強方法を中国語のプロコーチが全て公開

HSK3級合格に必要な勉強時間と最も効率的な勉強方法

中国語の勉強について、HSKをその目標にする方も多いのではないでしょうか?

今回はHSK3級合格を目指す方のために、今まで1,000名以上を指導しているプロの中国語コーチが、合格に必要な勉強時間や合格するために最も効率の良い勉強方法をお伝えします。

まずは、HSK3級の要点を表にまとめました。

項目HSK3級
レベル生活・学習・仕事などの場面で基本的なコミュニケーションをとることができ、中国旅行の際にも大部分のことに対応できる
単語数600語程度
学習の目安大学の第二外国語における第二年度前期履修程度
問題数聞き取り40題・読解30題・作文10題(計80題)
試験時間約90分(個人情報の記入5分を含む)
合格点300点満点中180点以上
受験料6,600円(税込)
中検との比較中検の難易度対応表では中検4級のあたり(およその目安)

※2026年9月時点の情報です。出典:[1][2][3][4][5]

なお、新しい形式の「HSK3.0」で3級がどう変わるのかについても、記事の後半で紹介しています。

HSK3級の概要

HSK3級の概要

HSKとは

まずそもそもHSKとは何かについてですが、HSKとは中国政府公認の中国語能力検定試験で、正式名称である「汉语水平考试(Hàn yǔ Shuǐ píng Kǎo shì)」を中国語読みした時の頭文字をとってHSKと呼ばれています。日本語にすると「中国語レベルテスト」という意味です。

HSKは中国語の試験としては受験者数が世界最多です。日本での受験者数も2025年は34,388人と3万人を超えているので[6]、中国語の試験としての存在感が1番と言えます。私が運営する中国語コーチングスクールthe courageの受講生も半分以上がこのHSKを目標に勉強を進めています(HSK以外では会話などを目標にされています)。

そして、以下の通り1〜6級があり、1級が一番易しく、6級が一番難しい試験です。

HSK1〜6級のレベル一覧
HSK公式サイトより引用

HSKの詳細についてはこちらの記事もご覧ください。

HSKの3級のレベルとは?

HSKは1〜6級までありますが、3級はどれくらいのレベルかというと、中国語の基本文法を理解したレベル、会話のトレーニングをしたら1問1答ができるようになるレベルと考えると良いです。

一般的に使われる基本的な中国語文法はここまでで学べるのですが、それを使えるかどうかは別なので、3級合格後にはさらなる文法の定着のために4級を目指したり、今までの知識を使えるものに変えるために会話のトレーニングなどを行うことになります。インプットの後にアウトプットの練習をする方が効率が良いため、語学コーチングスクールthe courageでは4級合格後に会話練習に進むことをおすすめしています。

HSK公式のWebサイトでは以下のように書かれています。

生活・学習・仕事などの場面で基本的なコミュニケーションをとることができ、中国旅行の際にも大部分のことに対応できる。

HSK公式サイト(https://www.hskj.jp/level/)より引用

ちょっとこれだと大げさかなという印象ですね。

中国語検定(中検)とのレベル比較

日本では中国語の試験として中国語検定(中検)も有名なので、「HSK3級は中検の何級くらい?」と気になる方も多いと思います。

日本中国語検定協会は公式サイトで、「試験の目的も出題形式も異なるため厳密な比較はできませんが,およその目安を記します」として、中検と各種の中国語試験との難易度対応表を公開しています[5]。この表では、HSK3級は中検4級のあたりに置かれています。

また、それぞれの公式サイトに書かれている学習の目安で比べると、次のようになります[1][5]。

試験公式の学習の目安
中検4級一般大学の第二外国語において一年以上の学習程度
HSK3級大学の第二外国語における第二年度前期履修程度
中検3級一般大学の第二外国語において二年以上の学習程度

この目安で見ても、HSK3級は中検4級から3級のあいだくらいと考えると良いです。

ただし、試験の形式はかなり違います。中検は4級・3級ともに、ピンインや声調を答える問題や、日本語を中国語に訳す記述式の問題があります[5]。一方、HSKは問題がすべて中国語で出題され、日本語を中国語に訳す問題はありません。中検の勉強をしてきた方がHSKを受ける場合は、早めに過去問を解いて形式に慣れておきましょう。

HSK3級の試験内容

3級の試験はリスニング(听力)、リーディング(阅读)はマークシート、作文(书写)は記述式となっていますが、作文は実際には「語句の並べ替え」と「単語の穴埋め」です。試験の説明は中国語および日本語で行われますが、聞き取りの放送は問題の説明部分含め全て中国語で行われます。この放送内容は過去問で事前に知っておけるので、受験する場合には必ずチェックしておきましょう。

試験の時間や問題数などは以下の通りです。

リスニング(約35分)

パート形式問題内容問題数
第1部分写真選択問題短い会話が放送され、数枚の写真から内容が一致するものを選ぶ。10題
第2部分正誤判断短文が放送され、その内容と、問題用紙に与えられた短文の内容が一致するかを判断する。10題
第3部分会話の内容に関する問題2人の短い会話とその内容に関する問いが放送される。問いの答えとして正しいものを3つの選択肢の中から選ぶ。10題
第4部分会話の内容に関する問題2人のやや長い会話とその会話の内容に関する問いが放送される。問いの答えとして正しいものを3つの選択肢の中から選ぶ。10題

リーディング(30分)

パート形式問題内容問題数
第1部分関係のある文を組み合わせる問題与えられた短文に対し、関連(対応)する文を選択肢の中から選び、組み合わせる。10題
第2部分空所補充問題文中の空所部分に、選択肢の中から適切な単語を1つ補い、意味の通る文を作る。10題
第3部分文の内容に関する問題短文とその内容に関する問いが与えられており、問いの答えとして正しいものを3つの選択肢の中から選ぶ。10題

作文(15分)

パート形式問題内容問題数
第1部分語句の並べ替え与えられた複数の語句を並び替えて正しい中国語文を作る。5題
第2部分空所補充文の意味を理解して、文中の空所に当てはまる漢字を書く。5題

聞き取りの放送は2回ずつ流れます。聞き取りが終わったあとに、解答用紙に記入する時間が5分あります[1]。個人情報の記入なども含めると試験全体は約90分で[3]、会場での所要時間は約100分です[4]。

これらの出題形式からわかる通り、HSKではスピーキング力は測られません(HSKKと呼ばれるスピーキングの試験が別にあります)。なので、会話力を伸ばしたい人は、合格だけを目指すのではなく、別で話すトレーニングを多く取り入れる必要があると考えましょう。これは英語のTOEICなども同じですね。

HSK3級の点数と評価

リスニング(听力)、リーディング(阅读)、作文(书写)の配点はそれぞれ100点、合計300点満点で評価されます。

そして、3級は6割である180点以上のスコアで合格になります。なお、1・2級は聞き取りと読解の2科目・200点満点で、合格点は120点以上です[7]。

各パートで6割以上の点数を取る必要はないので、漢字がわかり、リーディングが得意な日本人は、合格を目指すうえではリーディングで満点近くとり、リスニングは6割を下回っても合格できるようにしておくのが安全です。

ただ、正しい学習を積み重ねていれば、試験対策をせずとも全てのパートでしっかり8割以上の点数をとることが可能です。中国語コーチングのthe courage受講生もみんなリスニングでも合格基準に達しています。

HSK3級の合格率

HSK3級の合格率は、HSK日本実施委員会、中国側の公式サイトのどちらでも公表されていません。

ただ、上で説明した通り、300点満点中180点以上で合格できる試験です。正しい勉強法で単語と文法をしっかり仕上げ、過去問で形式に慣れておけば、十分に合格を狙えます。

HSK3級の受験料・試験日程

HSK3級の受験料は6,600円(税込)です[4]。紙の試験は年に数回、全国の会場で行われていて、3級は午後に実施されます[4][8]。

また、パソコンで受験するネット試験もあり、3級の受験料は紙の試験と同じ6,600円です[10]。ネット試験は別の団体が運営しているので、申し込みはそれぞれの公式サイトから行います[8]。

試験日程は毎年変わるので、最新の日程はHSK日本実施委員会の試験日程のページやHSKネット試験の公式サイトで確認しましょう[9]。

HSK3級とHSK2級の違い

すでにHSK2級に合格していて、これから3級に挑戦するという方もいらっしゃるかもしれませんが、HSK2級と3級は何が違うのでしょうか?

簡単にいうと単語量と文法の難易度が変わってきます。

2級は「300語程度の基礎常用中国語及びそれに相応する文法知識」、3級は「600語程度の基礎常用中国語及びそれに相応する文法知識」が求められるので、2級合格後に3級を目指す場合、単語は新たに約300単語覚える必要があります。

また、文法についても、単文ではなく、接続詞などを使った複文が必要になるなど新たにインプットする必要のある文法事項があります。

HSK3級は履歴書に書ける?

就職や転職のために中国語を学んでいる方は気になるところだと思いますが、HSK3級は履歴書に書けるのでしょうか?

結論としては書けます。

ただし、これはどれくらいの中国語力が求められているのかということに大きくかかってきます。

もし中国語をメインに仕事をしていくと考えると最低でもHSK5級か6級は必要になります。

ただし、英語力と併せてアピールする場合、例えばTOEIC800点以上を持っていて、会話にも自信がある場合であれば、HSK3級でも十分に履歴書に書く価値が出てきます。

例えば接客業などで「英語の接客は基本的に問題ありません、中国語での対応も簡単な一問一答であればできます。」というようなイメージです。

また、実際に企業の採用担当者複数名に実際にインタビューを行ったことがありますが、「HSKの級も大切だけど、何ができるのかを知りたい」という声を多く聞きました。

つまり、HSK3級と履歴書に書いたうえで、その職場でどういう会話やメールなどができるのか、具体例などをあげて伝えるとより良いでしょう。

HSK3級合格までに必要な勉強時間

HSK3級合格までに必要な勉強時間

ここではHSK3級合格に必要な勉強時間について説明していきたいと思います。

中国語初心者の場合

HSKの指標によると「大学の第二外国語における第二年度前期履修程度の学習が目安」つまり、だいたい1年半あれば合格できるレベルですよと書かれています。

ただ、これは週に数回授業を受けた場合なので、だいぶゆっくりペースと言えます。

しっかり正しい勉強法で毎日2〜3時間の勉強時間を確保した場合、本当に初心者の方であれば2〜3ヶ月で合格することが可能です。

実際に中国語コーチングthe courageの受講生はみなさん2ヶ月で合格しています。

既にHSK2級に合格している場合

もしすでにHSK2級に合格している場合であれば、3級にあって2級にない単語・文法をインプットすることと、さらに過去問を解くことが必要になります。これもHSK公式の指標によると半年程度の時間を要するとされていますが、集中して、正しい勉強方法で毎日2〜3時間の勉強時間を確保した場合は約1ヶ月で合格が可能です。

HSK3級合格のための勉強法

HSK3級合格のための勉強法

ここからはHSK3級合格に必要な勉強方法について具体的に説明していきます。

単語

単語暗記のポイントは、大量の単語を単語帳で一気に覚えること。そして、漢字がわかる日本人にとって「見てわかる」はハードルが低いので、「聞いてわかる」ようにするために多くの時間を割くことです。

単語帳で一気に覚えるというと嫌だと感じる人もいるかもしれませんが、HSK3級合格を目指すうえで必要な単語は、いわゆる基本単語なので、スターターキットとして全て覚えてしまう方が効率が良いです。

まずは1週間に200〜300単語程度で範囲を決めましょう。そして、決めた範囲について、まずは「見てわかる状態」を目指します。1つ1つの単語を1度全部見ながら声に出して覚え、その後「見て」わかるかどうかのテストを行い、わからなかった単語だけをまとめて再び覚え直しましょう。

そして1週間かけて「見てわかる」の完成度を上げきったら、そこからの1週間で「聞いてわかるかどうか」に移ります。こうして2週間で決めた範囲を完璧に覚え切ると良いです。

そして、単語暗記では間隔をあけてしまわないことが非常に重要です。

よく”難易度の高い単語”などと言うことがありますが、もともと単語に”難易度”なんてありません。出会う頻度の低い単語は覚えにくく、”難易度が高い”と言うことになります。なので、出会う頻度を極限まで上げることでその単語の難易度を下げることが可能です。そのためには単語学習は間隔をあけずに頻度を上げることが重要です。

単語学習の頻度を上げるためには?

頻度を極限まで上げるために、是非1分単位の隙間時間を利用しましょう。私の受講生もみんなコピーを取る時間、駅のホームで電車を待つ時間、コーヒーを淹れる間、本当に細かい時間を無駄にせず単語学習に充てています。単語は文法と違いまとまった時間ではなくても取り組みやすく、リスニングのように音源の準備も不要なので、隙間時間に一番適していると言えます。

それでも覚えにくい単語もきっと出てきます。その場合にはそこから工夫をする必要があります。

覚えにくい単語に対しての工夫の例
  • 相性の良い単語の組み合わせで覚える
  • 例文を使って覚える
  • googleの画像検索でイメージを利用して覚える など

読解

読解に必要な力としては単語や文法といったものがありますが、単語については単語帳で学ぶので、文法をしっかりと理解できるようにしていきましょう。

そして、中国語の文法でポイントになるのは語順です!

以下の表の通り、中国語は英語の「he his him」のような語形変化が無く、日本語のような「てにをは」もないので、語順が変わるとそのまま意味も変わってしまうためです。

日本語彼女はあなたを愛してる。あなたは彼女を愛してる。「てにをは」があり目的語がわかりやすい
英語She loves you.You love her.sheがherになってれば目的語とわかる
中国語她爱你。你爱她。語順しか頼りどころがない

この語順を整理して覚えるために、まずは初級向けの文法書を読み込みましょう。(おすすめのテキストは後述します)

1〜2ヶ月かけて、例文の中国語を正確に日本語訳ができるかどうか、そして、逆に日本語を見て正確に中国語訳ができるかどうかというテストを行うことで文法の抜け漏れを確認しながら進めると効率よく学べます。

また、文法書は読んでいると「わかった気がする」ものなので、そうならないように、それぞれの例文を訳すだけでなく、そのポイントを誰かに声に出して教えてください。相手は架空の相手でも良いので、必ず声に出しましょう。この方法については動画(約2分)でも説明していますので参考にしてみてください。

リスニング

リスニングは丁寧に「精読→音読→セリフ音読」を行いましょう。

ここで注意しなければいけないのは、いきなりリスニングのトレーニングに入らないということです。

音に慣れるというのは大切ですが、見て(読んで)もわからない文章を聞いてもわかるようにはならないので、最初は教材の中国語文を見て(読んで)わかるようにする必要があります。また、発音を知らないと音を捉えることができないので、発音トレーニグも行います。

その後、はじめてリスニングトレーニングに移ると良いです。

リスニングトレーニングの詳細はこちらをご覧ください。

作文

作文といっても、3級の作文は単語の並べ替えと単語の空欄補充(ピンイン付)です。

これらに必要な力は以下の2つです。

  1. 文法(語順)を正しく理解できていること
  2. ピンインから漢字が思い浮かぶこと

そして、これらは「文法」と「単語」のトレーニングをしっかり行うことで解決できます。

具体的にどうすれば良いかというと、試験の2〜3週間くらい前になったら過去問を解き、間違えた問題をもとに、単語と文法のどちらにどんな問題があったのかを確認して克服していくスタイルが最も効率が良いです。

過去問題集

これは中国語の試験に限ったことではありませんが、HSKでは「中国語力」と「試験力(HSK力)」の2つが必要で、それらはどちらが欠けていても効率的に高得点を取ることはできません。

「中国語力」の鍛え方はここまでで説明してきましたが、「試験力」を高めるには過去問を繰り返し解くのが一番効率が良く効果的です。

解く際には、各パート(部分)がどういう問題で、時間配分はどれくらいが適切で、どういうポイントに気をつけて解くのが良いかを自分なりにまとめてメモしておきましょう。

さらに、間違えた問題を丁寧に復習することで「中国語力」アップにも繋がります。

今、自分は「試験力」のトレーニングをしているのか、或いは「中国語力」のトレーニングをしているのか、常に目的を明確にして取り組むようにしましょう。

HSK3級合格までの効率的なステップ

中国語初心者の場合

本当に初心者であれば、まずはHSK2級合格を目指すところから始めましょう。

最初の1週間だけは発音に特化しても良いのですが「発音が大事だから発音をマスターしてから単語とか文法をやろう」と考えてしまうと、いつまでたっても単語や文法に進めず、当然文章を読むことができずにモチベーションがどんどん落ちてしまいます。

また、発音は単語単体だけでなく、文章の中で鍛えていく必要もあるので、その観点からも2週間目からは「発音」・「単語」・「文法」と3つの柱を毎日バランスよくやりましょう。

発音はテキスト1冊を1週間でザッとトレーニングして、その後は1〜2ヶ月かけて苦手と感じる発音に集中して取り組んでいきます。必ず正しい音を聞いて、自分でも声に出しましょう。

発音トレーニングの詳細はこちらの記事をご覧ください

単語については文の中で覚えるのも良いのですが、最初はまとまった量の基本単語を単語帳で覚えていきましょう。HSK対策に使える単語帳は、HSKの級別に単語帳を比べた記事で紹介しています。単語の覚え方の詳細はこちらの記事をご覧ください。

文法については1冊のテキストを徹底的に理解し尽くす方法が有効です。初級のテキスト1冊を約1ヶ月かけて丁寧に終えると2級合格可能です。その後もう少し難易度の高いテキストを更に1ヶ月かけるというように、トータルで約2ヶ月で仕上げましょう。

毎日2〜3時間の勉強時間を確保できれば無理なく仕上げることがあります。完成度を低くしてしまうと効果が出ないので、1冊のテキストの例文を「中国語を見て・聞いて正しく日本語訳ができる」「日本語から中国語訳ができる」ことを完成度の目安にしてください。これは動画でも説明しているので参考にしてみてください。

既にHSK2級に合格をしている場合

HSK2級に合格している場合は2級の勉強はしなくて良さそうと思うかもしれませんが、2級の内容が完璧でないことが殆どなので、基本的には本当にゼロから始める勉強方法と大きくは変わりませんが、2級合格までの勉強で通常1ヶ月かかるところを半分の2週間で終えるなど時間を調整して進めると良いです。

特に、2級用の単語であっても「意外と聞いただけだとわからない」ということがあるので、抜け漏れがないように要注意です。

HSK3級のおすすめ教材

HSK3級のおすすめ教材

ここからは具体的に使った方が良い教材を厳選して紹介していきます。

単語

HSKに出題される単語は決まっているので、どういう教材を選んでも良いのですが、使い勝手が良いものをアプリと紙の本でそれぞれ紹介します。

アプリを使う場合

単語は隙間時間を使っていつでもどこでも勉強する姿勢が必要なので、特に抵抗が無い方についてはアプリでの学習をおすすめてしています。

そして、HSK単語アプリはHSK公認単語トレーニングアプリの1択と言えます。

このアプリは無料でダウンロードし、各級の単語を購入することで、その級の練習をすることが可能です。

おすすめポイント
  • 全単語が例文と音声がついているのでリスニング練習ができるだけでなく、使用シーンもイメージできるので覚えやすい
  • 全単語・例文がHSKの過去問から引用されているので、HSKの問題に覚えた単語が気持ち良いほど出てくるので、モチベーションも上がる
  • 苦手な単語は「弱点」として保存できるので、苦手に集中した効率的な勉強ができる

紙の本を使う場合

アプリではなく紙の本が良いという方はこちらのテキストがあります。

音声ダウンロード 品詞別・例文で覚える HSK基本語彙 1級-4級

こちらも単語の音源をダウンロードすることが可能です。

読解

一番初めにやると良いのがこちらの新ゼロからスタート中国語 文法編 改訂版です。すでに2級に合格している人は飛ばしてしまっても良いですが、できれば2週間など時間を決めて簡単にで良いので復習をすることをおすすめします。

新ゼロからスタート中国語 文法編 改訂版

次にこちらの新ゼロからスタート中国語 文法応用編に進みましょう。

新ゼロからスタート中国語 文法応用編

これら2冊を丁寧に完成させて、あとは過去問を解けば3級合格できます。

また、HSK3級の範囲の文法を、読めるだけでなく「話せる」ようにしておきたい方には、こちらの1冊もおすすめです。

中国語をはじめるなら最初に手にしたい1冊【PR】

話すための中国語文法体得ドリル【初級編】

使える中国語を身につけたい人はぜひ『話すための中国語文法体得ドリル【初級編】』を手にとってみてください。これから中国語を学ぶ方はもちろん、基礎を整理して学び直したい方にも最適な教材です。日本語を介さず「音のみ」にこだわったトレーニングを収録しており、初級段階で不足しがちなトレーニング量を補うことで、実際に「言える・使える」中国語を身につけられる構成となっています。試し読みはこちら。

リスニング

リスニングのおすすめとしては読解でも紹介した新ゼロからスタート中国語 文法応用編と過去問を使った練習が良いです。闇雲に量を増やしてもあまり効果がないので、もし余裕が出てきたら4級のトレーニングに進むか、或いは音源のスピードを上げて負荷を高くするようにしてみてください。

新ゼロからスタート中国語 文法応用編

作文

こちらも作文用のテキストを用意する必要はなく、読解のテキストの例文を使い、日本語を見て正しく中国語訳ができるかどうかを確認しましょう。もしどうしても量を増やして対策をしたいということであれば、4級のトレーニングに進むか、或いは改訂新版 口を鍛える中国語作文-語順習得メソッド【初級編】で作文練習をしましょう。

改訂新版 口を鍛える中国語作文-語順習得メソッド【初級編】

過去問題集

単語、文法、リスニングのトレーニングができたら、そこからはもうとにかく過去問(中国語検定HSK公式過去問集3級 2021年度版[11])を何度も繰り返す必要があります。これはHSK3級を受験する人は必ず全員持っておくべきものです。

アプリ

単語のおすすめ教材で紹介しているHSK公認単語トレーニングアプリに加え、学習記録をとっておくために、Study plusという勉強を記録するアプリも使って自分の勉強を見える化しておきましょう。

「いつ、何に、何分使ったのか」がわかるだけで自分を客観視することができるので、勉強状況の分析がやりやすくなり、最短ルートから外れずに勉強を進めることができます。

HSK3級の過去問(問題例)

リスニング(听力)

第1部分(10題)

短い会話が放送され、数枚の写真から内容が一致するものを選ぶ。

HSK3級 聞き取り 第1部分の問題例

第2部分(10題)

短文が放送され、その内容と、問題用紙に与えられた短文の内容が一致するかを判断する。

HSK3級 聞き取り 第2部分の問題例

第3部分(10題)

2人の短い会話とその内容に関する問いが放送される。問いの答えとして正しいものを3つの選択肢の中から選ぶ。

HSK3級 聞き取り 第3部分の問題例

第4部分(10題)

2人のやや長い会話とその会話の内容に関する問いが放送される。問いの答えとして正しいものを3つの選択肢の中から選ぶ。

HSK3級 聞き取り 第4部分の問題例

リーディング(阅读)

第1部分(10題)

与えられた短文に対し、関連(対応)する文を選択肢の中から選び、組み合わせる。

HSK3級 読解 第1部分の問題例

第2部分(10題)

文中の空所部分に、選択肢の中から適切な単語を1つ補い、意味の通る文を作る。

HSK3級 読解 第2部分の問題例

第3部分(10題)

短文とその内容に関する問いが与えられており、問いの答えとして正しいものを3つの選択肢の中から選ぶ。

HSK3級 読解 第3部分の問題例

作文(书写)

第1部分(5題)

与えられた複数の語句を並び替えて正しい中国語文を作る。

HSK3級 作文 第1部分の問題例

第2部分(5題)

文の意味を理解して、文中の空所に当てはまる漢字を書く。

HSK3級 作文 第2部分の問題例

サンプル問題全体とその解答はこちらからご覧いただけます。HSKの実施機関である中外語言交流合作中心(旧・国家汉办)の公式サイト(中国語サイト)で公開されている、現行のHSK3級のサンプル問題です[3]。日本語での問題例は、HSK日本実施委員会の筆記3級のページでも見られます。

HSK3.0で3級はどう変わる?

最後に、HSK3.0についても触れておきます。

HSKは今、「HSK3.0」と呼ばれる新しい形式への移行が進んでいて、世界の一部の会場ではすでに試行が行われています。ただ、日本の1〜6級は2026年9月時点で、この記事で紹介している現行の形式のまま実施されていて、切り替えの時期も発表されていません。

公式のサンプル問題と試験大綱で比べると、3級は次のように変わります[12][13]。

項目現行のHSK3級HSK3.0の3級
単語数600語程度1,000語
筆記80題・約90分70題・約83分
話す試験なし(HSKKは別の試験)口語試験(15題・約15分)とセット
日本での実施実施中未定

※話す試験とのセットは、世界で行われている試行での扱いです[14]。

結論としては、今HSK3級を目指している方は、この記事の勉強法で進めて問題ありません。現行のHSKをベースにトレーニングをしても、しっかり実力養成につながります。ただ、HSK3.0では3級から「話す」試験がセットになるので、2027年以降もHSKを受験する可能性がある方は、パターンプラクティスや瞬間作文で「話す」トレーニングも入れておきましょう。

HSK3.0の3級の問題形式とサンプル問題は、こちらの記事で科目ごとに紹介しています。

HSK3.0(3級)試験内容・レベル・HSK2.0との違い

HSK3.0の全体像や、日本での最新の状況はこちらの記事で詳しく解説しています。

HSK3.0 どんな試験?何級まで・いつから・旧HSKとの違い

よくある質問

いきなり3級から受けられますか?

はい、受けられます。HSKは何級からでも受験できるので、1級・2級に合格していなくても3級から受験して問題ありません[8]。

HSK3級の合格率は?

公式には公表されていません。300点満点中180点以上で合格なので、各パートでしっかり点が取れる実力をつけることを目指しましょう。

HSK3級にスピーキングの試験はありますか?

現行のHSK3級(筆記)にはありません。話す力を測りたい場合は、HSKK(HSK口試)という別の試験があります。筆記と口試は独立した試験なので、どちらか一方だけでも受験できます[8]。HSKKについてはこちらの記事をご覧ください。

2級と3級を同じ日に受けられますか?

受けられます。2級は午前、3級は午後の実施なので、同じ日に両方申し込むことができます[8]。

成績に有効期限はありますか?

中国の大学に入学するための証明として使う場合は、受験日から2年間が有効です。それ以外の中国語力の証明としては有効期限は設けられていないので、提出先に確認しましょう[8]。

HSK3級勉強中のモチベーションを維持するためには

HSK3級勉強中のモチベーションを維持する方法

ここまでHSK3級の概要や、合格のための勉強時間・やるべき勉強方法について説明してきました。

合格のため、そして中国語力を上げるために必要なのは、こうした正しい学習方法を知ることに加えて、「学習時間を確保」して、それを「継続」することです。

ただ、語学学習は孤独になりがちで、モチベーションの維持が難しいというのも事実です。

ここではモチベーション維持のポイントを3つ紹介します。

目的と目標を文言化する

勉強を続けてると「何のために勉強をしているのか」を見失ってしまうことがあります。

そうなるとモチベーションはどんどん落ちてしまうので、自分が何のために勉強しているのか、HSK3級に合格した時にはどんな気持ちになるのか、周囲の人はどんな表情で自分にどんな言葉をかけてくれるのか、鮮明にイメージして書き出しておきましょう。ちょっと辛いなあ、やる気が出ないなあと感じた時に、それを見るだけでモチベーションを取り戻す(思い出す)ことができます。

メルマガなどを利用する

モチベーションが落ちてしまいそうな時、定期的に来る応援メールのようなメルマガを利用するのも一つの方法です。本サイトでも無料のNews letter(メルマガ)があり、学習のポイントやサイトの更新情報などを無料で発信しているので、是非活用してみてください。無料購読はこちらから。

モチベーションに頼らない仕組み化

実はこれが本当に大切です。モチベーションに頼ってしまうとなかなか自分でコントロールが難しいので、いつ・どこで・何をするのかを決めて習慣化してしまうと良いです。息するように中国語学習ができれば、もうモチベーションなんて言葉は忘れてしまうかもしれませんね。

独学で中国語を勉強するのが難しい方へ

勉強の仕方が分かっても、独学では不安という方は是非コーチをつけて学習してみてください。

ここでは私が運営している中国語のコーチングスクール「the courage」をご紹介させていただきます。

the courageとは?

the courage(カレッジ)は、いわゆる中国語教室ではありません。
本気で中国語力を伸ばしたい人のための中国語コーチングサービスです。

the courageは中国語を教えません。

受講生が目標に最短距離で到達するために「何を・どれくらい・どうやって」取り組めば良いかを全てお伝えし、自習で生じる悩み・挫折に対して、自ら苦労して中国語を学んだ経験のあるコーチが、適切なコーチングで徹底サポートすることで圧倒的な成果を出し続けています(HSK合格率100%)

一般的な中国語教室は、週に一度ネイティブ講師とのレッスンで、学習時間は月約4時間ですが、the courageでは月に80時間という学習時間を確保することで、短期間で中国語力を伸ばします。

数回のセッションを買うのではなく、目標達成のために必要な数ヶ月を買うと考えるとコストパフォーマンスは非常に良いです。

the courageのメリットは?

  1. 圧倒的実績に基づいた効果的なカリキュラム
    1,000名以上の指導経験があるコーチが最も効率的なカリキュラムを設計。
  2. コーチングだから継続できる
    適切なコーチング&日々の学習モニタリングが学習の継続を可能にします。
  3. 指導実績豊富なコーチ陣
    高品質な語学コーチングを提供するという理念に基づき、在籍コーチは全員指導経験豊富で優秀なコーチです。

the courageを体験してみよう

カウンセリングは無料、無理な勧誘も一切ありませんので、ぜひ一度直接コーチに相談して見てください。

無理な勧誘など一切ございませんので、是非一度コーチとお話しください。


出典・参考

  1. HSK日本実施委員会「HSK筆記3級」 https://www.hskj.jp/level/w_3/ ― 600語程度、学習の目安、試験の構成と時間、放送回数2回、解答用紙の記入5分、配点・合格基準
  2. HSK日本実施委員会「レベル」 https://www.hskj.jp/level/ ― 各級のレベルの説明
  3. 国家汉办/孔子学院总部『新汉语水平考试 HSK(三级)』サンプル問題 https://www.chinesetest.cn/userfiles/file/HSK/level3/H31001.pdf ― 全体約90分(個人情報の記入5分を含む)
  4. HSK日本実施委員会「受験料」 https://www.hskj.jp/charge/ ― 3級6,600円(2023年5月試験分から)、13:30開始、所要時間約100分
  5. 日本中国語検定協会「中検について」 https://www.chuken.gr.jp/tcp/outline.html ― 難易度対応表(およその目安)/「各級の認定基準」 https://www.chuken.gr.jp/tcp/grade.html ― 4級・3級の学習の目安、試験内容
  6. 日本青少年育成協会「HSK」 https://www.jyda.jp/committee/hsk ― 2025年の日本の受験者数34,388人
  7. HSK日本実施委員会「HSK筆記1級」 https://www.hskj.jp/level/w_1/ /「HSK筆記2級」 https://www.hskj.jp/level/w_2/ ― 200点満点・120点以上で合格
  8. HSK日本実施委員会「よくある質問」 https://www.hskj.jp/faq/ ― 何級からでも受験可、成績の有効期間、午前・午後の実施と併願、筆記と口試は独立した試験、ネット試験は別団体の運営
  9. HSK日本実施委員会「試験日程」 https://www.hskj.jp/schedule/
  10. HSKネット試験「料金一覧」 https://hskibt.jp/price-list/ ― 3級6,600円
  11. スプリックス「HSK公式過去問集シリーズ」 https://ch-edu.net/kakomon/ ― 3級は2021年度版
  12. 中外语言交流合作中心『HSK(三级)样卷』『HSK(三级)口语样卷』 ― HSK3.0の3級:筆記70題・約83分、口語15題・約15分
  13. 中外语言交流合作中心『新版HSK考试大纲』(2025年11月) https://hsk.cn-bj.ufileos.com/3.0/新版HSK考试大纲1219.pdf ― 3級の語彙1,000語
  14. 中文考试服务网・通知「HSK 3.0 第二轮考试全球试行启动」 https://www.chinesetest.cn/notice ― 試行で3〜6級は口語試験と同時申込
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伊地知太郎中国語コーチングスクールthe courage代表コーチ
大学在学中、中国の北京師範大学に留学し、1年で中国語力をビジネスレベルにまで高める。帰国後、三菱重工業株式会社にて海外人事・資材調達業務を経験。その後、語学コーチングスクールPRESENCEにて700名以上の受講生の語学学習をサポート、コーチの育成や中国語コースの立ち上げを経て、語学コーチングスクールthe courage(カレッジ)を設立。